本日、拙Blogは開設11周年を迎えました。その記念に…と登場してくれるのは、誕生日SSをぶっちぎられたルイルイです。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・俺の手の中に、小さくて、銀色で、ひんやりとしたものがある。ぎゅっと握っていると、徐々に温まっていく。牧野が俺にくれた、大切なもの。春の雨って案外冷たいと知った。桜が咲いて散るくらいに季節は進み、汗ばむ陽気の日もあったのに。今日は土砂降りの雨だし...
花より男子の二次小説 総×つくメイン ちょい暗総二郎とエロ門さんがいます あき×つく・類×つくもあり
花男にはまって幾星霜… いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。 コミックは類派! 二次は総二郎派!(笑) 総×つくメインですが、総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
I wanna be someone else ーanother side of "close your eyes"ー 前編
身代わりでいいと思った。身代わりでもいいから、傍にいたかった。司を想っている事なんか最初から分かってる。それでも牧野を抱き締めずにはいられない。身代わりとしてでも必要としてくれるのなら、俺はどんな役にでもなってみせる。司から掛かってきた国際電話。珍し過ぎて、嫌な予感が過ぎってく。「さっきあいつに電話して別れるって告げた。」「はぁ? 何でだよ?牧野はずっとお前の事信じて待ってるってのに!」「だからも...
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本日、拙Blogは開設11周年を迎えました。その記念に…と登場してくれるのは、誕生日SSをぶっちぎられたルイルイです。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・俺の手の中に、小さくて、銀色で、ひんやりとしたものがある。ぎゅっと握っていると、徐々に温まっていく。牧野が俺にくれた、大切なもの。春の雨って案外冷たいと知った。桜が咲いて散るくらいに季節は進み、汗ばむ陽気の日もあったのに。今日は土砂降りの雨だし...
桜子が何か言い出す前に、口火を切る事にした。あわよくば、あの探るような視線を逸らせるだろうか?「あいつ、眠ったのか?」「ええ、まだきっとお辛いのでしょう。お疲れでもあるでしょうし。目を閉じられて程なくして寝息が聞こえてきました。」「桜子も今夜ここに泊まれるか?」「先輩が心配なのでそうさせて頂きます。あと、先輩がお嫌でないのなら、明日病院に行かれるのにも付き添いたいのですけれど。」「それは助かる。俺...
リビングスペースに置かれたL字型のソファの長い方に牧野がクッションに凭れつつ横になっているのが見える。ブランケットを掛けられ眠っているようだが、顔色が良くない。血の気を失っていて、妙に青白いのがざわざわとした不安を呼ぶ。桜子がソファの手前で小声で話し始めた。「この部屋まで来て、お風呂に入られたら、少し落ち着かれたように見えたんです。お紅茶を飲みながらお話し始める時までは、特にお辛そうでもなかったの...
バスルームの床に脱ぎ捨てた服のどこかから、携帯電話に着信している振動音がする。その音に導かれて、俺は湯が冷めかけたバスタブから出て、濡れたジャケットを拾い上げ、その内ポケットを探った。桜子からだ。通話が始まった途端に、桜子が一気に喋り始めた。「西門さんっ!先輩がお倒れになって・・・。私、どうすればよろしいですか?先輩は薬を飲んで休めばいいと仰っていたんですけれど・・・」「桜子、落ち着け。」「でも・...
桜子さんの問いかけに、私はこくりと頷いた。「知らない方々でしたけど・・・。お相手は私を知っているようでした。」「何人いましたか? 男性でした? 女性でした?私が先輩のいらしたテーブルへ戻った時には、辺りにはそんな様子の人はいませんでした。」「女性の方3人で、私に恨みがあるかのような事を言っていて・・・。その中の1人が私の肩を押したんです。プールに落とそうとは思っていなかったのかもしれません。ただ突然だ...
水底に落ちていくのとは逆の強い力が私を無理矢理上へ上へと引っ張り上げようとしている。それが何なのか?と考える間もなく、体が一気に起こされ、顔が水から出てプールの底に足が着いた。思わず酸素を取り込もうとして、更に水も吸ってしまったようで、ゲホゲホと激しく咳き込むのを止められない。やっと空気が体の中に入って来た・・・と感じ安堵した時、自分が誰かの腕の輪の中にいる事にやっと気付いた。目の前にはぐしょ濡れ...
美作さんの会社主催のパーティーだなんて、そんな場に招待されても、行きたいとはちっとも思えなかった。私みたいな者が行くのには相応しくない晴れやかな場だろうし、何より知らない所に行かねばならないのはとても怖かった。私はここにいるのが一番落ち着くのだ。余計な事を見聞きしない、いつもと同じ景色が目の前に広がる『寂の空間』に包まれて生きているのがほっとできる。たとえその中で誰からも顧みられないとしても。ぐる...
熱が高いせいか、牧野は熟睡できないようで、度々目を覚ました。そのタイミングで、冷やし枕を交換し、水分を摂ってもらい、他に何かして欲しい事はないかと聞くけれど、「んーん、大丈夫。」とほんのり微笑むばかり。こんな時に無理して笑わなくてもいいのに・・・と思わずにいられない。そのうち牧野はまた浅い眠りに戻っていき、俺は側で見守っているだけになる。牧野の部屋で過ごす夜の時間は、今迄聞いた事のない音がした。深...
何かちょっと変だと思ったんだ。バイトで疲れてると言っても、寝るのには早過ぎる時間に「寝ちゃってた」って言うし。俺の話に「うん」「うん・・・」と相槌を打ってはくれているけど、声が何だかいつもより気怠げで。合間に聞こえてくる吐息が電話越しに荒く響いてくる。「お休み、牧野。いい夢を。」とは言ったけれど、様子がおかしい・・・という気持ちは拭えない。きっと体調を崩して、それを俺に隠しているのだとピンときた。...
何かちょっと変だと思ったんだよね。バイト帰りに日が暮れた暗い道を歩いてたら、何故か息切れしたの。あたしは普段運動とかしないけど、体力にはまあまあ自信がある。なのにてくてく歩いているだけで少し息が苦しくなったから、不思議に思いつつ歩くペースを遅くした。深呼吸しつつ様子を見る。冷えた空気が肺の中に入ってきて、また出ていった。でもいつもより肺が狭くなっているような感覚がある。おっかしーな?まあ、ゆっくり...
本当に申し訳ない事ですが、3年も放置していたこのお話を終わらせる時が来ました!読み手様も、あきらも、つくしも、ごめんねー!お手数ではございますが、前編、中編から読み直して頂けたらと思いますm(_ _)m☆゚・:。♡。:・゚☆゚・:。♡。:・゚☆゚・:。♡。:・゚☆゚・:。♡。:・゚ずっと口を塞がれてるから息が出来なくて、頭がどんどんぼうっとしてきた。心臓がドンドンドンドン太鼓のように大きな音を立てているのが聞こえる。もうダメ・・・、あたし、倒れ...
服を着たまま飛び込んだせいで、水を吸ったスーツは途端に重たくなり、体に纏わりついた。まるで水底に引き摺り込もうとする鋼の鎖に絡め取られたかのようだ。そのせいでとても動きにくく、更に夜のプールの中の視界は暗くぼやけていたが、目指すものはプールの底近くに沈んでいるのが分かった。必死にそこに向かって腕で水を掻き、脚で蹴る。何とか牧野の元に辿り着いて、俺は必死に手を伸ばした。細い腕を掴んで自分の方に引き寄...
美作の創立記念パーティーは、都内のホテルで大々的に開催された。道明寺系列のホテルが使われなかったのは、美作と古くから付き合いがある所を選んだからなんだろうけれど、道明寺ではなかった事に心のどこかで安堵しているのは、俺が司に纏わる所に近寄りたくないと思っているからなんだろう。煌びやかに飾られたメインのバンケットルーム、そこから続く中庭が見渡せる広々としたテラススペース、そしてその下に広がるガーデンプ...
2月14日。外は北風が吹き荒ぶ、とびきり寒い日だけれど、牧野の部屋の中はポカポカしてる。というか、2人でくっ付いてるから暖かいのか?そう、今日はSt. Valentine's Day。恋人達の愛の確認をする日!俺はただただ牧野と一緒に過ごせればいい。それじゃいつもと変わらないって言われるかもしれないけれど、そこはバレンタインデーにかこつけて、いつもの倍イチャイチャしてやる!そもそもバレンタインなんてモノは俺にとっては、...
まんまと類の挑発に乗せられ、駆け付けたホテルのラウンジ。類は『思った通りだ』と言わんばかりにほくそ笑んでいて、牧野は俺が現れた事に驚いて言葉もない・・・といった風情だ。してやられた・・・と思いつつも、どこかほっとしている俺がいた。類が牧野に何かする訳がない事は重々承知している。牧野の意思でこんな所に来ているのではないのも分かっている。それでも口からは安堵の溜息が漏れた。類から牧野を引き離し、車の中...
「なぁ、クリスマスって何欲しい?」と聞いた時の牧野の答えは「えー? あたし欲しい物なんかあるかなぁ?美味しい物食べられて一緒にいられたらそれでいいんだけど。あ、そうだ!イルミネーション見に行きたい!あそこのが綺麗だって聞いたよ、大井競馬場。あたし、競馬なんて興味ないけど、お馬さんは見てみたいなぁ。カッコいいよねー、サラブレッド。イルミネーションとお馬さん、両方見れるなんてめっちゃお得じゃない?」そ...
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やがて誕生日の食事会はお開きになった。各々車に乗って帰ろうとした時、今しかない!と思って牧野に「送ってってやるよ。」と申し出てみたが「え? いいよ。類のお家の車に乗せてもらうから。」と、あっさり断られた。類もそれを当然のように受けるのかと思いきや、意外な事に「牧野、今夜は総二郎に送ってもらえば?」と言い出した。「な、なんで?」「んー、俺もう眠いから真っ直ぐ家に帰りたい。」「そ、そっか。もう遅いしね...
あたしが変わらなければいいだけなんだ・・・と、ずっと自分に言い聞かせてた。あいつに忘れられて。それでもあたしは忘れられなくて。いつか、何かの拍子に記憶が戻ったら、あいつはあたしのところに帰って来てくれる筈。だって言ってたもん。NYには帰らないって。家を出るって。正気に戻ったら、絶対に有言実行しちゃうよ。あいつはそういうヤツだもん。だから、あたしはその時まで変わらなければいい。いつも通りに暮らして。自...
試験期間直前の週末。レポート採点の科目は締切が迫るし、試験勉強はしなきゃいけないしで、あたしはバイトを休んで勉学に勤しんでいる。この土日はF3が入れ替わりで得意科目を教えてくれるというので、美作さんちのライブラリーに通わせてもらっていた。お天気のいい日曜日。青空の下をお散歩でもしたら気持ちいいだろうに、あたしは勉強に次ぐ勉強だ。でも美作さんちって勉強捗るの。ライブラリーは落ち着いた雰囲気で、双子ちゃ...
今日は牧野の誕生日。分かっちゃいたけど、年末年始はどうにも忙しくて。やっと牧野の部屋に辿り着いた時には日付が変わる直前。牧野は俺が来るなんて思ってもなかったんだろう。独りぐうすか眠ってた。薄暗い部屋の中、微かな寝息を吐きながら、牧野がぎゅうっと抱きついているのは俺・・・じゃなくて、俺が普段使っている枕だ!何だよ?もーのすごく虚しい。まるでこれじゃ俺なんかいなくても枕さえありゃいいみたいじゃね?と思...
このお話は「fake」の後日譚「独り占め」の更にその後…の2人です。とっくに書き終わったお話でしたが、あのソファで2人はどんな風に過ごしてるのかな?とぼんやり考えていたのです。お誕生日SSとしてお納め下さい。♡┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈♡お早う。頂きます。ご馳走様。行ってきます。ただいま。お休み。そんな日常の挨拶にいちいち律儀に応えてくれる。お早う。召し上がれ。お粗末様でした。行ってらっしゃい。お帰りなさい。お休みなさ...
皆様、今晩は。hortensiaです。開店休業状態、スミマセン。安定のギリギリ告知ですが。明日12月3日は我らが総二郎のお誕生日です。なので例年通り「お誕生日おめでとー!」を😱チャット会開催します。今回もLINEのオープンチャット機能を使ってのチャットルームです。(LINEされていない方、申し訳ないです・・・)既に開放中ですが、管理人はいつでもINしている訳ではないので、チャット会まではしーんとしているかもしれません。...
牧野の部屋で何をするともなく過ごしてる夕べ。10月も今日で終わり。日が暮れるのは早くなり、外の空気はかなり肌寒くなったけれど、この牧野の部屋はまだ暖房器具は使わないのだそうだ。そんなタイミングではないらしい。郷に入っては郷に従え。我儘は言わない事にしている。畳の床で脚を投げ出し、ぼうっとテレビの画面を見ていたら、不意にブランケットが目の前に降ってきた。「類、それ掛けてるとあったかいよ!肌触りもいいの...