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matu8
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2014/04/22

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  • 小説26

    考えることがあって、樫村は学園で引き取ることにした。が、名前は伏せた。便箋の存在は樫村しか知らない。伏せた理由は捨てた親が引き取りに来ても返すつもりはないからだ。佐宗千佳子に白紙の人生を歩ませたかった。この学園に居さえすれば、千佳子の幸せ...

  • 小説25

    成宮は座すと、次のように切り出した。 「こちらの赤ちゃんについてお聞きしたいことがあります。どのような経緯で引き取ることになったのかお教えいただきたいのですが。」 引き取ってから半年ほどが経過していた。保護者が来ることは覚悟していたが...

  • 千佳子の詳細が・・・

    この章では千佳子の生い立ちが分ります。ほかの物語との絡みは・・・

  • 小説24

    10 千佳子の子である生後3か月の乳呑児を引き取ってから、4日が経過していた。 千佳子が「内ゲバで死亡」と新聞に報じられたので、千佳子を知る者が訪ねてくることを期待した。この5年、千佳子がどう生...

  • 内ゲバ事件の次は?

    冒頭に登場した内ゲバ事件の新聞記事。その続きが次回から始まります。一体、現代と過去にどう絡んでいくのか、乞う、ご期待を!!!

  • 小説23

    その年の十二月、三郎は幸太に思い切って聞いてみた。 何故、寿々を姫と呼ぶのか、と。 幸太は言った。 寿々は母上の子で、母上は寿々をつれて、保井の家に来た。父が母と寿々を二人に紹介したその夜、幸太と甚助に寿々を姫と呼ぶように父は命じた...

  • 小説22

    9 保井の家は奇妙だった。 保井と保井の奥方の関係が特に異質だった。 保井筑後守は奥方を名前はもちろん、なんとも呼ぶことはなかった。呼んではいけないと思っているかのように、呼ばなかった。不...

  • 小説21

    「ここは、昔、幸田村と呼ばれていて、おれんちとおまえんちがここに最初に住んだんだ。クサワケって言って、偉い侍だったんだぞ。」 二人は保井の母家の端にある、大きな畠に面した応接間にいた。二人が向かい合った、木目の浮き上がった、鮮やかな大き...

  • 小説20

    8 保井壮夫と私はどこか馬が合った。そこに波が立ったのは保井の一言からだった。 保井が「これからは俺を筑後守と呼べ。俺はお前を因幡守と呼ぶから」と言ったのは二人が幸田小学校5年生となった、昭和3...

  • 小説19

    保井は農閑期になると、仏像を彫った。当麻の山本という刀鍛治がそれを買ってくれた。 山本は小田原に刀剣を納めている程の有名な刀剣鍛治で、最初は炭をそこで買ってもらっていたが、ひょんなことから仏像の話になり、保井が彫っていると伝えると、是非...

  • ここまでのあらすじ

    姥伝説の村、幸田村は何度も洪水がおこり、人が住んでは去りを繰り返した。そこに、保井一家が移住してきた。 其のころ、新興勢力である北条氏は相模に勢力を広げていた。その拡大政策の一つとして、相模への移住者を募っていた。 太田三郎は移住者と...

  • 小説18

    7 保井筑後守には三人の子がいた。 長男 幸太、次男 甚助、そして一番下の長女 すずの三人だ。幸太は三郎と同年齢で、甚助は二つ下、すずは六つ下だった。 三郎は保井の家に同居した。 保井は三...

  • 小説17

    「セキガハラノカッセンって、あの有名なやつだよね。まさか、ご先祖様がそんな合戦に参加しているとはねえ。それは、やっぱり、凄いことなんだろうね」と叔父は、未だ読み終わっていない私に声をかけた。明らかに、同意を求めていた。 私は顔をあげて、...

  • 小説16

    私が小学校の中学年にあがる頃から、叔父は滅多に笑わなくなった。いつも渋面だった。特に叔父より二つ上の姉である私の母や二つ下の弟の反対を押し切って電器屋をやめて呉服屋に業容を変えてから、その印象しかない。だから、この時の笑顔は忘れられない。...

  • 小説15

    6 私が「太田家系譜」の存在を知ったのは、都内のT大学に進学した1970年の夏のことだ。 大学に入学すると私はすぐに母のもとを離れ、板橋区にある大学寮に転居した。 母を一人にしてしまうことに心...

  • 小説14

    幸田川は2間に満たない幅の小さな川だった。ところどころに川を渡るための丸木が架けられていた。こんな小さな川にも船は浮かんでいた。幅が狭いが水量はあった。雑木を積んだ舟もあった。 「これから向かう地は、この川が氾濫を繰り返すから、人が住み...

  • 小説13

    海から離れても、相模川の川幅は広く、わずかに狭くなっただけで、人や荷物を積んだ何艘もの船が交差していた。 「この川を暫く上った先の、その向かい側に幸田村はある。どこかでこの川を渡らなくてはならない。ここは川幅もあるし深いが、もっと上流には、...

  • 小説12

    5 早朝のほんの僅かな時間だけだった。すぐに焼け付く暑さになった。草鞋を履いていても砂の熱さは防ぎきれなかった。 「このところ、何日も雨が降っていない。我が村は大丈夫だが、水に恵まれていないところは大変だろう・・・。」 陽を右手で遮り...

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