氷の王子は花の微笑みに弱い 第一章06
シンディは「はぁ」と、わざとらしいまでの大きなため息をついてアリアを見据える。 「ねえ、アリア。あなたが王太子殿下と懇意にしているってうわさを小耳に挟んだのだけれど、本当?」 ドクンッと不穏に胸が鳴る。握りこぶしのなかにまで汗をかいた。 アリアは笑顔のまま首を傾げる。質問には答えない。答えられない。 「あなたはすぐ、そうやって……笑顔でごまかすんだから」 眉をひそめてシンディは…
2019/01/26 07:54
2019年1月 (1件〜100件)
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