鬼の章(14)
「さて、どうしましょうかねえ」 暗い表情に反して、声の調子は何処となく軽かった。こんな時の毛内は、自身の中では既に答えを出している。服部にもそれが理解出来る位には、二人の付き合いも深くなっていた。 毛内との出会いは、上洛して新撰組に加入してからだから、他の同士よりも重ねた日々は短い。剣術だけではなく槍術、弓術、馬術と、一通りの武術をそつなくこなす事は、逆に言えば人より頭ひとつ抜ける特技に欠けると…
2018/09/24 00:01
2018年9月 (1件〜100件)
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