chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • 不適応者の居場所、3月は早花見

    3月の居場所は、毎年苦しい選択を強いられる。暖かい日に外でやりたいけれども、遅らせるほど花見の全盛期に近づいてしまう。花見全盛の代々木公園は人が多すぎて、見つけることができないどころか、スマホすらつながらないので、会が成り立たない。そこで一週早めることにするけれども、今度は寒すぎの危険が出てくるし、そもそも春一番が強すぎて始められなかった年もあった。 というわけで今年も苦渋の選択で23日とし、低温・強風の場合も雨天のように翌日に延期することにします。そしてめちゃ混みの桜の下は避けます。「そこそこ混んでる花見会場」くらいの場所になるでしょう。仮に昼がポカポカでも夕方は急激に寒くなるので、場所は..

  • 2月の居場所の報告

    極寒のはずの2月の居場所は、まあまあ暖かい日で、窓を開けていても暖房はいらなかった。参加者は45人くらいで、そのうち初めての人が10人以上?いた。そのせいで部屋の熱気があったからかもしれない。2月の3連休は嬉しいけど、何をしたらいいのかわからないところがある。こういう集まりなんかはちょうどよかったのかもしれない。 HSPの人(繊細さん)の居場所によく行っていた人からは、そうした居場所もこくちーずなんかで盛んに告知されていて、毎週のようにあると聞いた。あるひきこもり女子会に行っている人からは、50人くらい集まるとも聞いた。不適応者の居場所は何かに特化した居場所ではないけれども、居場所活動が盛ん..

  • 2月の不適応者の居場所も荻窪で

    一年で一番寒くて、おそらく一番辛い月である2月。居場所でも行って乗り切りましょう。また荻窪でどうでしょうか。 ちなみにあまりに寒いので、先日サウナ付きスパに行った。ジャグジーやサウナに長時間浸かって帰ると、頭がやけにスッキリしている。そんなに身体に大きな変化があったとは思えないので、やっぱり入っている間に、考える脳を使うのを止めたからではないかと思った。入っている間に「あー、考えられないな」「今考えてないな」と思ってたのだ。身体感覚に気持ちが向いているので、考える脳は休んでいた。思えば日頃は、考える脳がフル回転しすぎで、全然休ませていなかった。悪いことを考えるのを止めるだけでなく、考えること..

  • 「不適応者の居場所」はこんなふうに思いついた

    5年前から毎月やっている「不適応者の居場所」。これまでそれを考え出した経緯をちゃんと書いてこなかったけれども、忘れないうちに書きとめておきたい。 立ち上げるまでの具体的な経緯はというとーー自分がこの居場所を立ち上げたのは2018年11月。日本ではひきこもり問題とともに、その居場所を作る活動が盛んになってきていて、その動きに注目していた頃だ。 自分も「庵(いおり)」というひきこもりの人の居場所に、何度も参加させてもらっていた。庵にはとてもたくさんの人が訪れていて、いくつものグループに分かれて討論をする、とてもいい集会だった。けれども自分は、雑談をするだけの集まりはできないかなと思っていた..

  • 今年最初の居場所の報告

    今年初めての不適応者の居場所は、引き続き荻窪の貸しスペースで。参加者は32人?で、初めての人も割と多めだった。しかも引き続き使ったこのスペースは格安だし、使いやすいとあらためて感じた。 自分は美術展の話を結構した。この集まりには「手帳」を持っている人がいて、それで美術展に行ったりしている。自分も同じく上野などの美術展にはよく行くので、その話ができるのはうれしい。最近では上野のモネ展やエゴン・シーレ展に行った人と、絵の話などできた。東京都現代美術館(MOT)にもとてもよく行くのだが、そっちもお薦めした。現代美術には単に絵を観るだけではないものが多いが、そういうもののほうがだんだん好きになっ..

  • 新年の居場所も荻窪で

    新年1回目の居場所は、またしても荻窪の貸会議室でやりたいです。前回は人が多くて混んでいましたが、年末はなぜかいつもそう。そして新年は逆に少なくなります。 1月後半から2月と言うと、年末年始というビッグイベントも過ぎ、次に何か始まるのは春から。一年のなかでも一番寒くて外にも出づらい、なかなか厳しい季節。毎日30℃以上の真夏も嫌ですが、自分はどちらかと言えば真冬のほうが辛い。嫌なので東南アジアに逃げることも多いです。 冗談ではなく、生きづらさの最大の要因は気温。停滞するこの時期は、人と話して厳しさを共有しましょう。 ちなみに荻窪のスペースは、この広さでは都内で最安と言えますが、快適さもなかな..

  • 人が最多だったクリスマスの居場所

    クリスマスイブに初めて荻窪でやった不適応者の居場所、どうなることかと思ったら、参加者はこれまでで最多だった。55人くらい。今回のスペースは以前より広いと聞いていたのに、印象は大体同じくらい。外が寒いこともあって換気に気をつかった。初めての人も10人くらいいた。男女比は3:1くらいだったか。今回は荻窪だったので、来やすくなった人もいたようだ。そして毎年年末には、特にクリスマスには人が多い。 三重県からわざわざこのために来てくれた人も、そして福岡からも来てくれた人もいた。 香港から日本に移住している人もいて、外国人の参加者は彼が初めてだったのではないか。彼は日本語もうまくて、最近香港からカ..

  • 「褒められること」の肯定。京王線ジョーカー氏の件、その2

    先日ある読書会に出ていた時、一緒に参加していた友人がこんなことを言った。「どうせ死ぬんだと思った人が無差別殺人をするのを、どうすればなくせるんだろう?(大意)」自分は大体こんなふうに答えた。「どうせ死ぬと思ったから人を殺すわけじゃない。余命数ヶ月の宣告をされたがん患者は無差別殺人をしない。あれらの人たちは、ああいうことがしたくてやっていると思う。あれをなくすには彼らが褒められればいい」 これは前回のブログの続きだ。前回書いたのは、京王線ジョーカー氏が首吊りを2度失敗したと証言したことから、「死刑になるためにやった」発言そのものが信用できず、彼のやりたかったことは、あのジョーカーの格好と大..

  • 今年最後の居場所はクリスマスイブに

    今年最後の「不適応者の居場所」は、クリスマスイブの日にやりたいです。そして会場は前から狙っていた、初めての荻窪の貸会議室で。去年もクリスマスイブにやりましたが、この日はなぜか貸しスペースが空いている。このスペースはいつもは先々まで埋まっているのに、この日だけは空いてました。この日ってやっぱり、いい年した大人が大勢で集まる日じゃないんでしょうね。本当はイブの日じゃないほうがいいのですが、しかたない。 このスペースは記載に間違いがなければ、以前のスペースより広くて、より安い。そして後楽園よりも荻窪は親しみが湧くのではないかと。 ちなみに自分は場所には物理的な距離の他に、心理的距離というのがある..

  • 京王線ジョーカー氏が本当にやりたかったこと

    書きにくいことだが、こんなことは自分が言わなければ誰も言わないだろうから書く。京王線ジョーカー事件の犯人の裁判での証言の肝心な部分が、率直に言えば、どうしても信じられないのだ。 念のためにあらかじめ強調しておきたいが、自分は彼に「自殺をすればいいのに」と言いたいわけではない。(書きにくいのはこういう誤解のせいだが、そのせいで考えを言えなくなるのはおかしい)。 彼はこれまでに二度、自殺に失敗したと言う。最初は中学生の時、自宅の屋上で首を吊ったところ、「何かの拍子にロープが外れて」失敗したそうだ。そして社会人になった18歳の時、また自宅の屋上で首を吊ったが、気づいたら病院のベッドの上だった..

  • 晩秋の公園はちょっと寒かった

    今年最後の公園での居場所は、12時に始まってから20分くらいは3人しかいないという、居場所はじまって以来の寂しさ。いったいどうなるんだと思っていたら、1時間もするとそれが20人になり、最終的に来た人は全部で36人(かな?)になった。気温は低くなく、日が照ると暑いくらいだったのに、途中から風が吹きはじめると暖かさは相殺された。これで日が完全に陰ったら、いたたまれないくらいの風だった。が、最後まで日は照ってくれた。終了の16時には風で寒くなり、これ以上はいられなかったのでギリギリセーフだった。──と、こんなことばかりいつも考えている。 ある人が、川を河口まで歩いていくのが好きだと言っていた。..

  • 11月の居場所はギリギリ暖かい公園で

    11月の「不適応者の居場所」は、ギリギリでまだ暖かいであろう真昼の公園でやりたいです。いつもより少し早くしたのは、なるべく暖かいうちにやってしまいたいから。関係ないけど先日、社会人になったばかりくらいのすごく年下の人に会って、60年代から現在までの洋楽・邦楽ロックの話をした。60~90年代の洋ロックの話(ストーンズからニルバーナまでとか)が合うのは割と普通なのだが〈すでに情報が整理されている〉、最近の日本のロック(きのこ帝国やニトロデイのやぎひろみさんまで〈全然メジャーじゃない〉)合ったのは驚いた。なぜなんだろう、それだけでも感動する映画何本分くらいの感動を覚える。ただ名前を挙げているだけなの..

  • 秋の公園の居場所の報告

    ようやく暑さの心配をしなくてよくなった10月の不適応者の居場所。それでも昼は直射日光が来ると暑いので木陰に場所を取り、夕方には肌寒くなった。これ以上暑くても寒くてもダメという、まさに最適な気温ということだ。 参加者は35人?で、はるか遠い地方から久々に来ていただいた方が、今日上京したというのにもう今日中に帰途に着くという。それを聞いて、やっててよかった感が高まった。 4時間の集まりで、最近はビールのロング缶(500ml)2本しか空けなくなった。ロング缶1本と普通サイズ(350ml)1本のこともある。3年くらい前まではロング缶3本は必ず空けていて、他でも4時間あればそのくらいは必ず飲んで..

  • 『人間関係を半分降りる』の読書会

    自著『人間関係を半分降りる』の読書会を開いてもらうことになった。 ****************日時:11月3日(金)15:00‐17:00場所:お店のようなもの参加費:500円内容:上記本を各自持参し、著者を囲んで感想を語り合う申し込み:スペースの関係で10名までのため、参加希望の方は @shimizhiroshi  まで気軽にDMお願いします***************** ⇓告知のツイートhttps://x.com/shimizhiroshi/status/1711986728259780750?s=20 開いてくださる清水浩史さんは、『海のプール』などの本を書かれてい..

  • 「ジャニー性加害」が突然大問題になったことの重大さ

    ついこの間まで「大した問題ではない」と見なされていたことが、突然重大問題だと騒がれだす。それも知られていなかった問題ではなく、広く知られていて裁判でも有罪判決が出ているような問題がだ。 もちろん、ジャニー喜多川氏の性加害問題のことを言っている。けれどもあることが、社会に「問題認定」された途端に大騒ぎになるのは珍しいことではない。「加害」全般がそうなったのが最近のことだ。性的マイノリティの問題だってそうだろう。発達障害やHSPだって最近だ。これらはどれも、それまで誰もが知っていた問題だ。 なぜこんなことが起きるのだろう? その大きな原因が今回は明らかになったと思う。 ジャニー氏の性加害..

  • 10月の公園は多分ちょうどいい気候

    10月の「不適応者の居場所」は、同じく代々木公園でやりたいです。9月はまだ暑さを心配していたのに、今月はいきなり夕と夜の寒さが心配というバカバカしさ。暑さを引っ張りすぎたのだろう。 この先も7~9月まで猛暑が続くようなら、この時期の東京は捨てる決断をするのがいいのだろうな。北海道のような涼しいところに移動(住み込みバイトでも)するだけじゃなく、フィリピンやタイのような「どうせ暑い地域」に仕事道具持参で行くのもいいかもしれない。 いずれにしても、何もできずに部屋のなかから灼熱の窓の外を眺めているだけの東京は捨てる。その決断力ある人間が、幸せを手にするのかも。 とは言え10月の公園は多分ちょ..

  • 「自分らしく生きられる社会を」は悪いのだそうだ

    「自分らしく生きられる社会を」と意識の高い連中が言えば言うほど、真の弱者が死に追いやられる。こんな論理が、今かなり広まっているから驚きだ。 「意識の高いやつらが~と言うほど、真の弱者が死に追いやられる」には、すでにたくさんの言い方がある。たとえば「エコ」。そしてこの論はこのシリーズの最新バージョンということになるだろう。 ここでの〈真の弱者〉とは、カネのないキモいオッサンとか、氷河期世代でニートひきこもり、といった人が、何となく想定されているようだ。重度の障害者やホームレスなどが含まれないところが味噌だ。 「自分らしく生きられる社会を」と提唱すると、能力のある人はスポーツ選手やア..

  • 雨予報に悩んだ野外の居場所の報告

    5月以来久々に公園に戻って来た。居場所には36人?の参加者が来てくれて、とてもうまく行った。初めての人も8人くらいいたか。年齢層では30代あたりの人が割と目についた。 けれどもやはり野外開催は大変だと思ったのは、当日の朝だった。 自分は天気予報を見る時、Yahoo!天気とtenki.jpという二つのサイトをいつも参考にしている。前の晩の曇り予報は翌朝起きてみると、Yahoo!だけが始まりの14時台だけ小雨が降る予報に変わっていた。tenki.jpは変わらずずっと曇りの予報だ。 ーーーーこれは難しい! もちろん降らない予報が一番いいが、降るなら降るでハッキリしていれば延期にするだけな..

  • 9月からまた公園に復帰する居場所

    9月の「不適応者の居場所」は、3カ月ぶりに再び公園でやりたいです。しかしこの発表が遅れたのも、天気と気温がどうなるのか見ていたため。今のところは大丈夫だが、この先も天気予報とのにらめっこが続くので、やはり屋外は大変だ、、、 それにしても暑い。日頃から「気温こそ生きづらさの根源」などと言っているが、これは冗談ではない(少し冗談だけど)。貧困こそ生きづらさだ、みたいに「本当の生きづらさ」争いみたいなことも一部で起きているけれども、きついものはきついと言っていい。(ちなみに貧困は「貧困問題」であり、「生きづらさ問題」という新しい問題枠にわざわざ入れる必要はないとは言っておきたい)実際に暑い時は通勤..

  • 「ナチスにもいい人がいた」と言う勇気

    「ナチスにもいい人はいた」と証言している人がいたらどう思うだろう。こうしたことについては今もまだ定説がないので、意見は分かれるだろう。 アウシュビッツなどの強制収容所からかろうじて生還した、V・フランクルという精神科医・心理学者がいる。その体験を記した『夜と霧』はあまりにも有名な本だ。 彼は生還後「ナチスにもいい人がいた」と著書や講演会で語り続けた人でもある。収容所で監視員を任されたユダヤ人にもひどい悪人がいたとも主張した。戦後に巻き起こった「ナチス=悪、ユダヤ人=善」という決めつけ論に反対したのだ。そしてナチスはみんな連帯責任だという「ナチス共同責任論」に反対しつづけた。彼はそのせい..

  • 残暑でもわりと盛況だった居場所

    8月の不適応者の居場所は、やはり真夏日の残暑のなか。途中窓の外で大雨が降ったのに、空は明るいままで、すぐにまた暑さが来る。なんか亜熱帯地域のスコールみたいだと、そんな話もした。 そして早く暑さが和らがないかと思っているうちに、もう残暑と言われだした。日差しが健康に悪いと認識されたのはいいけれども、一日のなかで午前中も昼過ぎも部屋にこもって、夕方にやっと外出するのでは、部屋に連続して居る時間が長すぎる。心の健康だって健康問題なのだから、健康を総合的に考えれば、日中に外出するほうがいいのではないか、という話もした。(このことは毎日思っていたことだったので、同じことを思っている人が見つかってよかっ..

  • 子どもを産まない人が増えると社会が発展するかも

    別に奇をてらってこんなタイトルをつけたわけではない。まだそれほど知られていないが、こんな見方をする専門家もいるという話だ。 いきなりだが、ハダカデバネズミというひどい名前のネズミがいる。 そしてこのネズミが一番変わっているのは、哺乳類にしてはとても珍しく、女王ネズミがすべての子を産むというシステムを取っていることだ。そして生まれた子供は分業体制で、社会全体で育てる。ひとつの集団は100匹くらいで成り立っているそうだ。 これによってこのネズミはどうなったか? 彼らはわりと短命な普通のネズミに比べて10倍も長寿なのだ。各々別のメスが子どもを産むより、一匹がまとめて産んだほうがエネルギー..

  • 8月の居場所も後楽園で

    暑い! 雨が降っても暑い!というわけで8月もまた、室内で居場所をやりたいです。 *********************日時:8月26日(土)14~18時場所:後楽園駅近くの会議室 (もし当日場所がわからなくなっても、会場運営者には問い合わせないでください)。 床に布を敷き、そこに花見のように座りたいです。なので最初と最後に会場を作る・元に戻す時間あり。住所:東京都文京区小石川 2-4-17 東京清飲会館 3階会議室(図の赤印) 持ち物:各自の食べ物、飲み物(飲酒可)。手作りの食べ物(ビーガンもあり)は、カンパ制でおそらくそこそこあります。やること:花見のように室内に座っ..

  • 苦しいことはわかってるのさ、さあ陽気に行こう

    高石ともやの『陽気に行こう』という曲が10代のころから好きだった。ものすごくダサい曲なんだけど、この曲の代わりになる曲はこの年になっても見つからない。自分はダサい曲もわりと抵抗なく聴くほうで、ダサいなんて理由でもっと大きなものを取りこぼしたくないと思っているからだ。 (Spotify) 高石ともやは60年代の日本のフォークソングの黎明期からいる人で、自分も後追いで知った。この曲はカーター・ファミリーという戦前アメリカのフォークグループのヒット曲(Keep On The Sunny Side )のカバーだ(それもまたカバーで、その元曲となると19世紀)。ダサいに決まっている。..

  • 猛暑のなかの居場所の報告

    猛暑日ではないと言っても気温33℃では、駅まで歩くのも汗まみれになって厳しい。 それでも後楽園までやってきてくれた人は33人(?)。そのうち初めての人が4分の1くらいいた。そのなかには長野からこのためだけに来てくださった方も。暑いなかなのでこれでも多いという印象だった。 一緒に話していたある男性が、仕事のことばかり考えなくなってから、自然が見えるようになったといった話をされていた。そこから植物観察などが趣味になったのだと。自分もそれに似た経験があった。30代くらいまでは自分も、街路樹すら目に入っていなかったので、それらが紅葉することも見えていなかった。いや見えてはいたのだろうが、当たり..

  • 7月の不適応者の居場所は冷房が効いてる部屋で

    暑い。35℃を超える日は、自転車で走っていると熱風を浴びているよう。今でこそ外出を控えるよう警告が出ているけれども、自分が子どもの頃はそのなかをあえて走ったりするのが体を強くするとされていた。真夏の日光を避けるなんて「弱い」と言われた。夏休み明けに学校に行って、真っ黒だとすごくて、白いとだめ。以前のその考えについて、今説明があってもいいんじゃないかと思っている。昔の考えはこんなもんばっかりでひどかった。 というわけで猛暑のなかの不適応者の居場所は、当然冷房の効いた室内でやります。 ***************************日時:7月22日(土)14~18時場所:後楽園駅近くの会..

  • 「自殺のマニュアル本」に関する新聞記事について

    6月の上旬に写真のような記事が、いくつかの地方紙の夕刊に掲載された。これは共同通信が配信した記事だ。名古屋で去年、集団自殺未遂事件が起きた。ネットで仲間を募り集団自殺を試みて、ひとりが亡くなった事件で、直前に「自殺のマニュアル本」を読んでいたという。 ただし記事にはこう書かれている。「『四人で集まった時点で、それぞれ死ぬ意志は強固だった。本があったから自殺を考えたわけではない』とも話した。公判の被告人質問でも同様の説明をした」中心となった男性(判決は執行猶予)がこう言ったという。 方法はというと、ある薬とビニール袋を頭に被せるのを組み合わせた方法だった。自著『完全自殺マニュアル』にはビニー..

  • 6月の居場所報告

    久々に後楽園のスペースに戻った6月の「不適応者の居場所」は、1月以来またまた謎の少人数で22人。高円寺のスペースでやっていた時もこんなに減ることはなかったので、なぜか考えてしまう。 後楽園という場所の心理的な距離の遠さ、そして突然の真夏日だったこと。突然真夏日となると、毎日そうであるのに比べて、確かにかったるく感じた。

  • 6月の居場所は屋内で

    6月の「不適応者の居場所」は、公園から屋内に場所を移してやりたいです。6月に外でやるとなると雨の心配がつきまとうだけでなく、晴れても今度は暑すぎるかもしれない。その点中は楽です。コロナまん延前は基本的に屋内でやっていたけれども、その時は毎回楽でした。 これまでにやった形態で楽さの順位をつけるなら、こうなる。 ①屋内 ②公園ピクニック(天候のみ懸念材料)③オンライン(毎度のテーマ決め、司会進行などが生じる)④散策 (そもそも下見・所要時間確認が必要。休む場所での暑さ・人目はどうか……など、懸念が無数) コロナのせいで③と④のみやってた時期は、今思えばよく休まなかったと思う。というわけで今回..

  • 大江健三郎『セヴンティーン』と自意識過剰という病

    「俺は自分を意識する、そして次の瞬間、世界じゅうのあらゆる他人から意地悪な眼でじろじろ見つめられているように感じ、体の動きがぎこちなくなり、体のあらゆる部分が蜂起して勝手なことをやりはじめたように感じる。恥ずかしくて死にたくなる、おれという肉体プラス精神がこの世にあるというだけで恥ずかしくて死にたくなるのだ。」(大江健三郎『セヴンティーン』〈短編集『性的人間』所収〉より) 実は大江健三郎から大きな影響を受けている。そして『セヴンティーン』は最初に読んだ作品であり、ダントツに好きな作品だ。 高校の時この一節に触れて、「これは俺だ」と思った。この青年がどのように日々を生き、どのようにこれを..

  • 5月の居場所は最大人数だった

    朝から雨空で、告知期間も短かった5月の居場所、どうなるかと思っていたら、すぐにシートがいっぱいになって予備を出さねばならないほど参加者が多かった。入れ代わりの人も含めて45人くらいで、多分野外では最多。人が多かった時になぜ今回は多くなったのか、たいていわからない。 気温が乱高下していたのでヒヤヒヤしたが、ちょうどいい曇り空で、5月の公園の気分のよさを味わえた。ついでに公園で絵を描きに来た人もいた。 Chat GPTのようなチャットAI(?)は、孤独をいやすためにも使えそうだと実感している話を自己紹介でした。ChatGPTをやっている人は結構いたが、やはり「下手に人間と話..

  • 5月の居場所も気持ちいい公園で

    5月の不適応者の居場所は、20日(土)にまた代々木公園の噴水池そばでどうでしょうか?告知から日が近くて申し訳ない。なぜこうなったかというと、27日を考えていたら、その日にどうしても外せない予定が入ってしまったので。翌28日にすると、その日が雨だった時にもう後がない。なので降ったら28日(日)に延期にします(16日にも予定が入っているため)。 ちなみに注意事項の後半に結構書き足しました。動くってすごく難しい。 ***************************日時:5月20(土)14時~18時(雨の場合は28日に延期)。場所:代々木公園 中央広場の噴水池の側(図の赤丸あたり。正確な位..

  • 高校を中退する話をした4月の居場所

    4月の居場所は、花見が終わったのにまだまだ混んでいる代々木公園の中央広場で。噴水の見えるあたりは人気が高くて、そこから少し離れた場所にしたのが残念。参加者は35人くらいで、女性がいつもより多めで半分近かった。中心年齢層は30~40代。 高校をやめてしまった10代の人の話を聞けたのは、特に印象に残った。決して説教ではなく、同じようにかつて高校を中退した人や、大学を卒業したばかりだけど就職がまだ決まっていない人、大学を二回も変わっている人、高校に無理やり通い切ったばかりに心の病を長引かせた人(鶴見)、等々が思ったことを伝えたりした。(「もしやめないで済んだなら、それがいちばんよかった」という..

  • 4月の公園はそこにいるだけで気分がいい

    4月の居場所はまた代々木公園でやりたいです。 4月、5月は公園でやればどうせ気持ちがいいので楽。ゴールデンウィークがなぜこの季節にあるのか、この居場所をやっているとよくわかる。 ちなみに自分はこの季節に、昼飯を公園などでよく食べる。ヨーロッパなんかでも庭で食事をする習慣があるようだけど、外で食べるだけで全然気分が違うもんだなと、わりとびっくりしている。部屋のなかでは食事も何か他のことをやりながらでないと間が持たないのに、外ではそんなことがない。外にいるだけで気が晴れているので、何かあえてやる必要がないという感じ。考えてみれば、外にいるだけで気分がいいだなんて、幸せも本当はずいぶん簡単なんだ..

  • 「病院に笑いが必要だ」と発想すること、映画『パッチ・アダムス』

    映画そのものの出来がいいとは思わないのに(失礼)、いつまでも頭から離れない映画がある。『パッチ・アダムス』という映画だ。病院の患者を笑わせようとしたアダムスという男の話(彼の功績はそれだけではないが)。 彼は医学生だった頃、入院中の患者の部屋を訪れ、道化師(クラウン)を演じたりギャグを言ったりして患者を笑わせていた。笑顔がなかった小児がん?の病室の子どもたちも、怒ってばかりの末期すい臓がんの男性も笑う。これで患者が快方に向かうことはないだろう。けれども彼らが笑った時、何か大きな変革が起きたように感じられる。 「死を遅らせるだけではなく、生の質(QOL)を高めることだ」というアダムスのセ..

  • 「危ない」だらけのフィリピン、生き生きした感覚をなくした我々

    フィリピンのセブ島とその近辺を、10年ぶりに2週間ブラブラしてきた。日本とはまるで違う「危ない」だらけの場所だった。けれどもそれが嫌だったかというと、そうでもない。それどころか、歩いているうちに生き生きしてきた。我ながらつくづく考えてしまった。 「危ない」だらけとはどういうことか。まずは犯罪だ。例えばセブ島最大の都市セブシティのダウンタウン(貧困地区)。ここの目抜き通り(コロン通り)や巨大マーケット(カルボンマーケット)は、ガイドブックでも行ってはいけないとか、車から見るだけにしておけと言われるところ。確かにスリはいるようだ。歩道ですら満員電車状態なので、カバンは前でしっかり持っていたほ..

  • 早花見の居場所の報告

    3月の居場所はコロナがあってもなくても大変だ。我々は年中花見みたいなことばかりやっている変わり者集団だが、代々木公園は都内有数の花見の名所でもある。花見のピークにかぶってしまうと、場所がない、スマホは通じなくてたどり着けないで、そもそも居場所が成立しなくなる。今回は「ピークよりも早めの時期ってどうなんだろう」と思いやってみたら、わりといい環境だった。 3月はまだ寒いので、ピークより前にずらすというのはなかなかやらないが、ピクニックの人は広大な広場に点在している状態で、桜もまあ咲いている。このくらいなら狂乱の騒ぎに圧倒されるわけではなく、自然に気分が上がる。人が多いのも悪くないなと思える程度の..

  • 3月、不適応者の早花見

    3月の居場所は久々に外に出て、少し早い花見をやってみたいです。ここらへんギリギリの選択なんですが、もう暖かいので外でやりたい。けれども花見真っ盛りの時期にやると、人が多すぎて全然うまくいかない(一度だけ花見のど真ん中でやったら、場所もないし騒がしいし、場所が見つからない人続出で失敗した)。なので少し早めようということで18日(土)を考えました。 ただ満開予報がどんどん早まって18日に近づいてしまった。そして18日の予報は今のところ雨で低温。不安要素だらけで本当に面倒くさい。 というわけで一応18日ですが、雨の場合はもちろん、気温が15℃以下だったら12月と同じなので翌日に延期しようと思いま..

  • 「不適応者の居場所」2月の報告

    2月は気温的には一番寒いとは言えなくても、一番楽しみの少ない月と言える。同じように寒い1月には正月があるし、暑すぎる7、8月には夏休みやレジャーもある。2月はもっとも死んでいる月だ。そんな時期だからこそ、駄弁りなんかはちょうどよかったのか、2月の居場所の参加者は40人弱で、まあ多かった。初めての人は6、7人?いた。この日は気温が低いわけではなかったけれども、寒い月に暖かい室内でやる居場所も落ち着いていいものだ。 早々に合格が決まって受験を終えた来春からの新大学生と、今まさに受験中のお子さんを持つお父さんも一緒に話したりした。そのすぐ脇にコロナの直撃を受けて大学時代につながりを作れなかった..

  • ふざけていることの価値、パンクの魅力

    自分にとってのパンクとは、大まかに言えばセックス・ピストルズだった。わりと普通のことだが、最初に聴いたパンクが彼らの『アナーキー・イン・ザ・UK』だった。中3の頃ラジオから録音したのだが、なぜか『The Great R&R Swindle』のほうのバージョンだった。 Anarchy In The UK 「ピストルズですごかったのはボーカルの歌い方だ」とよく言ってきた。最初は英語を歌っているとは思っていなかった。「アーイヤイヤイ、UK!」みたいな掛け声と、片言の英語かと思っていた。なのでちゃんと英語を歌ってるとわかったのは、もっと後のことだった。そして歌がない部分では、笑ったりべらべ..

  • 極寒2月の居場所はまた後楽園で

    クソ寒い2月の居場所は当然屋内でやります。人間だけは寒くても気候がよくても、まったく同じ顔をして生きろと言われているけれども、他の生き物はみんな真冬は休業。眠ってるなんてまだいいほうで、死んでる者もいる(一年草や一年虫)。「冬季うつ」なんて言葉もあるが、それはこの気温に対する生き物の普通の反応なのではないでしょうか。この時期、生きていて調子がいいわけがない。調子がいいほうが普通じゃない。という時期なので、駄弁って一息つきましょう。 *********************** 日時:2月18日(土)14時~17時半。 (予約などいりません。直接会場に来てください)。 場所:後..

  • 対人恐怖症は「大人になれないせい」と見なされていた

    吃音(どもり)の原因が、かつては家族や本人のせいとされていたことを、ひきポスというひきこもりのサイトの記事で知った。記事を書いた人はそれをこのままにしたくないと語る。不登校と吃音の共通点 これを読んで、対人恐怖症(社交不安障害)にも似たような過去があったことを書きたくなった。 対人恐怖症は少なくとも80年代まで、本人が「大人になれないせい」で生じる病理現象とされていた。「本人の未熟さのせい」と言いかえてもいい。当時の精神病の本には、「友人とはたがいに信じあうものなのに、その友人が怖いなんてなんと子供なのか」なんて書いてあるのだ。アホか。 いや、対人恐怖症だけではない。たいていの恐..

  • 人が少なかった新年の居場所

    今年一回目の「不適応者の居場所」は、また後楽園のレンタルスペースでやった。 この日気になっていたのは、直前に朝日新聞にこの居場所についての記事と写真が載ったこと。新聞で大きく紹介されるのは初めてのことだったので、人が来すぎてしまったらどうしようと思っていた。前回はただでさえ、これまでで最多の参加者数だったのだ。公園でやるなら人数の心配はいらない。今のスペースも、以前に利用していた場所の倍くらいの広さに拡大した。けれども屋内ではやはり入れる数に制限はある。そのために告知も抑えめにしていた。 けれども蓋を開けてみれば、参加者は20数人。新聞を見て初めて来たという人は一人しかいなかった。雨だった..

  • 最初の居場所はまた後楽園で新年会

    あけましておめでとうございます。今年1回目の居場所は、また後楽園の貸しスペースでやりたいです。少し早めなのは、その翌週が予約で埋まっていたため。でもこのほうが新年会らしくていいのではないかと。まわりがめでたいめでたいと言っている時に、こういう集まりをやるのはいいと思います。 日時:1月14日(土)14時~17時半。 (予約などいりません。当日直接会場に来てください)。場所:後楽園駅近くの会議室 (もし当日場所がわからなくなっても、会場運営者には問い合わせないでください)。 机は隅に片づけて床に布を敷き、そこにいつものように座りたいです。なので最初と最後に会場を作る・元に戻す時間..

  • それでも「人に迷惑をかけてはいけない」

    「人に迷惑を?」と聞いたら、今では「かけていい」という答えのほうが多く返ってきそうだ。そのくらい「もっと人に迷惑をかけていい」は流行りの言葉になっている。これにはさすがに当惑する。 なぜなら自分が世の中のルールで一番大事なのは、「人に迷惑をかけてはいけない」だと思っているからだ。相手に迷惑行為をしたり、嫌がることを言ったり、殴ったり、殺したり、、、人に迷惑をかけていいなら、他に何か禁じるべきことがあるだろうか。 「人に迷惑をかけなければ、何をしてもいい」むしろこう主張したい。なんて胸のすく言葉なんだ。人に迷惑もかけていないのに、ガ―ガ―と非難することが多すぎるのだ。 いや、もちろ..

  • クリスマスの居場所、やってみたらできた

    今年最後の不適応者の居場所は、クリスマス会になった。クリスマスらしいことは何もやらなかったけれども、自分としてはうまくいってよかった。参加者は40数人。初めての人も10人くらいいた。 今回は初めての場所だったので、まずうまく行くのかどうかが心配だった。いくつもの条件をクリアしてギリギリに見つけた会場だったので、下見もしていない。思った形に会場づくりができるか? 来る人が多すぎず少なすぎず、適度に距離を保って座ることができるか?これだけたくさんの人に来てもらうのだから、ダメでしたというわけにもいかない。 けれども結局何の問題もなかった。もちろん話している間も面白いことがたくさんあったのだ..

  • 年末の居場所はクリスマス会でどうか

    今年最後の「不適応者の居場所」は、クリスマスイブの昼でどうでしょうか?ただ、もともとイヴがいいと思ってたわけではなく。12月の外は寒いので今回は屋内を取ったのですが、空き日程の関係でそこくらいしかなかったのです。イヴの夜は用事がある人が多そうなので、昼過ぎにしました。だけどクリスマスの集まりなんて、あまり経験できない人もいるだろうから、これでいいかなと。自分もクリスマス会なんて最近はまったくなし。ついでに言えば、忘年会もありません。 今回は会場探しもあって、すごく大変でした。行ったことのない貸し会議室なので、どうなることやらまだまだ不安です。 日時:12月24日(土)14時~17時..

  • 群れのなかにいることと自分で考えること

    群れのなかのその時その時のノリで「いい/悪い」が決まってしまう世界がある。内藤朝雄氏の『いじめの構造』という本では、そんな秩序を「群生秩序」と呼ぶ。学校の秩序とはそういうものだ。この本はいじめについての本のなかでも、いじめをする側の心理を解き明かしている点で特に優れている。一方、普遍的なルールによって善し悪しが決まる秩序を「普遍秩序」と呼んでいる。確かにそういうものは、学校の外にもある。 例えばグループのリーダー格の人物がハンバーガー店の看板を見て、「ハンバーガー食いてえな」と言ったとする。「ハンバーガーうめえよな」とまわりの者がそれに次々に従う。そのなかで「昼飯ならさっき食べたばかりじ..

  • 紅葉見の居場所

    11月の居場所は、寒くなると思ったので11時半から始めたら、予想に反して暑いくらいの日だった。参加者は35人くらいで、初めての人が6人? 午前中は人ゼロかと思ったら、開始早々かなりの人だった。岐阜や富山から初めてこの集まりのために来てくださった方々が、地元でもやってみたいと言われていて嬉しかった。藤沢から高校生が来てくれたり。終わったあと公園で弾こうかと、ギターを持ってきていた人も。 紅葉はまだだと思っていたが、この公園はもう見ごろと言ってよかった(カエデ系ではないからか)。日が傾くにつれて、噴水池まわりの紅葉がどんどんきれいになっていくのが気になっていた。度々輪から離れて写真を撮りに行った..

  • 11月の居場所は真昼

    今年最後の公園での不適応者の居場所は、19日にやりたいです。この時期に気になるのはもちろん気温。夏には暑くて夜にやっていたのに、少しずつずれて、とうとう真昼になってしまった。11月なので浅い紅葉が見れると思う。 個人的事情を言うなら、翌日が0円ショップで2日連続はきついけれども、気温・天候の予報からここしかなかった。もし両方行きたい人がいたら、ハードですみません。 日時:11月19日(土)11時半~15時半(雨の場合は23日に延期)。場所:代々木公園 噴水池そば(図の赤印のあたり。正確な位置は当日発表)持ち物:各自の食べ物、飲み物(飲酒可)。おいしい手作りの食べ物は、カンパ制で..

  • 運次第の残酷な世界に生きている

    最深部の問題とか最終的な問題と呼んでいる問題がある。例えば誰かとのつきあいとか、社会の制度といった浮いては消える問題よりも、はるかに深いところにある問題という意味だ。生き物の生死とか、地球環境とか、宇宙とか物理とか、そういった問題よりももっと深いと思う。我々が持ってしまう世界への絶望やムカつきの根源に何があるのか。人が生きるうえでもこれが一番深い思いになったりするので、書くのにも慎重になる。*********************まずどれだけ科学や理性を発達させたところで、やはりこの世の中は「運次第(あるいは偶然)」で成り立っている。「でたらめ」ということだ。生まれる家族や土地。人の持つすべ..

  • 新刊の紹介記事と蛇足的な自己解説 その2

    新刊がらみでありがたいことに、その後も紹介記事が出続けたため、さらにここにまとめを。この取材の多さは前の本、その前の本よりもはるかに多く、注目度がまるで違うなと驚いた。おかげ様でよく読んでもらえていて、3刷が決まりました。 こだまさんとの対談 こだまさんの本では、自分は『夫のちんぽが入らない』にはもちろん感動したのだが、『ここは、おしまいの地』『いまだ、おしまいの地』に入っている「学校の話」にもガンと来た。心の病のことだけでなく、消極的であることがそもそも大きなマイナスである世界のことが赤裸々に描かれていた。それが笑えるところがまたすごい。そしてこの『ずっと、おしまいの地』めぐる対談で..

  • 秋の公園の居場所の報告

    10月の不適応者の居場所は、暑くもなく寒くもないちょうどいい気温のなかでできた。このちょうどいい気温にならないところが、最近の気象の一番おかしなところだ。 今回は長らく立ち入り禁止になっていた、中央広場方面の池のそばに戻れた。最近は木が繁った場所でこっそりやることが多かったので、広々と感じられ、シートを広げた時に「ああこれだけで成功だ」と思った。かつてはいつもそう思っていたのを思い出した。 参加者は40人以上で、外でやったなかでは最多だった。これも新刊とインタビューが出た影響だろう。 17時を過ぎると急に暗くなったが、この時期になるとあまり虫の声は響かなかった。木の上で鳴いているのはスズ..

  • 秋の公園の池の側で居場所

    10月の不適応者の居場所は、また代々木公園でやりたいです。ちょうどいい気温がないことが続いた夏以降でしたが、10月半ばの気温はまさにちょうどよく、まずいい気分でやれそう。気をつけていると、夕方に一斉にスズムシが鳴きはじめるのが聞けます。今回は以前の定位置で、眺めがいい噴水池の側に戻ってみたい。公園側は長い間、中央広場を閉鎖していたので、ここに戻るだけでも感慨がある。 日時:10月22日(土)13~17時。場所:代々木公園 噴水池そば(図の赤印のあたり。正確な位置は当日発表) 持ち物:各自の食べ物、飲み物(酒OK)。おいしい手作りの食べ物は、カンパ制でおそらくそこそこあります。 対..

  • 集団に入るべきなのか問題(仲間が多いのは力が強いことである)

    「人間関係を結ぶかどうか」とはまた別に、「集団に入るかどうか」の問題がある。集団に入るべきかどうかについては、新刊のなかでも言っていなかった。 ちなみに社会学で言う社会集団の定義とは、まず所属している自覚のある複数人から成ること。そして持続的に、たがいに活動をしあっていることが条件だ。つまり満員電車に乗り合わせている人たちは、たがいに活動していないので集団ではない。「不適応者の居場所」も集団ではないと思っている。規模については、自分がイメージしているのは、クラス、〇〇校生、✕✕部、サークル、職場、町内会など、そこそこ大きいものだ。 自分が挙げている人間関係のメリットには、「人から肯定さ..

  • 涼しくなった公園での居場所

    やっと涼しくなった公園での居場所、また35人以上の人が来ていた。予備のシート1枚を忘れてきたので、まずいかなと思ったらやはり狭くなってしまい、別に持ってきた人が広げてくれた。 今回で一番印象に残ったのは、16歳の通信高校生と話せたこと。通信高校の話など、色々学ぶことだらけだったのだが、アニメ、ボカロP、歌い手、Vチューバ―の話なんかは、やっぱり一般的に盛り上がるなと感じる。 そして別の人と4年くらい前に身近にあった、集まることの盛り上がり?のようなものを振り返れたのも面白かった。一日店長をやったり、シェアハウスで何か催したり、居場所みたいな人を集める会を開いたり、カフェを作ったり、レンタル..

  • 秋の居場所はまた昼に

    涼しくなってきたので、9月はまた昼の公園で「不適応者の居場所」をやりたいです。最近は新刊のインタビューを受ける機会が多く、たいていのインタビューではこの居場所のことを話している。初めて知る人も多いと思うので言っておくと、この居場所はつながりをなくしがちな人がつながりを作るためのもの。とは言え、参加資格はそんなに厳密ではない。やることは花見のように座って、近くの人と会話をするだけ。途中に一度自己紹介の時間だけは作っている。嫌ならパスしてもいいし、短くてもいい。参加者は公園では30人くらいで、中心は30~40代?。男女比は2:1。初めての人は4分の1くらい。否定されるような場ではなく、肯定される場..

  • 8月の居場所はスズムシの声のなか

    8月の「不適応者の居場所」は、また夜の代々木公園だった。参加者は35人くらいと野外では最大規模。初めての人がいつもよりは多めだった。自分がこの居場所の話をあちこちのメディアでしているので、今は増えているのだろう。 始まった17時にはまだ直射日光がきついので、木の下に場所を取った。けれども19時を過ぎるともう周囲は真っ暗。いつの間にかスズムシのものすごい声が反響していて、話し声が聞こえづらいと思うこともあった。隣の人が「上からの声が大きい」と言っていた。木の下に陣取ったので、確かに上から響いてくる。木の枝にたくさんいるのだろう。スズムシの声に包まれているようだった。 スズムシの声に気を奪われ..

  • 「不適応者の居場所」8月も夜の公園で

    8月の居場所はまたしても、夜の公園でやりたいです。 この居場所は、今の日本のつながり喪失の問題を由々しく思い、その解消を目指してやっているものです。ーーなんて当たり前と思えることも言っておいたほうがいいのかもしれない。 新刊のインタビューに答えるのでも、孤立の問題を解決しなければ、なんて言ったりしたほうがよかったりして。 そんなふうに、いかにもソーシャルグッドですと振る舞わないと、新聞のような大きなところでは取り上げてもらえなくて、損をするような。 こんな居場所ができる(集客が簡単ではないけれども)ことが広まって、そこここで居場所作りがたちあがって、孤立問題が解消したらいいのにと思って..

  • まだ問題認定されてない問題を言う。兄弟姉妹の加害など。

    最近新刊『人間関係を半分降りる』のインタビューを受けていて、このブログに書くのにちょうどいい話になったので書いておきたい。 「まだ問題であると世の中に認定されていない問題を取り上げるのはやりがいがある」という話だ。例えばセクシャルマイノリティ(LGBTQIA)の問題が日本で広く認知されたのは、5年くらい前のことだったと思う。発達障害もHSPもここ5年以内のことだろう。それらの問題は、もちろんその前からあった。それがブレイクする瞬間を、皆が目撃したわけだ。 もちろん問題認定された問題については騒いだほうがいい。けれども、我々が直面している悩みなんて、問題として社会に認定されているもののほうが..

  • 『人間関係を半分降りる』の紹介記事まとめ

    発売からほぼ一か月の間に、新刊を紹介していただけた記事をまとめてみた。こまめに自分のツイートなど見ている方には、宣伝宣伝でもう飽き飽きかもしれないのだが、自分で必死に宣伝しないとそうやすやすとは売れる立場にないので。。 この1か月間、もしかしたら盛り上がってるように見えたかもしれないが、実はずっと悲しかった。慣れない仕事ばかりで、どれもこれも思うようにいかない。いつもそんな気持ちで、なんか悲しくなっていた。ひどい鬱なんだろうなと思っていた。(海に行ったらかなり回復した)。結局、人生の悩みの原因は人間関係――「生きづらさ」を抱えた鶴見済が到達した「こまめにあきらめていく」境地(Yahoo!ニュ..

  • 不適応者の居場所@夜の公園の報告

    暑いなら、夜やればよかったんだった。16時半くらいに代々木公園に場所を取った時は、まだ少し暑かった。それでももう木陰ならかなり過ごしやすい。取った場所は街灯からも近く、木はあっても鬱蒼としていない開けたところ。18時くらいには、まだ明るくて、なおかつ「秋みたい」と言葉が出るくらい涼しくなった。そして夜になってもこういう場所には、蚊なんか全然出なかった。とても過ごしやすくて、清少納言が「夏は夜」と言った気持ちがわかる。 参加したのは30人くらい。初めての人は5人? 男女比は2:1か。 よく知らないのだが、YOASOBIのような夜ボカロP系の楽曲が、ゲスの極み乙女に似ていて、影響があるので..

  • 7月の居場所は夜の公園で

    夏は夜(枕草子)。ということで、7月の不適応者の居場所は夜の公園でやりたいです。夏は暑いから外は難しいと思ってきたけれども、夜にすればいいのではないかと思いつきました。中でやっている時も、夜にやってたわけだし。 日時:7月23日(土)17時~21時 (雨天の場合は翌日)場所:代々木公園の中央門より南側の「桜の園」のあたり(図の赤印)。正確な場所は、当日決まり次第Twitterの鶴見アカウントで発表します。持ち物:各自の食べ物、飲み物(酒OK)。おいしい食べ物は、カンパ制でおそらくそこそこあります。対象:ひきこもりがち、フリーランス、労働週4以下、心の病、社内ぼっちなど、様々な理由でつなが..

  • 新刊に自分の書きづらいことを書けたわけ

    新刊『人間関係を半分降りる』についての大まかなことは、著者インタビューや版元の特設ページに公開されている。特設ページやAmazonでは前書きなどのためし読みもできる。 『QJ』著者インタビュー筑摩書房の本のページamazonのページ さて、それ以外にここで言いたいことは何だろう? この本を書くときに心がけたのは、読みやすいものにすること。これまでのようなデータや分析ではなくて、エッセイや生き方本のように読みやすいものにしたかった。最大の資料になったのは、自分の10代、20代の日記だ。もちろんかなり調べてもいるが、前面には出していない。 本の帯にも書いてある、社交不安障害や兄弟間DVなど..

  • 新刊『人間関係を半分降りる』7/1発売

    久しぶりの新刊『人間関係を半分降りる』が、7月1日に発売になる。今は予約を受け付け中。詳しくは、目次なども載っているこのAmazonのページを見てもらえれば。 人間関係を半分降りる: 気楽なつながりの作り方 鶴見 済 本 通販 Amazon こういう事前の宣伝って、なにしろまだ売ってないのだから、どのくらい効果があるのかわからないけれども、まあこの「出版社からのコメント」欄にある、「著者からのメッセージ」を読んでみてほしい。

  • 梅雨の居場所の報告。悩みがないのが一番いいのか?

    6月の「不適応者の居場所」は大体いつもどおり、公園で30人くらい(入れ代わりながら)の参加者でやった。男女比は2:1くらい。今回は20代の人が多かった印象がある。 この日気になっていたのは、2時間後に降りだす予報に変わっていた天気。スタートした時にふと天気予報を見たら、こう変わっていたのだった。 この居場所は雨には弱い。もし降ったらどこに避難するか。避難ができたとしても、降り続いたら会の継続はどうすればいいか。すでに空気は、肌でも感じるくらいに水分を含んでいる。結局降らなかったのだが、前半はそれが頭から離れなかった。 こういう悩みやわずらわしさ。これはこんな集まりをやっていれば、もう..

  • 梅雨の居場所も公園で

    6月の「不適応者の居場所」もまた代々木公園でどうでしょうか。6月となると、雨が降る降らないはもちろん、晴れれば暑さ、曇りなら夕方の寒さが気になります。各自で心の準備をしてきてください。今のところ当日は曇りで、気温もちょうどよさそうな予報です。 日時:6月18日(土)14時~18時 (雨天の場合は翌日)場所:代々木公園の三本きのこの休憩舎より奥のほうの、木が鬱蒼としているあたり(図の青丸のあたり)。正確な場所は、当日決まり次第Twitterの鶴見アカウントで発表します。持ち物:各自の食べ物、飲み物(酒OK)。おいしい食べ物は、カンパ制でおそらくそこそこあります。対象:ひきこもりがち、フリー..

  • 本当の気持ちを言う時声が震える(涙が出る)

    HSP(繊細さん)関連で、「自分の本当の気持ちを人に言う時、涙が出てしまう」という悩みがよく語られるようになった。例えば、どうしても言えなかった不満を相手に伝える時でも、泣いてしまうので不審がられるとか。 これはHSPに限ったことなのかな?自分はかつてHSPの症状がありまくりだったが、今はそれほどでもない。けれどもこの悩みは続いている。 大学の講義やひとりでやるトークイベントなどで、最後の10分くらいのところに自分の思いのたけを語る場面を持ってくる。そのあたりにぐっと来る内容を考えていくのは普通のやり方だ。ただ自分はそこで、声が泣いている人のようにようにわなわなと震えてしまう。目も潤むのだ..

  • 五月晴れの居場所、話を聞いてもらうこと

    5月の不適応者の居場所は、申し分のない天気のなかでできた。参加者数は大体いつもどおり。そして先月は17時以降には寒くなって、最後はもうできないほどだったのに、昨日はよりうっそうとした木陰を選んだのに、今度は木漏れ日が暑いくらいだった。 それでも終始おだやかに話ができた。 自分は人が肯定される一番簡単な方法は、自分の話を聞いてもらうことだと思っている。もちろん否定されたり、異論をはさまれたりすることなく。 けれども、自分が話すのはいつもリアクションばかりで、その話も短く切り上げてしまう、という人は多いと思う。話が短い人、話を途切れなく続けていかないタイプの人なら、明らかに多数派だろう。..

  • 『完全自殺マニュアル』を切り取らないで

    最近はYouTubeなどの動画で本を要約して紹介するのが流行っていて、自分の本も取り上げられるようなりました。そのなかで『完全自殺マニュアル』について、お願いがあります。 単刀直入に言うと、自殺の方法を切り離して紹介するのはやめていただきたいのです。これは動画だけでなく、文字情報でも同じです。すでにいくつか削除のお願いもしました。 この本には、自分の主張はもちろん、自殺に関する生理学的な知識、たくさんの事例、統計など、様々な情報が雑学的にまとめられています。それらすべてがそろって、ひとつの作品になると考えています。 この本を書いた30年前の、本がまとまった形でしかなかった頃、こんなことを..

  • 5月の居場所も公園の林のなかで

    5月の居場所は、またしても代々木公園の緑のなかでやりたいです。4月5月は安心して公園でできるから気が楽。問題はこのあとだ。 日時:5月28日(土)14時~18時 (雨天の場合は翌日)場所:代々木公園の三本きのこの休憩舎近く(図の青丸のあたり)。正確な場所は、当日決まり次第Twitterの鶴見アカウントで発表します(もしかすると左上の噴水池のほうでやるかも)。持ち物:各自の食べ物、飲み物(酒OK)。おいしい食べ物は、カンパ制でおそらくそこそこあります。対象:ひきこもりがち、フリーランス、労働週4以下、心の病、社内ぼっちなど、様々な理由でつながりをなくしがちな人。注意:・参加者へのハラスメン..

  • ユダヤ陰謀論が作られる簡単な理由

    たまにはちょっと変わったテーマで書こう。本の作業が終わったので、ブログを書く余裕が出てきた。 「少しは合ってるところがやっかいだ」少し前に友人と、ユダヤ陰謀論についてこんなふうに話した。 ユダヤ陰謀論というのは簡単に言えば、ロスチャイルド家、ロックフェラー家といった、ユダヤ系の金融資本(金貸し)が陰で世界を自由自在に操っているというものだ。これについても、いつかは考えを書いておきたかった。 例えば、日露戦争の時、ロスチャイルド家は日本にもロシアにもお金を貸していた。これをもって、「ロスチャイルドは日本とロシアに戦争をさせて……」のように言われる。貸していたのが確かだと確認でき..

  • 春の公園居場所の報告

    今回はメモ的に。 昨日の代々木公園での居場所には、これまでに公園でやったなかでも一番たくさんの人が参加してくれた。コロナ前に比べても。特に初めての人が多かった。とは言え、初めての人に理由を聞いてみても、初めて知ったという人も多くない。こちらも特にこれまでとは変わったことはない。すると、あれかな。意識的にしろ、無意識にしろ、コロナに対する感覚の変化かな。 昨日は17時台には寒くなってしまって、かなり厳しかった。晴れていたけれども、最高18℃、最低7℃、そして風速が3~4メートルもあったのだ。昼の天気から木陰を選んでしまったが、寒さを気にするべきだった。あるいは14~18時でなく、13~1..

  • 4月の居場所は代々木公園でどうか

    4月の「不適応者の居場所」は、ふたたび代々木公園でやりたいです。4~5月はこれまで屋外で居場所をやってきた経験からしても、一番気持ちのいい季節です。 日時:4月29日(金・祝)14時~18時 (雨天の場合は翌日)場所:代々木公園の三本きのこの休憩舎近く(図の青丸)。正確な場所は、当日決まり次第Twitterの鶴見アカウントで発表します。(行ってみて噴水池のまわり(図の左上)が開放されていたら、そちらでやるかも) 持ち物:各自の食べ物、飲み物(酒OK)。おいしい食べ物は、カンパ制でおそらく多少あります。 対象:ひきこもりがち、フリーランス、労働週4以下、心の病など、様々な理由でつながり..

  • 死んだらどこへ行くのか、見田宗介追悼最終

    見田宗介氏追悼記事の最後は、「波としての自我」の話をぜひしておきたい。ただこういう話、ガッツリやろうとすると、仕事みたいに大変になるので、適当にやりたい。我々は生まれる時にどこからやって来て、死んだあとどこに行くのか?いきなり何言ってんだと思うかもしれないが、これは多くの地域の神話・民話に見られる、人間が持つごく普通の疑問だ。 その答えになる見田氏の言葉を少し、『現代との対話 見田宗介』というインタビュー本から。 「〈私〉は自然の波頭のひとつだと。宇宙という海の波立ちの様々なかたちとして、個体としての「自我」はあるのだと」。「海が宇宙だとすると、波というのはある数秒間の形としてあるわけ..

  • 見田宗介作品ベスト3、「我々はみんな死ぬ」ことの価値

    先日死んだ見田宗介氏の作品や考えも、せっかくの機会なので紹介せねばと思う。まずおすすめ本を挙げるけれども、そういうものはマニア向けなので、よくわからない人は飛ばしてもらっていい。それでもぜひ、後半の彼の考えのところは読んでほしい。 鶴見個人が選ぶ見田作品ベスト3はこうなる。 ①『自我の起源』(93年)②『気流の鳴る音』(77年)③『時間の比較社会学』(81年)(すべて真木悠介名義) 以下は補足的に。・『現代社会の理論』の「4章2項と7項(単純な至福)」(96年)・『社会学入門』の「6章 人間と社会の未来」(06年)・『〈現在〉との対話5 見田宗介』の「4章 波としての自我」(86年) ..

  • 見田宗介の死、「ほんとうに切実な問い」

    有名な人が死んだ時にやる追悼表明は、ちょっと苦手だった。追悼のためと言うより、その話題に便乗しているように見えてしまうことが多かったので。 けれどもさすがに、ザ・スターリンの遠藤ミチロウ氏が死んだ3年前には、追悼の記事を書いた。その時に、「自分としてはこれ以上に追悼すべき人はいない」みたいなことを書いたのだが、実はひとりいるなと思っていた。それが見田宗介だった。 誰かを英雄視したり偶像視したりするのにもまた、自分には大きな抵抗があると言っておきたい。それでもやはり、見田宗介が死んだら何か書くだろう。 見田さんは、日本を代表する社会学者と言っていい。そして自分は大学で5年間(笑)、見田..

  • 風のなかの居場所@二子玉川河川敷の報告

    昨日は大変だった。一度はもうだめだと思うほど大変になった。 当日の天気を気にすると言えば、まずは雨、そして気温。風なんて眼中になかった。風のことまで読めるわけない、、、、、 予報の風速6~7メートルを見て、嫌な予感はしていた。会場に行ってみると、まず予定していた芝生のエリアは工事中で立ち入り禁止。そして普通にかぶっている帽子が遠くに飛ばされていくほどの強風。 風が避けられる橋げた近くにシートを敷いたのに、それでもシートも何もかも風で飛ばされてしまう。シートをしっかり石で固定しても、何度も何度も遠くまで飛ばされる状態。この時点で、「しまった!今日はできない」と思った。(この時点で、..

  • 3月の「不適応者の居場所」はまた川で

    3月の居場所は、去年と同じく二子玉川の河川敷エリアでやりたいです。暖かくなり、まん延防止措置も終わり。都の公園ではピクニックを制限しているところもあるけれども、ここなら桜がないのでそれも無関係。今年もまた兵庫島公園でやろうと思っていたところ、しかし! 兵庫島公園は今工事中で肝心の川沿いのエリアが立ち入り禁止になっていると判明。しかも週末雨予報もあり、何重もの苦難をかかえてしまいました。 それでもまあやってみようと思いました。なんとかなるでしょ。現地がどうなっているかは行ってみないとわかりませんが、さすがに下見までする気はありません。その近辺のどこになるかわかりません。少し遠いピクニック広場ま..

  • 「オンライン居場所@一番よかった映画」の結果

    2月の不適応者の居場所は、オンラインで、「一番よかった映画」を各自推薦しあった。あがった映画は下記のとおり。ちなみにこの会にもとうとう海外(カンボジア)からの参加があって、カンボジアでのポルポトによる虐殺を描いた映画も紹介してくれた。当地のコロナ情報もためになった。 <最初にあげられたもの>早春スケッチブックビューティフル・マインドザ・コンサルタント地獄の黙示録白鯨パーフェクトワールド最初に父が殺されたパルプ・フィクションリリイ・シュシュのすべてレニー・ブルース人数の町バタフライエフェクト肉乃小路ニクヨ(YouTuber)<2番目以降>ショーシャンクの空に聖者の眠る街タクシー..

  • 2月のオンライン居場所は「一番よかった映画」でどうか?

    残念ながら、またしてもオンラインになってしまう2月の居場所。今回は「これまでで一番よかった映画」を紹介しあうのはどうでしょうか? しばらくテーマを設けた哲学カフェ形式が続いたので。しかも以前には、本+音楽を紹介するという、変形読書会もやってしまったので、映画ではどうかと。映画だけでなく、アニメ、ドラマ、ドキュメンタリーも含めた映像作品全般ってことで。 これまでで一番の映画ではなくても、紹介しやすいものでもいいです。みんなが知っていそうなもの、話に加わりやすいもの、見やすいもの、今話題のものでも。それを一巡したら、二巡目、三巡目とやっていく形で。 まずはどんな作品か紹介して、それの何が自分..

  • 1月のオンライン居場所は「無差別殺傷事件を語る」でどうか?

    新年1回目の不適応者の居場所は、残念ながらまたしてもオンラインに逆戻り。ゆる哲学カフェでもやろうと思います。そしてテーマですが、色々悩んだのですが、「無差別殺傷事件を語る」ではどうでしょう。 主に最近の、京王線事件、大阪クリニック放火、東大刺傷事件、あたりについて。過去にも、京アニ放火とか、加藤智大の秋葉原事件、宅間守の池田小事件など色々ありました。今回はそれらの事件について、犯人について、動機について、報道について、ああだこうだ話すだけでもいいと思います。さらにこういう(欲求不満の爆発?)衝動に似た何かを感じるか、それにはどう対処すればいいか、など自分のこととしてもある程度は考えられるかと..

  • 「死ぬために殺した」という証言は本心なのか?(後編)

    「死にたい人は、他人に危害を加え、巻き込んで死のうとするものだ」といったおかしな見方が広まったら嫌だなと思って前回の記事を書いた。するとその直後に東大刺傷事件が起きてしまい、そんなことがごく普通に言われるようになってしまって、まいった。 毎年2万人も自殺する人は出るけれども、それらのほとんどすべての人がそんなことをしようなんて考えない。このことは、この長い記事の初めに言っておきたい。 「死にたくて、死刑になって死のうと思い、殺人(未遂)をやった」という論理が信じられないと前回書いた。そう語った焼き肉屋立てこもり犯は、「射殺されようとしてやった」と証言を変えた。本人によって「死刑になりた..

  • 「死刑になりたくてやった」を信じていいのか?(前編)

    どうしても理解できないのに、世間が受け入れている言葉がある。「死にたかったので、死刑になりたくて(凶悪犯罪を)やった」というあの言葉だ。 まず、どうしても死にたいと思う。そして自分では死ねないと思った。(←この段階はあっさり通過される)そこで「そうだ死刑になろう」と思った。(←この時点でもうわからない)そのために、やりたくもない凶悪犯罪を犯そうと、計画を立て大胆に実行した。(←1ミリもわからない) あまりにもわからなさすぎるので、本心ではないのではないかと勘ぐっている。これまで本心でない可能性を、なぜ考えてこなかったのだろう? 少なくとも長いこと死にたいと思っていた自分の場合は、そういう..

  • 今年最後の居場所は神楽坂の古民家で

    今年最後の不適応者の居場所は、なんと、神楽坂の古民家でやりたいです。ここの和室はとても広くて、古民家なので通気性も抜群。そして時間は3時間のみにしたいです。少し高いけれども、それでも神楽坂でこの料金は格安だと思います。 日時:12月26日(日) 18時~21時(3時間。ちょうどに終わります)場所:「香音里」(こおり)の和洋室(1F)。地下鉄東西線・神楽坂駅から徒歩1分。 やること:単に駄弁る。 費用:必要な1万5千円ほどをカンパで賄いたい。 必要なもの:食べ物と飲み物は基本的には各自で。美味しい食べ物もカンパ制で多少あると思います。飲酒可。 座り方:8人以下の輪を間隔をあけて、あ..

  • シューゲイザーの本質とは何か?

    Spotifyのプレイリストに、昔から好きで特にここ数年個人研究を続けていたシューゲイザーの古今東西の好きな曲を並べた。 シューゲイザーとは何か。もちろんロックのいちジャンルである。そしてエコーがきつめにかかっている。カラオケでエコーのつまみをいっぱいまで上げたら、わけがわからないほど音が反響してしまうだろう。さらにボリュームまで上げていけばハウリングを起こす。それがシューゲイザーだ。そんなようなものだ。 シューゲイザーとは個人研究によれば、リバーブ(エコーがかかる。ディレイでも)をはじめとするギターのエフェクターをたくさんつなげて、主にギターの音を加工する(他のパートにも..

  • 不適応者の居場所@紅葉見の報告

    11月の不適応者の居場所は、紅葉も見れる代々木公園でやった。参加者は入れ代わりながら30数人。最初に話していた両隣の人に年齢を聞いてみたら21歳と22歳で、若い人が多めだった。代々木公園は紅葉見物というほどの場所ではないが、歩いていると銀杏の葉が落ちて地面が一面黄色になっていたりして、普段歩く時より気持ちがはずむ。 予想に反して夕方まで暖かくて、写真のような(クリックして見てください)いい景色のなかで駄弁ったり飲んだりできた。そんな話ばかりの会ではないよと念を押しておきたいが、不安障害の細かい話を3人4人でできたのも爽快なものがあった。話せたとしても二人だろう、普通は。 個人的..

  • 11月の不適応者の居場所は、また公園で

    11月もまた代々木公園で「不適応者の居場所」をやりたいです。去年と同様、紅葉を見ながら駄弁って、せいぜいいい思いをしてやりましょう。せっかく生きてるので。「紅葉見」は去年やりましたが、いい思いなんて意外に簡単なことだなという感想です。 日時:11月23日(火・祝)(雨天の場合27日に延期) 時間:11時半から4時間くらい(夕方は寒いので) 場所:代々木公園。今回は原宿門から入って、バラ園や渋谷門よりも向こう側の、地図赤印のあたりを予定(いつもの場所は木が茂っていて寒く、そうかと言って入口近辺も目立つので)。当日正確な場所が決まったらTwitterで告知します。 やること:つながりを..

  • 贈与には見返りを求めてはならない、か?

    『アナキズムを読む』という本に、人間関係とか贈り物とお返しなんかについて、短い文を書いたので(それだけではないけど)、ちょっとそれに関連して。「贈与にはお返しがあってはならない」「無償の贈与でなければ…」などと非常に頻繁に言われることについて、ちょっと。 くにたち0円ショップをはじめて、もう9年にになった。ここではもちろん道行く人に自分の物をあげるのが基本なのだが、参加者どうしでもさんざん、「これいらない?」などと物のやり取りや貸し借りをしている。もちろんお土産や差し入れも飛び交っている。それを9年もやっているのだから、贈与とお返しについては、相当やっているつもりはある。 その経験から思う..

  • 10月のノジュロックでかけた曲

    10/16にやったノジュロックという素晴らしいDIYロックイベントで、DJをやらせてもらったので、曲目を書いておく。もう6回目くらいだと思う。 1.Dancing in The Street (マーサ&ザ・バンデラス)2.月ひとしずく (小泉今日子)3.You Can't Hurry Love (ザ・シュープリームス)4.Bad Reputation (アヴィリル・ラヴィーン)5.翼の折れたエンジェル (中村あゆみ)6.Girls Just Want to Have Fun(シンディー・ローパー)7.Delicious (シャンプー)8.I Love Rock'n'Roll (ジョーン・ジェ..

  • 久々の公園の居場所の報告

    10月の「不適応者の居場所」は、4ヵ月ぶりに公園でやった。久々だったせいか、参加者は入れ替わった人も合わせて40人くらいで、外でやった集まりでは最多だったかもしれない。長い間、集まりを開けていなかったからだろう。男女比は2:1くらい(?)、年齢は20代から40代あたりが中心だったか。 もともと用意したシートに、さらに別のシートを何枚も付けたして、距離は十分に取れた。(と言っても、今は1年数か月ぶりの、世の中に感染者が特に少ない時期なんだが)。 その晩ぐっすり眠って起きてみて、いつになく気が晴れているのを感じて、「ああこれまで何カ月もうつだったんだな」と、ようやく気づくようだった。日々外にも出..

  • 24日、久々に公園で居場所やります

    10月の不適応者の居場所は、久々に公園でやります。 日時:10月24日(日)13時~17時(予定)。 場所:代々木公園、三本キノコの休憩舎の近く(図参照)。当日決まったらさらに詳しくTwitterで告知します。 やること:つながりをなくしがちな人がつながる。具体的には、座って駄弁るだけ。(感染対策はやりますが、各自気をつけて)。 持ち物:飲食物。シートは用意します。お酒は水筒などに入れて、それとわからぬように飲んでいただきたいです。美味しい食べ物がカンパ制でそこそこあると思います。 対象:ひきこもりがち、フリーランス、労働週4以下、心の病、社内ニートなど、様々理由でつながりをなく..

  • 「政府と戦えよ」という圧、「革命モデル」について(後半)

    間が空いてしまったが、前回の続きを。 前回 ↓「もっと政治に怒れ」という圧、「革命モデル」について ①すべての問題は社会制度や政治の、つまり政府のせいである。②それを解決する方法は、民衆が怒りで立ち上がり政府を倒す(変える)ことである。 こういう方向に寄せて社会の問題をとらえようとするひとつの流れがある。それを便宜的に「革命モデル」と呼んだ。そして、この革命モデルだけしかないと思い込むのは問題だと言ったのが前回だ。(もちろん政府に訴える必要がある社会問題はあるので、自分も政府に文句を言うが、単にそういうことを言っているのではない)。さて、例えば。親が子供を殴っていて、子の人生を勝手に..

  • 9月の「不適応者の居場所」@デスカフェの報告

    9月の居場所は前回に続いて、死について気軽に話すデスカフェをやった。参加者は9人。 今回もまずは肉親(母親)が亡くなった人の話から。そして親が死ぬ前に、わだかまりを解消したほうがいいかどうか。そもそも自分が死ぬ時に、尊厳死・臓器提供を選ぶか。埋葬のしかたはどうしたいか。さらに入る墓はどうする、墓に入れてくれる人はいるのか。さらに、基本的に生かすことだけ考える日本の医療のことなど。 これも、なかなか話が尽きなかった。 具体的にはこんな話が出た。 ●母親が死んだ時、和解しておけばよかったと思った。●父親が死ぬ前にわかりあおうとしたとしても、きっとわかりあえなかった。●延命治療は、きっとやっ..

  • 9月の「不適応者の居場所」はまたデスカフェでどうか

    9月の居場所は、またデスカフェをやってみるのはどうでしょう。 前回たくさん話が出て時間が足りないくらいだったし。また、尊厳死など死に際のことや、死後のことなど、話せてないテーマもあるし。さらに、死から発展して、じゃあ人生って何歳くらいまでがいいのか、どう生きたら死ぬのも悔いがなくなるのか、今の日本社会の死と生の語られ方のおかしいところといった、「死生観」全般のほうに持っていくのもいいと思う。 コロナ騒動のせいで、死ぬぞ死ぬぞと言われているけれども、自分にも、こんな死生観おかしいよ、と思うところは多々あった。(あまり管理人の考えを打ち出すのはよくないが、、、) これらはもちろん参考のための..

  • 「もっと政治に怒れ」という圧、「革命モデル」について

    心が苦しいのは社会のせいなのだから、心を癒してはいけない。原因である社会を変えなければいけない。 こんな言い方がある。例えば不眠症は、社会に原因があるかどうかわからない。「すべて社会のせいだ」というところに無理がある。それでもこの説は、一方ではかなり支持されている。 このようなある種の姿勢をよく見かけないだろうか?世の中に悪いことがあるなら、すべては社会制度や政治のせい。こういう方向に持っていく姿勢だ。「社会制度や政治のせい」は結局、「政府のせい」ということになるだろう。 そしてそれは「その問題の解決方法は、人々がワーッと怒りで立ち上がって悪い政府を倒すことだ」という見方とセットになって..

  • 「レッテル貼り」を見極めよう

    前回に続き今回も、「大して悪くもない人を叩きたい時に使われる手口」を取り上げる。今回はレッテル貼りについて。 いくつかの共通点をあげて、例えば「誰々はオウムとまったく同じだ」とそこそこうまく言えば、いきなりその誰々さんは怪しい人、危ない人に思えててくる。ここで言う「レッテル貼り」とはそういうものだ。「誰々は〇〇主義者(〇〇イスト)だ」などもよく使われるパターンだ。ここで言う「〇〇」はとてもイメージが悪いもので、その集団の「敵」であることもよくある。「ナチス」や「ネオリベ」なんかはよく使われる。 何かよからぬことをした人について、生い立ちや家庭など、いくつかの点をピックアップして、いい加..

  • 8月の居場所は「デスカフェ」をやってみた

    不適応者の居場所8月は、死について語る集まり「デスカフェ」をオンラインでやった。参加者は12人。 はじめは、肉親など身近な人の死の話から。そしてだんだん死そのものをどう受け止めるか、怖いか、空しいか。そして自分が死にたい話など。 自分も頭のなかが忙しいので、メモが取りづらくて正確ではないのだが、大体以下のような意見が出た。(ニュアンスが違っていたら申し訳ない) ●父親が死んだ時は、ずっと嫌いだったのに美化をした。が、しばらくして元に戻った。●許せない人が死んでも、やはり許せない。●他人の死は、その人との関係の総まとめ。●子供のころから若いうちに死ぬと思っていたので、長く生きるとなった時に..

  • 8月の居場所はZoomで「デスカフェ」やりませんか?

    8月はまたしても、オンラインで居場所やりたいです。残念ながら。そして今月は、、、「デスカフェ」をやってみませんか? デス・カフェとは、「死」について気軽に語り合う場のこと。スイスから世界中に広まって、今話題になってます。これも今まで、「死」について考えるのを忌まわしいことのように、愚かにも避けてきた反動。我々がいつか必ず死ぬことについてでもいいし、死後どうなるのか、あるいは自殺についてでもいいし。もっと具体的に、自分が死ぬ時、死んだあと、お金もないし、あと取りもいないし、どうするの? 延命治療は受けるか受けないかなんて方向もあり得ます。 日時:8月29日(日)16時から2時間?やるこ..

  • 「この悪事が起きたのは○○のせいだ!」と人が叫ぶ時、よく見ておこう

    ある悪い出来事Aが起きた時に、「なぜそれが起きたのだろう」と誰もが考える。Bのせいだ、いやCのせいだと。 悪いことをした人の「属性」にバッシングが向かうことが特に多い。心の病気だった、育ちが貧しかった・よかった、などの属性を持っていると、「✕✕病のせいだ!」などと、△△の専門家だったりすると「△△なんかダメだ!」と叫ばれたりする。 例えばオウム事件が起きた時も、ありとあらゆる原因が叫ばれて糾弾された。宗教、ヨガなんかも致命的な痛手を受けた。 けれども、それ、十分に検証されて言われているだろうか?「それあんまり関係なくない?」ということがあまりにも多くないか? AとBの関係は、結..

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、tsurumiさんをフォローしませんか?

ハンドル名
tsurumiさん
ブログタイトル
鶴見済のブログ
フォロー
鶴見済のブログ

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用