おもいでのあのこ
夕方になり、ヒグラシが一斉に鳴き始めた。彼らの鳴き声は郷愁的で、胸が少しだけ締め付けられる。でもそれには理由があって、たまたまさっき見つけた、学生時代の写真がそうさせるのだろう。引き出しの奥にあったその写真は、彼女が本来持つ奥ゆかしさが映っていた。写真の中で彼女はひっそりとたたずみ、僕をじっとみつめていた。そして僕の脳裏にその時の記憶が映し出された。あの頃、僕たちはまだ仲間意識があまりなく、生徒会...
2022/07/22 17:47
2022年7月 (1件〜100件)
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