桂馬の両取り
幸田露伴に掌怪談ふうの小品がある。 短文なので記載してみる。タイトルは「金銀」 なまけものの商売は勤めいで稲荷へ願をかけ、金銀をくだされという。 ある朝起き出でてみれば額の右に金の角(つの)、左に銀の角生い出てて 鬼のようになりたり。取らんとしてもとれず、大いに弱りて、取る道は 無きかと稲荷へ願うに、稲荷夢枕に立ちたまいて、その工夫を貴様の 知らぬこ事か、鼻の頭に桂馬でも打って見よ。以下、略 出典 露伴全集 岩波書店 将棋好きだった露伴のいかにも手すさびの作品だろう。 今回の詰将棋:11手詰(2枚桂の活用の前に一工夫)
2024/10/26 05:04