高史明 「歎異抄に導かれて」を見て メモ
先日、NHKの「こころの時代」という番組で、今年の7月15日に91歳で亡くなった作家の高史明さんが出演した「歎異抄に導かれて」という2004年に放映された回が、再放送されていた。 高史明さんが人生の折々に歎異抄に触れて得てきたことをお話されていて、その深い読みと領解にとても感動させられた。 特に四つのことがらが心に残った。 ひとつは、善悪のことについて。 歎異抄には、親鸞が善悪の区別について否定的で、自分は善悪について知らないと言い、悪人正機を打ち出している。 これについて、高史明さんは、自分の出自や政治運動に参加して挫折した体験を踏まえて、親鸞が言いたいのは、世間の善悪の基準と阿弥陀如来の善…
2023/09/18 19:50