夏の終わりの夜に
夏の終わり夜風の吹くホーム遠くに花火が上がる旅立つ僕を許しておくれ幸せになりたかったのにどうしてもできなかったわかりあおうとすればするほどわがままだけを言い合って傷つけあう日々ほんのすこしだけでも譲りあえたらよかったのだけどあなたを殺すか自分が死ぬか堂々巡りの末に出した答えはあなたから離れること生きていれば生きてさえいればなにかを見つけられるかもしれないと暗闇に咲く花はあなたの未来だと思いたいあたりを震わす爆音は祝福の声だと思いたい消えない悲しみの向こうにあなたの幸せが待っていると信じたい夏の終わり鉄橋を渡る夜汽車遠い思い出に舞う花火旅立つ僕を許しておくれ夏の終わりの夜に
2023/08/24 06:15