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  • ぶどう畑の約束

    ぶどう畑の約束

    夕暮れの丘ぶどう畑紅く染まったたわわな果実やっと見つけたしあわせの影あなたとふたりふたりでひとつ生まれる前に約束していた必ずあなたを探し出すからとずいぶんと回り道をしてしまったけどずいぶんと待たせてしまったけどぶどうの房を籠へ入れるなぜかこころが弾み出す今夜は一粒ひと粒味わいながらこころゆくまでおしゃべりしたい夢や愛や希望をあなたと語り合いたいあなただけと語りたい夕暮れの丘ぶどう畑紅く染まったたわわなしあわせぶどう畑の約束

  • 君が好き

    君が好き

    花のように笑う君が好き夢を語る君が好き自分の人生にいいことなんてもう起きないと思い込んでいた君に出逢わなかったら僕は死んでいた未来はないけど希望はある君が信じている神さまが手配してくださった出会いだから一日いちにちを大切にしたい君と歩く道は僕たちだけの道波が岩に砕けるようにつらい日々があるかもしれないけど希望を信じて歩きたい僕なりにがんばるからさ二人で歩いた人生をきっと後悔はさせない後悔はしない花のように笑う君が好き真実の愛を語る君が好き君が好き

  • 波止場で終わる恋

    波止場で終わる恋

    冬の晴れた空穏やかな入江波と戯れる海鳥たちなにもかもがいい夢だったからここでお別れしましょう海を見つめるあなた高い鼻とあごのラインが好きいけないとわかっていながらなにげなく育てた恋あなたと一緒にしあわせを探しにゆけたらいいのにとても許されないことだから想いは波間に揺れるあなたが教えてくれたこと愛はいつでもやさしいわたしたちの思い出があればこれからも生きてゆけそうためらいは罪人は前へしか進めないあなたの未来を縛ることなんてできないから高く澄んだ空たなびく薄雲遠くで汽笛が響く冷たい風がふたりを吹き抜けるその前にお別れしましょう今ここでお別れしましょう波止場で終わる恋

  • 雪と湯の花と君と

    雪と湯の花と君と

    ホームへ降りたら湯の花の香り君は白い息を吐き静かに降りしきる雪を見上げる人影もまばらな温泉町純白に埋もれた児童公園僕らの前を歩く放し飼いの柴犬ともだちになりたいと柴犬は振り返りふりかえり僕たちを見つめた雪が音を吸い取るから僕たちの足音も聞こえないつつましい教会十字架に降る雪神さまが拵えたこの世界で愛しい君と過ごす人生露天風呂湯けむりぼた雪が舞い降りてはとける湯の花の香りを胸いっぱいに吸い込めばとろけるように身体中の力が抜けた窓の外は白い渓谷君は瞳をゆらして初めての雪景色を見つめる僕は背中からそっと君を抱きしめるやさしく抱きしめる小説家になろう投稿作品https://ncode.syosetu.com/n9200ib/雪と湯の花と君と

  • 風になれ

    風になれ

    自由になったつもりでいたんだそうさ、外の世界のまばゆさに憧れて流れるままに人生の旅をして自由になったつもりだった愚かだった十字架は十字架として消えるはずもないのにでもさ、今からでも遅くはないだろう人は誰だっていつでも生まれ変われるのさ十字架を背負って進んで行け十字架を背負って越えて行け人は生まれながらに悲しいとわかっただけでもありがたいこと風になれ今こそ風になれ罪を背負った風になれあとは神さまがなんとかしてくださるさ風になれ今こそ風になれほんとうに自由になるための風になれ風になれ

  • ゆず湯

    ゆず湯

    キスをしようきみのくちびるはほんのりゆずの香り運命ってあるんだねきみと出会うまで思いもしなかったよそうとは知らずにぼくはきみを探していたきみはぼくを待っていてくれたお風呂はきもちいいね気持ちがほぐれるねきみを愛してきみに愛されて人生そのものがあたたまった湯船に一つずつゆずを浮かべるようにしてぼくらの思い出がふえていく一日いちにちの営みの積み重ねが希望の地への道になるぼくたちを結びつけてくださった神さまに感謝しながら心に浮かんだ想いを感じるままに暮らしていこうキスをしようきみのくちびるはほんのりゆずの香りゆず湯

  • 夢愛日記

    夢愛日記

    心をノックしたのはいたずらな春の風白い翼の天使が運んでくれた恋あなたと出会って生まれ変わったさびしい心が愛で満たされるだなんて思いもしなかった瞳に映る互いの影を大切にしてあなたとわたしの夢愛日記運命に導かれて人は旅をする愛を識しるために旅をするもしもあなたが死んだならわたしも独りでは生きていられないどうやって生きればいいのか見当もつかない桜咲く春も風光る夏も紅葉燃える秋も小雪舞う冬もふたりで綴る夢愛日記なにげない暮らしがわたしたちの生き甲斐あなたとわたしの夢愛日記夢愛日記

  • 深夜の魚釣り

    深夜の魚釣り

    寝静まった真夜中の湖畔冴えた月あかり小さな桟橋に腰掛けてぼんやりと釣り糸を垂れた岸辺には黄色い銀杏の大木夜風に揺れてはらりと葉が落ちる波は金と銀を織りなして戯れる夜の鳥がどこかで啼く智慧をつぶやているのかそれともたださびしいと愚痴をこぼしているのかひんやりとするから僕は手編みのマフラーを首に巻く学生時代に暗記した現代詩をつぶやいてみたり旅先で思わず見惚れてしまった雄大な雪山の連峰を思い浮かべたりそれからもう二度と会うことのないあの娘この横顔を思い出したり元気にしてくれてるといいけど浮きに当たりずしりとした手応え黒い鯉を釣り上げた釣り針をはずそうとすると鯉の口に銀貨が一枚僕は銀貨をつまみ宙へかかげて眺めるなぜ生まれてきたのだろう?なんのために生まれてきたのだろう?この世界はどうして存在するのだろう?魂のふる...深夜の魚釣り

  • あなたに贈りたい花束がある

    あなたに贈りたい花束がある

    聞いてくれますかわたしの心わたしの想いあなただけに打ち明けたいわたしの愛をお酒の力を借りてはいますがわたしの真心にかわりはありませんあなたのことしか考えられないわたしなりにいくつか恋をしてきたけれどこれほど大切にしたいと思ったのはあなたが初めてですあなたに出会ってからというもの無数の星が胸の内でまたたくようですわたしの夢はあなたですわたしの望みはあなたが満ち足りたほほえみをいつも浮かべていること生きる悲しみはわたしがそっと預かりましょう受け取ってくれますかわたしの心わたしの想いあなただけに届けたいこころの花束をあなたに贈りたい花束がある

  • 『枕草子』の「をかし」を「やばい」に換えてみた

    『枕草子』の「をかし」を「やばい」に換えてみた

    第一段(抜粋)夏は夜。月の頃はさらなり、闇もなほ、蛍のおほく飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くも、や・ば・い・。雨など降るも、や・ば・い・。秋は夕暮れ。夕日のさして、山の端いと近くなりたるに、烏の、寝所へ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど、飛び急ぐさへ、あはれなり。まいて、雁などのつらねたるが、いと小さく見ゆるは、ち・ょ・う・や・ば・い・。日入りはてて、風の音、虫の音など、はた、言ふべきにあらず。第二段(抜粋)三月。三日は、うらうらとのどかに照りたる。桃の花の、いま咲きはじむる。柳など、や・ば・さ・こそさらなれ。それも、まだ繭にこもりたるはや・ば・い・よ・。ひろごりたるは、うたてぞ見ゆる。おもしろく咲きたる桜を、長く折りて、大きなる瓶に挿したるこそや・ば・い・。桜の直衣に出だし袿...『枕草子』の「をかし」を「やばい」に換えてみた

  • 破れても

    破れても

    空が破れても心が破れても人は生きながらに生まれ変わる秘めた想いはポケットに隠したままあなただけわかってくれればそれでいいあなたがわかってくれるだけで私は満たされる悲しいことやさびしいことがあってももう嘆いたりしません穏やかな微笑でもって夢をそっとくるんでしまいましょう熱いコーヒーを飲んで一息入れたら仕事を続けます他人の時間を耕すためにではなく自分の時間を耕すために自分の心を実らせるために私自身のための仕事を続けます空が破れても心が破れても人は生きながらに生まれ変わる破れても

  • 夏の終わりの夜に

    夏の終わりの夜に

    夏の終わり夜風の吹くホーム遠くに花火が上がる旅立つ僕を許しておくれ幸せになりたかったのにどうしてもできなかったわかりあおうとすればするほどわがままだけを言い合って傷つけあう日々ほんのすこしだけでも譲りあえたらよかったのだけどあなたを殺すか自分が死ぬか堂々巡りの末に出した答えはあなたから離れること生きていれば生きてさえいればなにかを見つけられるかもしれないと暗闇に咲く花はあなたの未来だと思いたいあたりを震わす爆音は祝福の声だと思いたい消えない悲しみの向こうにあなたの幸せが待っていると信じたい夏の終わり鉄橋を渡る夜汽車遠い思い出に舞う花火旅立つ僕を許しておくれ夏の終わりの夜に

  • 夏・ピアノ

    夏・ピアノ

    ピアノを奏でるあなたの白い胸元細い指の滑らかな動き水のボールが浮かぶように夢の音があふれる窓の向こうで揺れる夏すべてを包む陽射し笑顔の咲くひまわり季節を急ぐ蝉の声ピアノの音に耳を傾けながら光を見渡すあなたと二人きりなのにあなたの肩に手を置きたいのに触れてしまえばなにかが壊れてしまいそうであなたを見つめてるただ見つめてる風を孕んだ白いカーテン心に吹き抜けるのはあなたへの想いふたりの希望遠くまでつづく未来教会の尖塔がきらりと光ったピアノを奏でるあなたの白い胸元細い指の滑らかな動き水のボールが浮かぶように愛の音があふれてる夏・ピアノ

  • 夕焼け雲を越えて

    夕焼け雲を越えて

    夕焼け雲を越えて飛んでゆきたい永遠を目指して飛んでゆきたい夜を越えて飛んでゆきたい夢を目指して飛んでゆきたい諦めを越えて飛んでゆきたい無力感を越えて飛んでゆきたいたとえ善きことが壊され続けてももう嘆いたりしない愛を抱きしめてさえいれば怖くはないから生きていてよかった生きていたからあなたに出会えたあなたに出会えたから生きる意味を知った愛しいあなたを抱きしめる夕焼け雲を越えて飛んでゆきたい絶望を越えて飛んでゆきたい夕焼け雲を越えて

  • 黄菖蒲

    黄菖蒲

    水辺に咲いた黄色い菖蒲おだやかな夕暮れの光にほゝえむようなはにかむような黄色い菖蒲は自分の時間を生きているしっかり根を生やして気負うこともなくてらうこともなくすくっと身を伸ばしただ自分を生きている自分を生きるとはまことを生きることたとえちっぽけに見えたとしても咲かせたのは澄んだたたずまいの美しい花生きたい自分の時間を生きたい生まれてきた謎を解くためにいとしいあなたをより深く愛するために水辺に咲いた黄色い菖蒲暮れなずむ光に香りを漂わせほゝえむようなはにかむような黄菖蒲

  • 星の海へ

    星の海へ

    忘れそうになったら見上げておくれ夜空には無数の星が瞬いているあの輝きのどこかで出会ったことのない人たちが君を待っているあの輝きのどこかで体験したことのないことが君を待っている落ち込んでいる暇なんてあるのだろうか?いいことも悪いこともひっくるめて素晴らしい出会いや想像もつかない出来事が君を待っているというのに生まれてきたのは生まれてきた意味を知るため星々の海を旅して人生の意味を見つけるんだつらいことがあるかもしれないけど怖がることなんてない肚はらを決めて向かい合えば怖さは消える最後はどうにかなるものさ見失いそうになったら見上げてごらん夜空には無数の星が瞬いている星の海へ

  • 春を歩く

    春を歩く

    春色を塗り重ねて空は輝きを深くします春色を塗り重ねて風は輝きを深くします今の想いを大切にして秘めた願いをまぶしい光へ解き放ておそれることはなにもないとまどうこともなにもない舞い上がる風に夢を口ずさめ萌える若葉に愛をささやけ澄んだ陽射し軽やかな瀬の音あなたの心をあたためてあなたの心を抱きしめて春を歩くもっともっとあふれる光のなかへ春色を塗り重ねて空は輝きを深くします春色を塗り重ねて愛は輝きを深くします春を歩く

  • 捕虜を斬るな(連載エッセイ『ゆっくりゆうやけ』第484話)

    捕虜を斬るな(連載エッセイ『ゆっくりゆうやけ』第484話)

    祖父は学生時代に剣道をやっていた。戦前には学生選手の代表チームへ入って当時の満州へ遠征試合に行ったこともあるらしい。強かったようだ。中国との戦争が始まり、剣道仲間は次々と召集を受けた。祖父の剣道仲間は、「捕虜を斬るな。剣道をやっていたとなれば軍刀で捕虜を斬れと命令されるだろう。そんな時は、便所にでも行って隠れて、絶対に捕虜を斬らないようにするんだ。動いている相手を倒すのは戦争だから仕方ないが、動かない相手を斬るのは絶対にやってはいけないことだ」と互いに言い交わしていたそうだ。それでもやはり捕虜を斬るはめになった仲間はいたようだ。捕虜を斬る時は、首の骨の間に刃が入るように刀を振り下ろす。そうすれば、首はあっけないほどきれいに飛ぶ。もし首の骨に刀を当ててしまうと首は切れない。人間の首はやはり大事なところだけあ...捕虜を斬るな(連載エッセイ『ゆっくりゆうやけ』第484話)

  • 明月院の紫陽花2023

    明月院の紫陽花2023

    明月院の紫陽花北鎌倉の明月院の紫陽花です。見頃できれいでした。明月院の紫陽花2023

  • ひそやかな黄昏に

    ひそやかな黄昏に

    黄昏が胸に沈む思い出はやさしくひそやかに愛してくれた人のやわらかな歌声そよ風のなかで聴いた子守唄変わらない愛の光を探して今日もこの街で暮らしていますあなたが教えてくれたことの答えを見つけたくて心の底から愛せる人に自分のすべてを捧げたいと思える人にいつかの日か出会えると信じながらなんとなくおぼつかないようななんとなく新しいことが始まるようなそこはかとない予感あなたの愛がわたしの胸に沈む希望はやさしくひそやかにひそやかな黄昏に

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