素人短編小説

爺如きの山刀

そもそもこの爺が只者ではないということなど、とっくの昔に分かっていなければならなかったはずだ。おれの目は俗にいう節穴如きに相違ない。 第一、容貌それ自体が妙だ…

2021/12/29 22:24

呪われ屋 完結

「この信じられないほどのおぞましさに絡まれた二回の悲劇的出来事を経験した私は、まさに神世界でもありえないような奇跡の偶然により、いずれもすんでのところで最悪の…

2021/12/28 20:23

呪われ屋 その4

マンションに帰ってから居間の隅にへたり込み、うなだれながらどれほどの時間を過ごしただろう。 さすがに用便がしたくなりトイレに立った。じょぼじょぼと便器に放つ小…

2021/12/27 08:52

呪われ屋 その3

 男職員の方は、一線を超えておらず、そこそこ純粋な気持ちということだったらしいが、家内ではなんの明るい、和みの空間もなく、重く湿気った日常生活を強いられていた…

2021/12/26 10:29

呪われ屋 その2

では、話を続けよう。少し時間がかかったが物語の本題はここからである。 私は、呪われ相談の対象者と思しき三人の依頼者を、それぞれ日にちを変えて、自宅マンションか…

2021/12/25 09:18

呪われ屋 その1

    いやはや、いかに貧乏暮らしに窮した苦し紛れの一策とはいえ、このたびばかりは、はい、止めた！とばかりに仕事を放棄し、儲けた銭を小脇に抱えてすたこらさっさ…

2021/12/24 20:48

正体披露 後編

 そもそもこれって小説ではないですし、単に自分はこういう人だという話ですから、転機の訪れ！などと大そうな表現を使うほどではないのですが、少し盛り上げてみようか…

2021/12/19 22:15

正体披露 前編

なかなか文章や言葉と接する機会がないなあ～などと、頭の片隅でうっすら意識しながら過ごしていたら1年経ってしまいました。 光陰矢の如しとはよく云ったものです。 …

2021/12/18 15:59