海の夢 ル・コルビュジエについての断章
お彼岸。 太陽が真東から昇り真西へと沈む、秋分の日は、この世(此岸)とあの世(彼岸)が地続きになる日。 建築の本質は境界をどうつくるか、ということだと考えてみます。 その境界をきっかけにして内部と外部が生まれます。 境界は何か特別な場所ではなくて、言い換えればその内部と外部が、図と地が、プラスとマイナスがひっくり返る「ゼロ」のような場所。 無限定に連続する場を切断すること。 お彼岸は、ちょうどその境界の上に立ったときの、内部でも外部でもなく、図でも地でもなく、プラスでもマイナスでもない、それらが地続きになる日なのかもしれません。 現実と夢も地続きになる日。海の夢を見ました。 それは晩夏の地中海…
2023/09/19 14:08