二楽亭へようこそ![されどバナナ、なれどバナナ」 その7
第7話 たっぷり礼金をせしめたナベシマに駅まで送ってもらった一行は、 ちょうどやってきた東京行きの特急・踊り子号に乗り込むことができた。 「この分だと余裕で間に合うが、 片瀬江ノ島への到着時間を調べて、 ガードの本部に連絡いれておけ」 指示しながら、車両内をそれとなく見回していたクボタは、 駅の改札にいた二人組が自分たちの斜め後ろの席に乗り込んでいるのに気が付いた。 しばらくして、スマホをいじりはじめたのを見たクボタは、 「ちょっとトイレ行ってくるから、 車内販売のおねえさん来たら、 ビール買っとけ」 席を立って、こちら側を向いている二人組の方へ歩き出し、 その横で振り返ると、指で2本のサインを2度出しながら、 「ぬるくなるから、ひとり2本だけ買えよ」 と言って再び歩き出したと思った途端、 その二人組の窓側に座ってた方の首にヘッドロックをかける。 一瞬..
2016/09/22 20:37