鍵のかかった部屋 ポール・オースター

鍵のかかった部屋 ポール・オースター

鍵のかかった部屋(白水Uブックス―海外小説の誘惑)ポール・オースター/訳・柴田元幸白水社美しい妻と小説の原稿を残して失踪したかつての友人ファンショー残された小説を託された「僕」はそれを出版しさらにファンショーの伝記を書くことになった友人の過去をたどり今の居場所を探しまわるうちに僕の中に確かにあった何かが少しずつ壊れはじめるファンショーは今どこにいるのかはたして生きているのかいや今までも本当に存在していたのかひょっとして僕の心が創り出したただの幻なのか今目の前にあるものは本当にそこに在るのか部屋もその中にいるはずの人間も実は自分の頭の中だけにしか存在していないのかもしれない自分さえも今この世に存在していると証明できるものは何一つないだとしたら僕を僕たらしめているものは一体何なのか―『すべての人生は不可解なのだ。い...鍵のかかった部屋ポール・オースター