天秤にかけられた命 第5幕 ゲーム 7
その後、霧島がこれまでの動向を事細かに説明した。刑事のころの癖があってか、少し回りくどい言い方ではあるが、おおよそ皆には漏れなく伝わった事だろう。可崎の言うとおり、霧島と小笠原は水橋の部屋と向かっていった。彼の部屋の番号は8であり、可崎や霧島と同じ側に位置していた。声をかけても、ノックをしても全く返事がない事に異変を感じた2人は、男性用化粧室も含めて調べられるところはすべて調べ歩き、再び彼の部屋へと戻ったのである。小笠原は、彼がこの館から出ていってしまったのではないかと危惧をしていたが、彼の部屋に鍵がかれている事からそれはないだろうとの霧島の判断により、もう一度だけ彼の部屋のドアを叩いた。それでも一向に返事がない様子に、苛立つ口調でドアを破ろうと霧島がわざと大きな声を上げたところでロックが外れる音とともに、水橋...天秤にかけられた命第5幕ゲーム7
2011/11/08 17:03