見わたせど、見わたせど、褐色の砂丘が続く地を、1人の女性が行く。故国アフガンを離れ、いまは、カナダに暮らす女性ナファスはジャーナリストである。妹の住むカンダハールへ、単身で乗り込む勇敢さは、ジャーナリストであるという理由からだけなのではない。妹が発信してきた手紙に、「(アフガンの生活の悲惨さに)絶望して、今世紀最後の日蝕の日に自殺する」とあったからである。
カンダハール2001イランモフセン・マフマルバフ監督■メモその1モフセン・マフマルバフ監督の「カンダハール」が、東京フィルメックス特別招待作品として、東京・朝日ホールで上映されたのを見た。カナダに移住したアフガニスタン女性ナファスが、カンダハールに住む妹からの手紙に込められた絶望を聞き取り、単身...
2020/10/05 03:41