世に倦む日日 自由と民主主義を考えるための「世に倦む」選書15冊 - 知識人になるために
「世に倦む」選書15冊の続きを。⑨の日高六郎編『1960年5月19日』。1960年10月に出版の岩波新書。60年安保闘争とは何だったかを知る最良の入門書。1960年5月19日の強行採決、6月10日の羽田ハガチー事件、6月15日のデモと樺美智子の死、6月17日の七社共同宣言、6月18日の自然承認、6月23日の岸信介の退陣表明と、怒濤の1か月間が綴られている。戦後民主主義が運動のレベルで爆発した沸点の日本人のドラマ。この政治の激動を通じて、日本国憲法の理念は体制として確立し、いわゆる平和と繁栄の戦後日本ができた。ダワーが言うところの、憲法の理想を日本人が地上に引き降ろした市民革命の瞬間である。SEALDs選書にこの一冊が入ってないことも、どうにも不自然で不可解でならない。運動としての民主主義の意義にコミットするなら...世に倦む日日自由と民主主義を考えるための「世に倦む」選書15冊-知識人になるために
2021/05/06 23:31