微熱 - 99 -
(な……がい) 一分? 二分? いや、もっとか? それくらい永くくちづけたままのふたりに、俺はチャーハンを掬ったレンゲを持ったまま固まってしまっていた。 目が離れない。他人のキスをこんなに間近で見たことがない俺はいろんな意味で目が釘づけになっていて、口端から呑みこみきれなかった唾液が流れ落ち、あごから首筋を伝って秀樹のTシャツの襟首に吸いこまれていくのをゴクリと喉を鳴らして見守っていた。「っんふぅぁ...
2021/10/28 14:32
2021年10月 (1件〜100件)
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