野町和嘉『写真』とは(4) ー空は、無限遠 ー

野町和嘉『写真』とは(4) ー空は、無限遠 ー

もし、あなたが画家だとして、空を描くとしたらどう描くでしょうか?。青空なら、青の絵具で空のスペースを塗りつぶし、そこに白い雲をいくつか浮かべる。曇り空なら、白の絵具にグレーの絵具を曇りの具合で混ぜて、太陽の近くは明るく、グラデーションで描くのではないかと思います。多くの人々には、空とは、晴れの時は青色の幕が、曇りはグレーの幕が、背景のように空全体を覆っていて、その幕を描くと空が描けると思っているようなのです。しかし、そうとは考えない画家がいます。空には、遠く果てなく広がる無限遠の空間があって、空を描く場合、その空間が、無限遠の拡がりに感じとれる描き方をしなければならない。と、考えるのです。その画家の先駆は、レオナルド・ダ・ビンチです。(写真はクリックで拡大します)上掲の5作品以外にも、キリスト関係のレオナルド・...野町和嘉『写真』とは(4)ー空は、無限遠ー