姫の星
買物からの帰り道 私は夜空を見上げるようになりました 姫とお別れした日から、今日でもう一年が過ぎました あの日、気道を塞がれた姫は 肩を小刻みに震わせて、必死に空気を求めて そのまま一呼吸も許さる事無く、ゆっくりと散っていった 散った命は星になる それはきっと、残された人々の涙が溜まって出来た作り話 なぜなら姫は私の中に あの日のまま、時が止まったように今も居るから でも、もう一年、あともう一年経てば 記憶の中で生き続ける姫の分身は 一筋の光る霧となって、私から飛び立ち 夜空で輝く星になる日が来るのだろうか そしたら姫 私は..
2009/09/30 17:57