『獣の奏者』Ⅰ、Ⅱ 上橋菜穂子
少女エリンと、決して人に馴れぬ獣、王獣のリランとの絆のお話。エリンとリランの人知を超えた絆に感動します。ただ、エリンはリランのことが知りたくて、分かり合いたくて。こうしてがんばってきて、そこに国が絡んできて。そんなことはエリンにもリランにも関係ないことだったのに、無視できないものになって。エリンはリランとの間に、人と獣の決して越えることのできない壁をみつけて……でも、最後にエリンは、それとはまた違う絆をリランとの間に築いたことを知るのです。そこで、この物語は終了します。少女エリンから大人の女性エリンへ、その成長過程。そして、決して人には馴れぬと言われていた王獣と心をかよわせるまでが、すごい。エリンが闘蛇衆に生まれなかったら、母が霧の民でなかったら、ジョウンに拾われなかったら、あの時エリンがジョウンを助けに行かな...『獣の奏者』Ⅰ、Ⅱ上橋菜穂子
2009/11/22 10:31