10年前の曖昧な記憶と好きな作家の話。
今週のお題「名作」 大学生の頃、村上春樹の小説が好きで、大学の図書館に並んでいるものは全て読んだ。 そう思っていた。今、『スプートニクの恋人』を読んでいるが、全く読んだ憶えがない。 ミュウやすみれの人格は、一度読んだら忘れないはずだと思うから、やっぱり読まなかったのではなかろうか。まるで自分が全くの他人の記憶を埋め込まれているように感じる。 私の頭の中にはしっかりと、「私は村上春樹の長編小説は全部片っ端から読んだ。」と記憶されているのに。『1Q84』や『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』はしっかり憶えていた。 登場人物は確固としてその信念を変わらず貫いていたし、不思議な世界観に包まれ…
2024/04/28 06:27