「生物と無生物のあいだ」著:福岡伸一(講談社現代新書)
少し難しい話も多いけど、知的好奇心をくすぐる一冊です。難しい解説ともに、DNAや科学者のエピソードを、最大限に読者の想像を膨らませてくれる文章も魅力的です。私たちの細胞は、作られた瞬間に消滅し、また新しい細胞が生まれていく。その繰り返し。日々の身体の変化に気が付かないのに、実は、秒単位で自分の体は生まれ変わっているという事実に驚きです。自分であって、2度と同じ身体は再生されない。細胞はすごい勢いで生まれ変わっているのに、自分の身体は見た目の形を変えることがない。これを「動的平衡」というそうです。細胞は動いているのに、体は平衡。あぁ、納得。いろいろ難しいお話もあったけれど、この不思議な仕組みが分かってよかったです。次回は、「動的平衡生命はなぜそこに宿るのか」も読んでみたいと思いました。「生物と無生物のあいだ」著:福岡伸一(講談社現代新書)
2011/02/11 14:07