告白
好きですたったその一言で僕の人生は一転した一つ年下の華奢な身体に澄んだ瞳の少年彼は僕の瞳をじっと見て臆することなくそう言った冬の始まり放課後の美術室既に陽は落ち始めていた面食らった僕はただ彼の顔を見ていた細い首を少し傾げて可笑しいですか?と言ったそもそも今この美術室に二人で居るのは珍しく彼が僕に絵のモデルを頼んできたからだった好きですそれはいったいどういう意味なのだろう?僕の頭の中を何かがぐるぐると回っていたずっとずるいなって思っていたんです彼は続けた先輩には僕に無いものがたくさんあるんですよ人は自分には無いものそれに憧れるですよね先輩は僕の憧れだけどそれだけじゃ嫌なんですこれは僕の我儘ですでも、もっと傍にいて欲しい好きですその言葉を言われるのは初めてではないそれなのにどうしてこんなにも動揺しているのだろ...告白
2023/12/31 23:59