どうして僕は生きるのだろう生きていく為には仕事をしなければならず仕事をする為には衣食住を整えねばならず衣食住を整える為には仕事をしなければならずどうして僕は生きるのだろう眠れずに見上げた夜空には蒼く冷たく輝く月が静かにただ静かに僕を見下ろしていたどうして蝉は生きるのだろうその生涯の大半を土の中で過ごし続けひと夏だけの晩生を森の中鳴き続け果ては抜け殻だけを残し土へと返っていくどうして蝉は生きるのだろう寝苦しくて見上げた夜空には蒼く冷たく輝く月が静かにただ静かに僕を冷笑していたどうして僕は生きるのだろう目的地も見失い誰かの為だとか何かを成す為だとかそれすらわからずに命を燃やし続けるどうして僕は生きるのだろう眠れずに見上げた夜空には蒼く冷たく輝く月が静かにただ静かに美しく輝いていた蒼月に問う