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gooブログはじめました! https://blog.goo.ne.jp/karas

 ただ好きで書いてるポエムですが、一人でも読んでくれたら嬉しいなと、初めてブログに挑戦しました!  どうぞよろしくお願いします。あと、BL好きですみませんm(__)m

karasu
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札幌市
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釧路市
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2022/12/06

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  • 蒼月に問う

    どうして僕は生きるのだろう生きていく為には仕事をしなければならず仕事をする為には衣食住を整えねばならず衣食住を整える為には仕事をしなければならずどうして僕は生きるのだろう眠れずに見上げた夜空には蒼く冷たく輝く月が静かにただ静かに僕を見下ろしていたどうして蝉は生きるのだろうその生涯の大半を土の中で過ごし続けひと夏だけの晩生を森の中鳴き続け果ては抜け殻だけを残し土へと返っていくどうして蝉は生きるのだろう寝苦しくて見上げた夜空には蒼く冷たく輝く月が静かにただ静かに僕を冷笑していたどうして僕は生きるのだろう目的地も見失い誰かの為だとか何かを成す為だとかそれすらわからずに命を燃やし続けるどうして僕は生きるのだろう眠れずに見上げた夜空には蒼く冷たく輝く月が静かにただ静かに美しく輝いていた蒼月に問う

  • 告白

    好きですたったその一言で僕の人生は一転した一つ年下の華奢な身体に澄んだ瞳の少年彼は僕の瞳をじっと見て臆することなくそう言った冬の始まり放課後の美術室既に陽は落ち始めていた面食らった僕はただ彼の顔を見ていた細い首を少し傾げて可笑しいですか?と言ったそもそも今この美術室に二人で居るのは珍しく彼が僕に絵のモデルを頼んできたからだった好きですそれはいったいどういう意味なのだろう?僕の頭の中を何かがぐるぐると回っていたずっとずるいなって思っていたんです彼は続けた先輩には僕に無いものがたくさんあるんですよ人は自分には無いものそれに憧れるですよね先輩は僕の憧れだけどそれだけじゃ嫌なんですこれは僕の我儘ですでも、もっと傍にいて欲しい好きですその言葉を言われるのは初めてではないそれなのにどうしてこんなにも動揺しているのだろ...告白

  • ラブストーリー

    何が間違っていたのだろう?どこで間違えたのだろう?何度も何度もくり返し問いかけるけれども僕は知っているどこにも答えなんて無いと見上げた澄んだ青空はじきに来る冬の寒さを思わせる君は今幸せなのかい?僕の隣でうたた寝する君の細くて柔らかな髪の毛を起こさないようにそっと撫でる日が傾いて夕闇が近づく高らかに響く烏の鳴き声何度も何度も湧き上がる想いこの感情は何だろう?本当は知っているのに認めたくなくて信じたくなくて夕闇の空に輝く一番星指を指して笑う君の頬に僕はそっとキスをする照れくさそうに僕を見つめる長い長い冬が来て山に白い雪が降る頃二人で一緒に生きると決めたけれど僕は知っているそれはとても険しい道だとそれでっも良いと君が微笑むどんなに寒い夜も二人なら乗り超えられるから二人で綴るラブストーリーはこれから始まって行くの...ラブストーリー

  • 桜の精の物語

    桜姫物語ある春の日の夕暮れ時、見慣れぬ娘が現れた。それはそれは美しい娘で、通りを行く皆が振り返るほどだった。娘は何かを探しているらしく、立ち止まり、辺りをきょろきょろと見回している。旅人らしく杖をもち、傘をかぶっていた。娘は再び歩き出そうとして立ち止まり、しゃがみこんだ。「どうかなさいましたか?」声を掛けたのはこの村の薬屋の若旦那だった。「すみません、供のものとはぐれてしまって、少々無理をしてしまいました」「それはいけません。私の家は薬屋を営んでいます。宜しければ少しの間、休まれてはいかがですか?」男の言葉に少し戸惑いながらも娘は頷くと、後をついて来た。店につくと、男は使用人らしき男性に水を持ってくるよう命じ、娘を店の隅にある竹の長椅子に座らせた。先ほどの使用人が水の入った茶碗を乗せた盆を持ってきた。受け...桜の精の物語

  • 向日葵

    向日葵僕は向日葵が苦手だ人の顔みたいでそれは舞台の上から眺める客席のようだ僕は幼いころから日舞を習っていた母が若いころ習っていたらしいが交通事故で足を怪我してやめてしまっただから僕がまだお腹にいる時から男の子でも女の子でも日舞を習わせると強く父に断言していたらしいそして生まれた僕は人形のような肌も白く眼がぱっちりとした赤ん坊だった僕は自分の顔が嫌いだ僕を見た人はまるで女の子みたいねと必ず言うからそれなのに母はとても嬉しそうだった出かける時にはいつも僕を連れて行く髪も伸ばし可愛い服を着せていたそれでも母が喜ぶのならと思った小学校に入ってからは随分とクラスの男子にからかわれたそれでも僕は気にしてなかっただって僕は舞台の上で踊る人形だから中学に入るとすぐに成長痛がひどく稽古もできなくなった母はとても心配した治ま...向日葵

  • 夕闇

    夕闇夕凪の海の上をまるで滑るように数羽のカモメが飛んでいく遠くの波打ち際にはしゃぐ子供たちその少し後ろにいるのは両親だろうか僕はただじっとまだ沈みきってはいないオレンジ色の夕日を眺めていた僕のほほをつたう涙が足元に落ちる解っていた事なのに覚悟はしていた筈なのにそれでもどうしようもなく涙があふれる僕を受け止めてくれたただ一人の理解者ほかの人とは違う僕をそのままで良いと大丈夫だよと抱きしめてくれた人時間がない事は最初に聞いていたそれでも良いとそう思えた短い時間でも一緒に居られることがただ嬉しくてただ幸せで夢のようだった僕はただ彼の優しさに甘えていたかった神様は僕の大切な人を取り上げた口惜しさと悲しみと切なさとが胸の中でぐちゃぐちゃに混ざり合って今は悲しくてどうすることも出来なくて今だけは泣いても許されるよね心...夕闇

  • 夏本番!

    夏本番!僕らは家の近くの神社の境内に居た周りを木々で覆われているからか少しだけひんやりとしていたそれでもうんざりするほどの暑さに周りから聞こえるセミの声が拍車をかける僕らは毎年夏休みに入ると早々に課題を終わらせるため図書館に通うそして残りの日々は毎日遊びつくす今年も登山を兼ねてキャンプ場に行く予定だ高校に入学して一月ほどたった時クラスメイトに声を掛けられた夏休みになったらキャンプに行こうよまだクラスになじめていない僕になんの躊躇もなくそう言って笑った彼もそんなに目立つ方ではないのだが確か成績は良かったと思うそれから僕らは時々一緒に勉強したり休みの日には遊びに行くようになった僕はあまり成績は良い方ではなかったが彼が教えてくれるからか成績も向上しただから夏休みのキャンプも許してくれる彼は遊ぶことにも全力である...夏本番!

  • 陽光

    雨上がりの昼下がりのオフィス街暗く立ち込めた雲の隙間から幾筋かの陽光が差し込むその白く美しい光は雲を少しずつ遠ざけ澄んだ青空をのぞかせた幻想的なその眺めはまるでその部分だけ神の恩恵を受けているかの様だったこれで教会の鐘の音でも聞こえたら天使の姿さえも見えるかも知れない最近はすっかり外に出る事もなく狭い部屋の中で過ごしていた誰かと会う事もなく偶然見つけた光景空は少しずつ晴れオフィス街を明るくした雲を押しのけた太陽はまるで今の僕にこのままで良いのかと問いかける様だったまるで長い夢から覚めたみたいに久しぶりに背筋を伸ばせたような気がした陽光

  • 夏の音

    カランコロンと君の歩く下駄の音振り返ると昔のままの君が居た嬉しそうに僕の後をついてくるとても懐かしい思い出の中の君蚊取り線香の匂いどこかで鳴ってる風鈴の音僕は君に言うやあ久しぶりと君は笑って答える僕はここに居るよとああ、なんて懐かしい夏の思い出パシャパシャと川を跳ねる小魚の音楽しそうにはしゃぐ君が居た川を流れる草船のようにいつ沈むのか解らない旅路現代社会のルール抗う術のない今の僕ら僕は君に問うまだ大丈夫?と君は笑って答える僕の心は変わらないああ、君は本当に強い人だキラキラと空に輝く花火の音二人で見た最後の花火いつの間にか消え去っていた僕は僕に嘘をついて君を深く傷つけた僕の後悔今一度君に訊きたい僕は間違っていた?きっと君は笑って僕は平気だよと答える僕は君を失って僕の心は壊れたああ、もう一度君に逢いたい夏の音

  • 僕らの空に花が咲く

    僕らの空に花が咲くあの日確かに僕らはここに居た真夏の夜空に咲く花をみんなでそれを眺めていた祭り囃子の音香ばしい匂い綿あめの甘い匂いに心が躍ったでもあの夏は帰らないと感じていた学生だからこそ僕らは楽しめたあの頃それぞれの進む道を信じてたゆまなくそれを全うした大人の世界に身を投じて初めて知った苦い思い僕らはもう子供では居られないあの日誓った僕らの友情は真夏のあの夜空に舞い散った毎年減っていく顔ぶれ夢が崩れる音悲しい思いせめて君だけは夢を捨てないで僕が君を支えていくから出逢いそして別れの時を誰もが予感していただろうそれでも僕は信じたかったあの日確かに僕らはそこに居た夢と希望に満ちていたありふれた現実を打ち砕こうと神様どうか僕らの未来をいつか君に話そうとしていた僕の想いを今打ち明けよう情けなくて恥ずかしくて笑い話...僕らの空に花が咲く

  • 酔いどれ烏の夢物語 掌

    掌僕の掌は他人より少しだけ大きいけれどこの手に掴めるものは決して多くは無いと知っているそれでも大切なものを一つだけたった一つだけ守りたいと思った確かにそこにあった大切なものはいつの間にか僕の掌の中から霧のように消えてしまっていた 君の掌は大きくてとても暖かいその手をしっかり掴んでいればきっと幸せになれると信じていたそれなのにいつの間にか僕は君の手を放してしまっていた二人だけの大切な時間はあたかも幻のように消えた僕が君を傷つけたあの日から 君の掌は優しくてとても暖かい僕の掌はとても冷たくて二人で手を繋いでいると丁度いいそんな風に笑っていた君の笑顔がすごく嬉しくて毎日会えるのが楽しみでもう一度君に逢いたい君が僕を許してくれるなら 僕は自分の掌をじっと見つめた何がいけなかったのだろうどうして僕は嫌われたのだろう...酔いどれ烏の夢物語掌

  • 酔いどれ烏の夢物語 雨

    雨いつもより少し早く目覚めた朝コーヒーを準備して朝食を作るベーコンエッグとサラダそれと何時ものトーストおはようとまだ眠そうな君外はどんよりとしていてどうやら今日は雨になりそうだ 今日は早いんだねと淹れたてのコーヒーをカップに注ぎながら君が微笑む何時もの風景今日の予定を確認しながら二人で朝食を食べる外を見ながら君が呟くまた今日も雨が降りそうだ 後片付けをしているとキッチンの窓を雨が叩く今日は仕事が早く終わるから外食にしようと君が言ったそういえば久しぶりだ雨はあまり好きじゃないが傘を並べて歩くのも悪くない酔いどれ烏の夢物語雨

  • 酔いどれ烏の夢物語 後悔

    後悔ある日の早朝僕は目覚めたとてもとても嫌な夢を見たあの人が暗闇の向こうへとどんどん歩いて行く僕はそれを引き留めようとするけれどどうしてか声が出ないあの人は一度だけ立ち止まり振り返って僕を見て笑ったその笑顔はとても寂しそうだった 目覚めた僕はシャワーを浴びたあの嫌な夢を払拭するように彼のその寂しそうな笑顔が頭から離れないあの人はいつも感情を見せない辛い時も哀しい時も一人で周りに心配かけない様にそれを見るのは僕には辛かった僕が頼りになれる人間だったなら あの夢の様に彼は姿を消した誰にも言わずたった一人で何が彼をそうさせたのか何を背負っていたのかせめて僕にだけは話して欲しかった二人で過ごした時間は少ないそれでも僕を信じて欲しかった今はただ彼が幸せであります様に僕には祈る事しか出来ないのだ酔いどれ烏の夢物語後悔

  • 酔いどれ烏の夢物語 たった一人の

    たった一人のそれはまるで目に見えない糸で手繰り寄せられたような瞬間で僕と君がこの広い世界で出逢った例えば空に雲があるように例えば海に波が立つようにごく自然な出逢いだった 躊躇する僕の背を押すかのように彼は僕の顔を見て微笑んだ君がこの広い世界でたった一人の乾いた大地に降る雨のような暑い日差しを遮る木陰のような孤独を取り除いてくれる人 まるで一人で踊るワルツのようにクルクルと目まぐるしく繰り返す出逢いと悲しい別れそんな僕に春を告げる花のようにそよそよと頬を撫でるそよ風のように僕に未来を与えてくれた人酔いどれ烏の夢物語たった一人の

  • 酔いどれ烏の夢物語 紫陽花の咲く頃に

     紫陽花の咲く頃に紫陽花の咲く頃には戻って来るよ彼はそう言って何時もの様に旅に出た彼はカメラマン風景を撮っている彼の写真はまるで絵葉書のようだバイト代を貯めては旅に出る 僕らの暮らす小さなマンションの中庭に紫陽花の木が沢山並んでいる僕は大学があるので一緒には行けない卒業したら彼と一緒に世界を回りたいきっと楽しい旅になるだろう もうすぐ紫陽花の花が咲くそうすれば彼は帰ってくるはず彼の笑顔と土産話が楽しみだ鬱陶しい梅雨入りも楽しく過ごせる早く彼にお帰りと言いたい酔いどれ烏の夢物語紫陽花の咲く頃に

  • 酔いどれ烏の夢物語 シャボン玉

    シャボン玉君はまるでシャボン玉ふわふわと空に舞い陽光を受けて七色に輝く悪戯な風に連れて行かれぬ様に僕の両手でそっと守ろう 君はまるでシャボン玉色んな形に姿を変える青空の下自由に漂う太陽が嫉妬して壊さぬ様に僕が君をこの手で守ろう 君はまるでシャボン玉ふわふわと空を漂い掴もうとするとパチンと弾けて僕を驚かすだからそっとこの手で守ろう酔いどれ烏の夢物語シャボン玉

  • 酔いどれ烏の夢物語 夏祭り

     夏祭りもうすぐ夏祭りがやって来る今年は二人で行きたいね去年は君が熱をだして行けなかった悔しがる君のために君の好きな焼きトウモロコシを買いに行った独りで歩く祭りの屋台はなんだかとても寂しかっただから今年は二人で歩きたい もうすぐ夏祭りがやって来る揃いの浴衣を着て行こう仁平姿も君には似合いそうだ一日目は露店を巡り遊んで食べてきっと君はへたくそな射的をする釣れそうで釣れない金魚何処からか聞こえる祭り囃子今年こそ君と歩きたい もうすぐ夏祭りがやって来る涼しげな風鈴の音も季節が巡って街並みが変わってもやはりこの風景は変わらない三日目の祭りの夜は花火大会人込みではぐれない様君としっかりと手を繋ごう誰かに連れて行かれない様に もうすぐ夏祭りがやって来るいつまで君と来られるのかな焼きそばも焼き立てのタコ焼きもペロッと平...酔いどれ烏の夢物語夏祭り

  • 酔いどれ烏の夢物語 芝桜

    芝桜窓から差し込む暖かな日差しにウトウトとしてしまった時ふと懐かしい情景が蘇った辺り一面のピンク色の芝桜その中を二人で歩いた思い出 とても懐かしい子供の頃の記憶二人ともはしゃいでいたっけ今でも君には笑顔が似合う僕がどんなに大人ぶっても君の笑顔にはつられて笑う いつか時間が出来たら行ってみようあの公園に君と二人で今でもまだあの光景は忘れない僕の後をついて歩く君の姿振り返るとそこに笑顔の君が居る酔いどれ烏の夢物語芝桜

  • 酔いどれ烏の夢物語 終焉

    終焉もしも僕の人生が森の中を流れる川だとしたら君は気まぐれな風に飛ばされてきた木葉だろうかゆっくりと大海に向って流れる川の上にひらりと舞い落ちてくるくると回りながら浮かぶ何の変哲もない僕の人生に一片の小さな希望それとも木々の隙間から時おり差し込む陽光君はモノクロームの僕の心に色をつけてくれた もしも君に出逢わなければどんな風に生きたかなただ毎日を同じように繰り返すつまらない人生さしたる夢もなくただ凡庸に終焉を目指す何かを求めることもなく何も失うこともないそんな僕に君がくれた太陽のような眩しさ本当は解っていた僕は心に蓋をしてしまったあの日傷つくのが怖くて自分に嘘をついていた もしも君を知らなければ僕は心を閉ざしたまま感情すらも表せずに人形のように生きていた君と出逢えてから季節さえも愛おしい春の喜び、夏の暑さ...酔いどれ烏の夢物語終焉

  • 酔いどれ烏の夢物語 休日

    休日昨日までの寒さが嘘のように唐突に夏がやって来たじりじりと肌を焼く太陽良い天気だからと遠出をした信号待ちの僕の腿に容赦なく太陽は照りつける走っている間は気持ち良いのだが止まると途端に汗が噴き出るそれでも乗りたくなるのはバイクが好きだからかな 普段はあまり遠出をしないと言うより通勤手段だそれでも休みの日にはやはり何処かへ行きたくなる近場の温泉地とか山に囲まれた湖なんか僕は年中無休の仕事場だから平日の休みが多くて助かる渋滞だけはごめん被る次の休みはどこに行こうか酔いどれ烏の夢物語休日

  • 酔いどれ烏の夢物語 君の居ない夏

    君の居ない夏何気なく見渡した風景の空の彼方雲のもっとその上に君は居たあの日別れたままの少し寂しそうな笑顔この目に焼き付いて離れない君の顔多分このままずっと僕の中で生き続けるのだろう 気まぐれに吹く風は潮の香がする水平線の向こうで君が笑う僕の心に沢山の思い出と後悔を残して君は独り旅立ったあの日を忘れない君と二人で過ごした日々は僕と共に生きて行く 春の嵐が通り過ぎて初夏が訪れた一緒に苦しみを背負いたかった君のか細い手を離したくは無かった君を独りで逝かせたく無かった最後まで君は笑っていた僕に生きろと言い残して 暑い夏がやって来たとても暑い夏何事も無かったように時は流れ悲しみは薄らいでいくのだろうか君の居ない人生を生きて行く寂しくても頑張ってみるよいつか君に逢える時まで酔いどれ烏の夢物語君の居ない夏

  • 酔いどれ烏の夢物語 僕と悪魔

    僕と悪魔昼下がりの公園何時もの風景休日の何気ない日常そこにいる人々楽しそうな家族連れ微笑ましい姿けれどその笑顔の向こうにはいくつもの苦しみと悲しみがあったのだろう皆それを乗り越えて逞しく生きるかつて僕は僕のすべてを拒絶した悲しみ辛さ息苦しさすべてを目を閉じて耳を塞いで絶望を受け入れた果てに望んだのは静かな暗闇時が止まり何もない空間の彷徨い人 救われたかった逃れたかったそんな愚かな僕の前に君が現れた僕が僕を必要としないそんな世界そこに君が現れてこう言った辛かったんだね苦しかったんだね君は今はただ眠るといい何も考えず君の身体と心が休息をとれるよう目を閉じ今は眠るといいんだ何かが消え僕の中で何かが弾け飛んだあの夏の日の午後光の中で僕の心が解放されていくそんな気がした 目を覚ましたのは優しい風の中いい香りがしてい...酔いどれ烏の夢物語僕と悪魔

  • 酔いどれ烏の夢物語 初夏の風

    初夏の風ベンチで本を読んでいた初夏の風が気持ちいい日遠くで誰かが僕を見ていた誰だろう知らない顔だ僕は見ていないふりをして本に目を戻したやがて彼は近づいて来て真澄ちゃんだよねと言った僕は顔を上げて彼の顔を見たやっぱり知らない奴だ僕を真澄ちゃんと呼ぶのは高校時代の悪友たちだけだだがこの大学に進学したのは僕一人の筈どうして僕の名前を知っているのと尋ねると二年前くらいからライブハウスに出てたよね女の子達が騒ぐから見に行った事があるんだ 確かにそんな時期もあった四人でバンドを組んで僕はいい意味でも悪い意味でも目立っていた祖父がロシア人のせいか僕の容姿は他人と違う所謂クオーターなのだが一番祖父の血を色濃く受け継いだそのせいか肌は白く目の色も明るい茶色だ子供の時から女の子によく間違えられる名前も女の子にも付けられる名前...酔いどれ烏の夢物語初夏の風

  • 酔いどれ烏の夢物語 死神

    死神 汝よ、そなたは何故に美しい瞳で見る澄んだ瞳薄紅の唇栗色の柔らかな髪汝よ、そなたは何故に私の邪魔をするただ美しく美しくいればいいものをそう言って彼は女性の腕を掴み持っていた大鎌を彼女の首にかけた小さな芝居小屋で僕は彼を知った死神が命を奪いに行った家で娘に恋をしてしまうという話だ 汝よ、その罪深い男を庇うなその唇で慈悲を私に求めるな汝よ、そなたの父親は罪深い彼のセリフが僕の心を掴んでしまった艶めいた黒髪青白い肌僕は彼に殺されても良いいや彼に殺されたいのだ別に死にたい訳では無い只、死ぬ時は彼の手で死にたいと 呆れた、一目で恋に陥るなんて後輩に頼まれて買ったチケットまさか、そこで恋に堕ちるなんて舞台後、声を掛けたのは彼の方だったあれから僕の中に彼が居る死神を演じた彼がいる普段では虫も殺さぬ様な彼が舞台ではど...酔いどれ烏の夢物語死神

  • 酔いどれ烏の夢物語 パステル

    パステルパステルの色鉛筆を買った今の僕の気分みたいなパステルの色鉛筆で何を描こう綺麗な羽をした鳥も良い色とりどりの猫も面白いそれとも童話に出てくるようなお菓子で出来た家を描こうかそこに僕は住んでいて君の帰りを待っている パステル色の風船を買った今の僕の心みたいな淡くてすぐに汚れてしまいそうだから全部膨らませていっそ空に浮かべようかそれなら屋根に紐で括って家ごと空に浮かべようかそして君と二人で何処か遠くへ飛んでいこう酔いどれ烏の夢物語パステル

  • 酔いどれ烏の夢物語 君に僕は恋をする

    君に僕は恋をする あけ放った窓から暖かな風が初夏の訪れの匂いを運んでくる桜並木が薄いピンクの絨毯に覆われ花壇に色とりどりの花たちが咲き乱れるそして僕はまた君に恋をする 柔らかな生地の少し大きめのシャツ長身の君によく似あっているすれ違う女性たちが思わず振り向く花たちが噂話でもするように風に揺れる窓辺に立つ僕は君に恋をする 大きくて指の長い君の掌笑いながら僕の髪をくしゃくしゃにするもうすぐ君の好きな夏がやって来るそうしたらまた二人で海に行こう濡れた髪をかき上げる君に僕は恋をする 酔いどれ烏の夢物語君に僕は恋をする

  • 酔いどれ烏の夢物語 恋愛

    恋愛憧れは憧れにあらず優しさは優しさにあらず誰かが言った恋なんて只の幻けれど僕はそうは思わないだって僕は恋をして少し変わった例え叶わない恋だとしてもそれは僕の日常に生きる力をくれた 恋愛は愛情にあらずそんなもの一時の感情に過ぎず確かにそれは一方的な想いけれど人生に花を与えるつまらない日常に光を与えてくれるそれが一時の感情だとしてもそれは僕の人生に大きな変化をもたらす 感情は刻々と変わる相手次第で毒にも薬にもなるそれがどうした何が悪い僕は僕らしく生きる例え苦しみが待っていたとしてもそんな事は僕にとって関係ない僕は僕に正直でありたいと思っている 人の心なんて移ろうもの変わるのは当たり前の事それは最初から解っているだから人は努力する今よりもっと自分を高めようと恋とはそういうもの違うだろうか失恋も後悔もしたくない...酔いどれ烏の夢物語恋愛

  • 酔いどれ烏の夢物語 春色

    春色まだ今日が始まったばかりの早朝春コートを着た青年を見た彼は春風の中コートの裾を翻して颯爽と軽い足取りで歩いていた僕はそれをカフェの二階の窓から眺めていた彼は地下鉄の駅に向かって階段を降りた彼の髪と春コートは一層はためいたなんだか今日は良い日になりそうだ うららかに春めいた日の昼休み春コートを着た青年が居た彼は誰かを待っている様だった彼は顔を上げると軽く微笑んで手を挙げたもう一人春色のジャケットを着た青年が来た彼の春色ともう一人春色の青年二人はにこやかに笑って消えた まだ少し寒いけれど春の日の清々しくて心和む光景だ爽やかな彼らが少しだけ羨ましい僕はふと彼らの幸せを願う自分に気付いたこんな風に誰かの幸せを願えるようになったのも僕が少しだけ大人になれたのかもある春の日の何気ない出来事酔いどれ烏の夢物語春色

  • 酔いどれ烏の夢物語 君の三歩と僕の五歩

    君の三歩と僕の五歩 君はとても背が高い僕は小柄な方なのにだから僕が五歩で進む距離を君は三歩で歩くでも隣に並んで歩けるように君はゆっくり歩くそんな気遣いが嬉しくて僕は君が大好きだいつも僕の話を優しい笑顔で聴いてくれる僕が落ち込むと励ましてくれる僕が笑うと君も笑う陽だまりのような存在 君はとても頭が良い僕の勉強を見てくれるだから僕は君に憧れているつい甘えてしまうだけど本当は頑張らなきゃって解っている君と同じ大学に入りたいから僕も勉強した晴れてこの春同じ大学に通っている全部君のおかげありがとういつも隣に居てくれるとても大切な人なんだ 君の声はとても落ち着くだから安心できるどんなに緊張していても君に会うと解ける僕にとっては魔法使い僕に勇気をくれる本当に君はすごい人だね何でも出来る辛そうな顔は絶対に見せない僕より努...酔いどれ烏の夢物語君の三歩と僕の五歩

  • 酔いどれ烏の夢物語 キネマ

             キネマ僕が彼と出逢ったのは映画館だった仕事が突然キャンセルになったので先日公開された映画でも見ようかと出掛けた春休みのせいか若い子たちの姿も見られたチケットを購入するためブースの前に並んだ僕の前には一人の若い男性が立っていた僕以外にも一人で映画を見に来る人がいるんだチケットを購入して上映開始時間を確かめた時間にはまだ早い僕は飲み物とポップコーンを買った男のくせにと思われるかもしれないが僕はキャラメルがけが好きだそれとコーラだ それを持って会場に入ったさてどこに座ろうか会場に入ってすぐ声を掛けられた先ほど僕の前に居た若い男性だった良かったら一緒に座りませんか一人と言うのもなんだしそうですね僕は同意した並んで座り雑談をした意外な事に彼の方が二つ僕より年上だった仕事以外でこうして誰かと話すのは...酔いどれ烏の夢物語キネマ

  • 酔いどれ烏の夢物語 最高のひととき

    最高のひととき週末の夜軽い夕食を終えてリビングに戻った僕は照明を暗くしてソファーに座るテレビをつけてヘッドホンをかける深夜なのでこれは欠かせないテーブルの上には数本の缶ビールと数種類のチーズそれと最近気に入っているアンチョビを乗せたクラッカーださあ、僕の最高のひとときを初めよう! 目一杯ボリュームを上げたテレビから流れる映像は世界的に有名なロックバンドだもう何度も繰り返し見ているけれど見るたび僕の心を熱くする彼らの演奏に観客は皆陶酔していくスタンドマイク片手にステージを動き回る歓喜する観客をまるで煽るように彼は呼びかける観客はそれに呼応する曲に合わせて足を踏み鳴らす まさに会場全体が一体となり盛り上がっていくこんなに素晴らしいアーティストが今はもういないなんて悔しい僕は彼らの生の演奏を聴く事は叶わなかった...酔いどれ烏の夢物語最高のひととき

  • 酔いどれ烏の夢物語 詩人

    詩人僕はパソコンを打つのが好きださして早くもないタイピングでキーボードを叩く内容は何でもいいキーボードを打つのが好きだから若い頃は小説家を目指した時期もあるけれど何かが違うと感じてしまった今はもっと自由に指を弾ませているそれは現実と空想が入り混じった世界 憧れたのは詩人の中原中也氏初めて彼の詩集を読んだとき僕の心は震えた驚嘆したのだ何という感性なのだろう僕の世界観は見事に崩れ落ちた同時に憧れと嫉妬心が生まれた彼の目に映った世界はどんな風だろう僕も彼のように言葉を綴ってみたい 僕が生まれるずっと以前にこの世を去ってしまった彼は僕にとっての正に遠い存在生きた年月は追い越しても僕は彼の足元にも及ばないそれでもやっぱり書くことが好きだ彼の時代には無かったパソコンで綴る僕だけのラブ&ストーリーを酔いどれ烏の夢物語詩人

  • 酔いどれ烏の夢物語 残雪

    残雪春は苦手なんだ彼はぽつりと呟いた溶け残った雪が汚れて太陽に照らされてただ溶かされていくのを待っている様でなんだか切なくなるそう言ってグラスのウイスキーを飲んだ毎年、今日の日を僕らはグラスを片手に語り合う今日は彼の恋人の誕生日だもういない彼女の三年前の今頃の事だ二人は結婚する筈だった当時は美男美女のカップルと皆が羨むほどだった幼馴染の僕から見てもそう見えていた 彼女が亡くなった彼の悲しみは今の僕には計り知れない病気や事故だったならまだ救いはあったのか?だが人の手によって彼女の命は奪われたよりにもよって薬に精神を侵された人間が賑わう繁華街でナイフを振り回した結果二人の重傷者と一人の死者それが彼女だった倒れた彼女を抱きかかえ半狂乱の彼を僕は見ていた待ち合わせていたカフェの二階の窓から偶然にもあの日から三年が...酔いどれ烏の夢物語残雪

  • 酔いどれ烏の夢物語 異邦人(小説ver)

               異邦人僕は玄関の引き戸を開けて「ただいま」と言ってみる。家の中はしーんとしていて、人の気配は無い。どこかでチリンと猫の首輪に着けた鈴の音がした。居間に入ると黒猫のノワールが小さく鳴いた。縁側にはお気に入りのビーズクッションにその長身の上半身をゆだねた彼が寝ていた。もう一度ただいまと声を掛けると目を開けて「やあ、おかえり」と如何にもかったるそうに言った。この人は五年経っても変わらないなと僕は思った。初めて彼に出逢ったのは五年前の夏。僕は当時受験を控えた高校三年のある日、学校の帰り道。突然のどしゃ降り、天気予報には雨のマークは無かった筈だ。当然傘もなく、丁度住宅街に差し掛かった頃。雨宿り出来そうな場所も無いので、ひたすら家に向って走っていた。公園の近くまで来て「確か東屋があったな!」僕は...酔いどれ烏の夢物語異邦人(小説ver)

  • 酔いどれ烏の夢物語 宝物

    宝物抱きしめると壊れてしまいそうなけれどとても暖かくて重い命その重みは懸命に生きている証力強く、時に弱弱しく危うげで自分の頼りなさに不安を抱きつつ小さな寝息に安堵する日々守らなければと心に誓ったあの日愛おしいという気持ちを初めて知ったあの冬の朝から何年経ったのだろう 気づけば君は笑い、泣き、怒りそれは感情表現であり成長走って転んで泣いて、立ち上がるそして立ち止まり振り返る満面の笑みは幸せをくれた高熱に慌てふためき眠れぬ夜が続いて不安になったそんな心配など忘れさせてしまうほど小さかった君は立派に成長して見せた 抱きしめるたび愛おしさを感じどんな困難も乗り越えて生きて欲しいと願っていた日々気がつけば、そんな毎日こそが大切な宝物だったのだと知った小さかったその手はやがて巡り合う友と手を繋ぎしっかりと自分を信じて...酔いどれ烏の夢物語宝物

  • 酔いどれ烏の夢物語 君に

    君に僕の声が届くと良いのにこの世界のどこかで悩んでいる君に僕の想いが届くと良いのに暗闇で膝を抱えている誰かにそう簡単に願いが叶わない事も笑顔でいる事がしんどい事も僕もそれを知っているから大丈夫なんて言えないけれどきっと君を見ている人がいる 何かが怖くて立ち止まってこんな世界は理不尽だと嘆いてそれでも時は止まってはくれない君を置き去りにしてもきっと世界は動き続ける勇気がなくて声をかけられない勇気がなくて手を差し出せないそんな人がきっといるだから君も探してほしい 君が求めている何かを君を支えてくれる誰かを世界が広いのならきっと見つかる筈僕がそうだった様に君にも何か出来る事がある僕は僕を見つけたんだそしてほんのちっぽけな喜びをそんな僕の声が届くと良いのに君の心に届くと良いのに酔いどれ烏の夢物語君に

  • 酔いどれ烏の夢物語 一歩の勇気

    一歩の勇気春が来れば何かが変わると信じていた解っていた勝手な妄想だという事も春が来る度新しい自分になれるとそれでもそんな事を願っていたそんな時彼に出逢った彼は言った自分から変えようとしなければ何も変わらないんだよ踏み出さなきゃ 解っている一歩を踏み出さなきゃいけないとその勇気が僕には無いのだと解っていたそして毎年僕は置いてけぼりだもし君にその勇気が無いのなら誰かと一緒に踏み出せばいい僕でいいなら一緒に踏み出してみないか そうして彼は僕の悩みを聞いて僕の手を取り立ち上がらせてくれたそして僕に怖がることなんて無いと笑顔で踏み出す勇気をくれた踏み出すたった一歩の勇気あの日から僕の傍で僕を支えてくれた 春が来て僕は変わることが出来た本当にたった一歩踏み出す勇気それがどんなにか大切だった悩んだ日々がまるで嘘のように...酔いどれ烏の夢物語一歩の勇気

  • 酔いどれ烏の夢物語 春の花束

    春の花束君に花束を贈ろう僕の想いが伝わる様にどんな言葉を探しても僕の気持ちを表せない春の花束を贈ろう綺麗なリボンで飾って君の笑顔が見たいからそれが僕の願いだから 君と公園に行こう春の花が満開になったら君の好きな紅茶を淹れてサンドイッチを持って寒くないようにひざ掛けも持って行こう君の笑顔が見たいからそれが僕の幸せだから 僕を暗い世界から救い出してくれた君への僕からのプレゼント喜んでくれるかないつも僕の味方で決して僕を見捨てなかった君の笑顔が眩しくて僕も笑えるようになった 春の花束を贈ろう君の笑顔が見たいから君の好きなチューリップ花を支える真っ直ぐな茎まるで君のようだ言葉にすると上手く言えないだから君に花束を贈ろう僕の気持ちを込めて酔いどれ烏の夢物語春の花束

  • 酔いどれ烏の夢物語 雪の朝

    雪の朝ある雪の朝コーヒーを買いに出た昨夜から降り始めた雪は思っていたよりも積もってい自宅で仕事をするようになって朝に外に出るのは久しぶりだまるで長い眠りから覚めたように朝の空気が清々しく感じられた 出勤するだろう人々をしり目に僕はコンビニに向かったコーヒーと軽い朝食を買ったたった数分の家までの時間は丁度いい散歩になった気がする通勤ラッシュの煩わしさも職場での騒々しさからも解放された 電話以外で誰かと話す事もなく社会から隔離された感じだだがそれも悪くないと思ったこんな風に何にも縛られず自分の好きな時間に仕事をして休憩したい時に休める時間に関係なく没頭できる環境 そう言えば子供の頃からそうだった何かに夢中になると際限なく誰からも邪魔されたくないのだ夜は好きな音楽を聴きながらゆっくりとジンをロックで楽しむそんな...酔いどれ烏の夢物語雪の朝

  • 酔いどれ烏の夢物語 ダンディライオン

    ダンディライオンまだ空気は冷たいけれど太陽は暖かく確実に春がそこまで来ている気配だ川沿いの公園のベンチに座りぼんやりとしていると声を掛けられたお休みですか?振り向くと青年が立っていた見覚えがある確か同じマンションの住人だ二、三度話したことがある大学生らしいもうタンポポが咲いているんですね確かに野原の所々に群生していたなんだか故郷を思い出させる風景だと思った 知っています?タンポポが『ダンディライオン』そう名付けられた由来彼はそう訊いた花がライオンに似ているから?そう思いますよね、僕もそう思ってました違うの?俺は訊いた彼は笑って答えてくれた正確には『dentdelion』と言うそうですフランス語でライオンの歯という意味ですそう言って彼はタンポポの葉を摘んでこのギザギザがライオンの歯みたいだと可笑しいですよね...酔いどれ烏の夢物語ダンディライオン

  • 酔いどれ烏の夢物語 いつか きっと

    いつかきっと言葉には限界があるとふと、思った伝えたい想いは沢山あるのにその想いをどんな言葉で伝えたら良いのか今の僕には解らない探して探してだけど見つからない悔しいな君はどんどん先に進んで行く僕を取り残して遥か先へと僕はどうしたら君に追いつけるのかな? 君の見ている景色はどんなかな?きっと素晴らしい景色なんだろう今の僕には想像もつかない事だろう沢山の夢を描き夢見てあきらめだけど心は今でも僕の理想を追い求めている叶わない事を多分知ってるそれでも僕はあきらめきれない ねぇ、君は今笑えてる?例え辛い事ばかりの人生でも楽しい時間はきっとあった筈だから嘘は要らない要らないんだ今は素直にあるがまま君の笑顔が見たいから僕の憧れの人は君だから僕もいつか追いついて見せるから酔いどれ烏の夢物語いつかきっと

  • 酔いどれ烏の夢物語 ファン

    ファン君に伝えたいことがあった筈なのに顔を見ると何も言えなくなってしまう君はいつでもキラキラとしていて傍に居る事さえ僕はためらってしまう君の天性の魅力は人から羨まれるでも僕は知っている君が努力を惜しまないだからこそ誰よりも輝いて見えるのだと 誰よりも近くで見てきた僕だからいつだって僕は君の味方でいられるいつも笑顔を絶やさない君上手くいかなくって悔し涙を流す時は君のきらめきが損なわれないように僕が君の盾になろう君が顔を上げるまでだから安心して君は君の思うままに 時が来れば君は羽ばたいて行く僕には無いその美しく強い翼できっとみんな君の虜になるだから安心して君は君のステージへ誰よりも強く輝いていて欲しい僕は君のファンだから応援してるからスポットライトは君を照らしている だから安心して君は君の思うようにたとえ君が...酔いどれ烏の夢物語ファン

  • 酔いどれ烏の夢物語 雲の上から

    雲の上から梅の花がほころぶ季節に僕は人生初の失恋をした最初は悪い夢でも見ている気分だった時間が経つにつれ段々と実感がわいてくる三月の雨はこんなにも冷たいものか独り夜道を歩きながらそう思った傘に落ちる雨音が僕を責めているかの様だ夜の闇は僕の心を包み込んでしまいそうだ 春になって新入社員が入り職場も賑やかになったそれでも僕の心は凍り付いたままだあの日の事を思い出すととても辛い胸を深くえぐられた様な痛みだ独りで過ごす夜はこんなにも長いスマホを握りしめてベットに横たわる僕は暗い湖の底に沈んでしまったみたいだ 夏が来ても僕の体調は悪く食事も喉を通らないあまりに胃が痛むので医者に診てもらった潰瘍ができていると言われたふとガラスに映る自分を見たそこに映るのは酷く情けない姿だったこんな思いをするくらいならいっそ、出逢わな...酔いどれ烏の夢物語雲の上から

  • 酔いどれ烏の夢物語 友

    友僕には夢があった今はもう潰えてしまった夢だ日本中を旅したいという夢だまだ元気な頃にはあれこれと思い描いていた諦めるにはまだ早いと友は言う解っているアイツは優しい奴だ僕が病気になってからも変わらずに接してくれる同情するそぶりも見せずに友達でいてくれる以前、一度だけ愚痴を言ったことがある神様は不公平だと僕が何をしたっていうんだとすると彼は言った神様がみんなを平等にしたなら病人も居ない代わりに医者もいらなくなるそれじゃあ医者を目指している僕が困るよとあまりに屈託なく言うので僕は閉口した 僕には一つだけ恵まれたと思うことがある彼という友にめぐり逢えたこと健康だった時には考えもしなかったなんだって出来る気になっていた今では日常生活さえままならない体調を崩して大学を休むようになった頃一人暮らしの僕を心配して毎日部屋...酔いどれ烏の夢物語友

  • 酔いどれ烏の夢物語 まぁるい氷

    まぁるい氷まぁるい氷が作れる製氷皿を買った本当にまぁるい氷が出来たそれをグラスに入れて琥珀色の液体を注ぐ買ったばかりのスコッチウイスキーだ今宵はワンフィンガーで楽しもうか音楽は何が良いだろう?スイング系?それとも窓の外降り続ける雪を眺めつつ眠るまでの時間を静かに楽しもうか⁈ まぁるい氷が少しずつ小さくなっていくまぁるい氷の真ん中にはまるで赤道を示す線の様な小さな溝がある硝子でできた地球みたいだその溝に薄まって淡い金色になったウイスキーがしみ込んで溝は徐々に大きくなり二つに割れた二つの半円形の氷はそれでもまだ一つであり続けようとしている様に見えた まぁるい氷が途中で割れてしまったのは作り方が悪かったのかも知れない今度は上手く作ろう割れてしまわない様にせめて僕が琥珀色の液体を飲み干すまで酔いどれ烏の夢物語まぁるい氷

  • 酔いどれ烏の夢物語 輪舞曲

    輪舞曲階段を上がる途中からピアノの音が聞こえてきた綺麗すぎるほどの旋律にその時何故か僕は悲しくなったそのすらりと伸びた指先で彼が奏でるメロディーは美しくてどこかもの悲しい初めて耳にする曲だった何ていう曲なの?僕の声に振りむいた彼は『愛と憎しみのロンド』そう言って優しく微笑んだ聞いたことが無いでしょだって今僕が作ったんだからもっと聴いていたかったがバイトの時間だったので彼に軽く挨拶をしてその場を離れた ロンドってどんな意味だっけ音楽に疎い僕にはさっぱりだその後も二、三度彼のピアノを聴くことが出来た彼はいつも微笑んでいた話し方も穏やかで心地よいピアノの音と調和して僕の心を癒してくれるひと時そんな彼が姿を見せなくなって十日程経ったある日大学内が騒がしい空気に包まれた友人によればこの大学の教授と学生が都内のホテル...酔いどれ烏の夢物語輪舞曲

  • 酔いどれ烏の夢物語 後悔

    後悔キャンドルの炎の揺らめきが僕の心に問いかける本当にこれで良かったのかと安堵と後悔の繰り返し正解なんてないのかも知れないなんて事を考えてしまう結局僕はずるいのかも知れない過去を切り捨て思い出と名前を付けて心の奥底に封印するそしてまた新しい日常に安堵と後悔を繰り返す日々 子供の頃は毎日を一生懸命生きていた気がする諦めるもんかと歯を食いしばり涙を拭いながら大人になるにつれ消えて行く無邪気な心も欲望も毎日をただ平穏に生きていく失敗しない様に誰からも恨まれない様に誰にも迷惑かけない様にいつしかそれが幸せな事だと自分に言い訳しながら 差し伸べられた君の手を取ったら何か変わるかなわくわくする様な冒険や叶えたかった夢をもう一度手に入れられるかな胸の奥に閉じ込めた想いあの日の僕が問いかける本当にそれで良いの?と気づけば...酔いどれ烏の夢物語後悔

  • 酔いどれ烏の夢物語 自由

    自由もしも僕に翼があったなら何処へでも君を連れて行ってあげられるのにもしも僕に翼があったなら君をすっぽりと包み込んであげられるのに僕には何の力もない君を守るすべもない誰よりも大切な人なのに君が辛い思いをしない様に君の心が安らかである様にと願うばかりどんなに強く願っても僕の願いは届かないいっそ君を連れて逃げようかどこか遠くの町までそれが出来たならどんなにか幸せだろうか 君が僕に心を開いてくれたなら僕はなんだって出来るだろう君が僕に心を見せてくれたなら僕は僕のすべてを捧げるだろう君はあの日のまま心を閉ざし自分の殻に閉じこもったまま君が負った痛みも辛さもその全てを僕が引き受けようどんなに深く祈っても僕の想いは届かない出来る事なら月になりたい夜の闇を照らし君の暗闇を消そう君が道に迷わないように けれど君は自由を選...酔いどれ烏の夢物語自由

  • 酔いどれ烏の夢物語 追い風

    追い風草むらに寝転がって空を仰いでみた足早に雲が流れていく風が強いせいか木々の緑の葉も風にそよいでいるなんて心地の良い昼下がりだろう紙飛行機を飛ばしてみた上手く風に乗った飛行機は思ったより飛んだこの風に乗って僕の想いも届くと良いのにな 足元に転がる石を蹴ってみた石は池に向って転がりポチャリと落ちたまるで自分の様だなふとそう思った別に何かあったわけでは無くてただ何となくそう思った最近の僕は気がつけば思い出しているあの頃の自分どうしようもなく独りぼっちだった 大人になった今もそれは変わらないただ一つ違うのは友人が出来たこと僕の悩みを聞いて相談に乗ってくれるたとえ状況が変わらずとも本心で話せることは気持ちが楽になる今日のこの風の様に僕の背中を押してくれるまだ頑張れるだろうと背中を押してくれる酔いどれ烏の夢物語追い風

  • 酔いどれ烏の夢物語 出逢い

     出逢いいつも不思議に思っていた何があっても彼は笑顔を絶やさない彼が弱音を吐いているところを見たことが無いいつでも周りを気遣ってみんなの支えになっている僕も君に支えられた一人だ一つしか年も違わないのにどちらかと言えば運動より読書している姿が似合っている見た目もどこか愁いを帯びていてともすれば病弱にさえ見えるなんてことを言ったら彼に失礼だろうか? そんな彼がある日あんまり考えすぎない方が良いよベンチに座っていた僕に確かにそう言ったのだ僕にはやりたいことがあったそれは両親の希望とは異なる大学に通わせてくれた両親の苦労を知らないわけではない決して裕福な家庭ではないのだから僕はそのことをまだ親しい友人にも話したことは無いこの人は他人の心が読めるのか?最近よく君を見かけるんだ何か思いつめた顔をしてさだから何か悩んで...酔いどれ烏の夢物語出逢い

  • 酔いどれ烏の夢物語 君と歩く

    君と歩く君と歩こうはぐれない様に手を繋いで君と探そう楽しい毎日を過ごせる様に春には蝶々の舞う菜の花畑を時々立ち止まって過ぎた景色を振り返ろう 君と歩こう転ばない様に手を繋いで君と探そう美しい風景を夏には涼しげな白い砂浜を時々振り返って過ぎた時間を懐かしもう 君と歩こう迷わない様に手を繋いで君と探そう楽しかった日々を秋には美しく紅葉した山を時々ベンチに座って青く晴れた空を見上げよう 君と歩こう指先が冷えない様に手を繋いで君と探そうこれから先の人生を冬には真っ白な湖のほとりを時々お茶を飲みながら今来た道を思い出そう酔いどれ烏の夢物語君と歩く

  • 酔いどれ烏の夢物語 雪

    雪木漏れ日の中君が微笑む懐かしい目をして君が微笑むなぜだかそんな夢を見た遠い初夏の日の夢を見た目が覚めると部屋は暗く時計は深夜一時を示していた窓辺に立ち外を見た外は暗く月も出ていない地面には雪が薄っすらと積もっていた僕の心を覆い隠す様に雪が積もっていた 雪の降る中君を抱きしめた離したくなくて君を抱きしめた今、思えば僕のずるさだ君にすがる僕の弱さだ君の気持ちを知っていてそれにしがみつくだけの僕大人になり切れなくてそれでも君に嫌われたくなくてあの日僕は君に嘘をついたんだ直ぐに君にも解るような嘘をついた 優しい君は微笑んだ嘘と解っていて微笑んだどうしてあの日言えなかった?どうしてあの手を離したんだ?繰り返すだけの後悔とただ送るだけの空っぽな時間光が陰っていく僕の心の危うさを知って昨夜から雪が静かに降り始めて僕を...酔いどれ烏の夢物語雪

  • 酔いどれ烏の夢物語 冬の奇跡奇跡

    冬の奇跡僕はある日よりにもよって家の鍵を落とした雪の降る中この道のどこかに雪の中に困ったことにどこで落としたか見当もつかない幸いにも道には街灯が灯り見えなくもないだが、どこをどう探したらいいか分からない途方に暮れていた僕の前に奇跡は起きたいや、訪れたと言うべきかその奇跡は普通に歩いてきた僕の前に僕のなくした鍵を持って僕の前にもしかしてこれを探している?雪の中彼が指先に掲げるのはまさしく僕の鍵こんな奇跡ってあるのかと僕は思ったその日出逢った恩人はふと、笑ったドジな奴もいたもんだよな! 僕は冬の日不思議な出会いをした君と僕の人生でたった一つ大切な巡り合うことが奇跡のような出逢い神様だって考えられないような奇跡でも、きっと何度でも出会うはずだ君と僕が出逢うのは必然の事何故ならそれが運命だから!酔いどれ烏の夢物語冬の奇跡奇跡

  • 酔いどれ烏の夢物語 大切な日々

    大切な日々映画館を出るとチラチラと雪が降っていたどうりで寒いと思った君が呟く雪になるとは思わなかった僕も呟くねえ、寒いし帰りにおでん食べて帰ろうか君は楽しそうにそう言い焼き鳥もね、と笑った二人で肩を並べて歩く冬の夕暮れ時こうして過ごす時間が何より好きだ 馴染みの店に入る三年前からやっている店だ久しぶりだわね~おばちゃんが言ったおでん二人前と焼き鳥盛り合わせあとビールあいよ!と元気に返事して水を置いていくそういえばしばらくこの店には来ていなかったないつもと何も変わらない冬の夕暮れ時こんな幸せがいつまでも続くといい 仕事が終わる君からの連絡を確認する思わずくすりと僕は笑う癖になっているまだ離れて暮らしていた時からの癖今は同じ家に暮らし共に季節を巡る春には桜、夏には花火、秋には紅葉、冬には雪そんな風に季節を楽し...酔いどれ烏の夢物語大切な日々

  • 酔いどれ烏の夢物語 海の底(小説ver)

    海の底 1・「夏の出来事」僕は小さい頃から海が大好きだった海の底はどんなだろう?父に買ってもらった海の生き物図鑑を飽きもせず毎日の様に眺めていた。魚珊瑚海藻すべてが新鮮だった。小学六年の時父のお盆休みに北海道にある父の実家に行った。その帰りのフエリーの上でそれは起きた。僕はデッキの上から海を眺めていた夕食後の事だ。夏だったけど小雨が降っていて肌寒く人影は無かった。僕はふと手すりをよじ登り身を乗り出して海を覗き込んだ。真っ暗で何も見えない僕は手を伸ばしてみた。何かに吸い寄せられるみたいに、そのまま飛び込んだ。まるでプールに飛び込むみたいに。水面に落ちる前、ほんの一瞬フエリーが見えた。父が何か叫んでいた僕には何も聞こえない。このまま落ちて行けば海の底に着けるのかな?そんな事を考えていた時、誰かに足を掴まれた必...酔いどれ烏の夢物語海の底(小説ver)

  • 酔いどれ烏の夢物語 君に聞かせたかった歌

    君に聞かせたかった歌今このステージから君に贈るよ君に聞かせたかった歌を本当は君が逝ってしまう前に君の前で歌いたかったこの歌を 初めて彼を見たのは俺たちがまだインディーズにもなれなくって先輩のライブに時々呼んでもらってた無名のコピーバンドの頃時々見かける車椅子の少年いつもニコニコしていたあくる日校庭で偶然、彼を見かけ思わず声を掛けていた彼の名は中谷駿、一年後輩の高校一年話を聞くと中学も同じだったというもちろん俺は彼の事を知らない俺たちのバンドは中学二年から始めていたメンバーは変わったが高校に入ってからも続けていたオリジナルを持たない俺たちはもっぱらコピーバンドで初めて演奏したのは中学の文化祭だった俺のやる事に滅多に口を出さない父親が受験は大丈夫なのかと訊いた あの時一緒に居たのお兄さん?近くに住んでる従兄な...酔いどれ烏の夢物語君に聞かせたかった歌

  • 酔いどれ烏の夢物語 ありがとう

    ありがとう時計の音だけが響く深夜の寝室外の音は聞こえないまるで雪がすべての音を呑み込んでしまったかの様だ既に雪は膝の高さくらいまで積りまだ降り続けている明日の朝は雪かきをしなければそんな事を考えていた静けさは時に人を怖がらせる孤独を感じさせる特にこんな雪の日には一人でいる時間が長く感じるこんな時君が傍に居てくれたらいいのにどうしてもそんなことを考えてしまうこうなることは解っていた筈だった覚悟していたのにまるで自分だけが世界から切り離されたみたいだ 眠れない時間だけが虚しく過ぎて行く僕は独りぼっちだまるで時間が永遠に巻き戻されている様な感覚だ僕の心はこのまま凍り付いてしまうそんな気がしたいっそのこと凍り付いてしまえば何も感じなくなるのに愛情は時に人を狂わせる自分を見失う特にこんな寒い夜には自分を責め続けてし...酔いどれ烏の夢物語ありがとう

  • 酔いどれ烏の夢物語 秘密

    秘密回る回るメリーゴーランドいつまでも君に追いつけないだけどそれが楽しくて何度も何度も回り続ける虹色のバルーンに乗って雲を突き抜けてたどり着く二人しか知らない夢の遊園地イルカが空を飛びライオンは木陰でお昼寝中僕らはペンギンのジェットコースターで水の中を突っ走る大きな水しぶきが辺りを水浸しにしてウサギがくしゃみをしたそんな幻想的な不思議な空間大きな観覧車は僕らをもっと高い場所へ連れて行ってくれる雲を吹き飛ばし大気圏を突破して広い広い宇宙の彼方へと僕らが見下ろすのは小さく見えるビルや山などではなく青くて美しい星そう地球だ僕らは今そんな有り得もしない楽園を描こうとしている夜中にこっそり忍び込み大量のカラースプレーを使ってもう取り壊し寸前の僕たちの通っていた学校の壁にこれって犯罪だよね?そうだろうな!それでも描く...酔いどれ烏の夢物語秘密

  • 酔いどれ烏の夢物語 道化師

    道化師君にあげられるものなんて何一つ持っていないけど僕の想いはいつか君に届いて欲しいと願う君には誰より幸せになって欲しい君の笑顔が見たいから君の笑った顔が好きだからその笑顔が永遠にかすむことの無いように僕は祈る本当は僕が君を幸せにしてあげたかったと言ったら君は何て言うのだろうやっぱり君は笑うだろうか今の僕に何ができるだろう誰か教えて欲しい大切な誰かを幸せにするためにはどうすればいい 君の望みは何一つ叶えてあげられないけれど僕の願いはただ一つ誰より君が幸せになる事君はきっと辛い思いをしてきたね君の笑顔は無垢ではない悲しみも苦しみも知っているそれを乗り越えた力強い笑顔だそれを知っているだから僕は君がゆっくり眠れるように闇を照らそう君が笑顔を見せるまで僕は夜を見守ろう君の方が僕よりずっと強いことも知っているそれ...酔いどれ烏の夢物語道化師

  • 酔いどれ烏の夢物語 君に逢えてよかった

    君に逢えてよかった君に逢えてよかった自分の殻に閉じこもりすべてを拒絶したくってそれも出来ない自分が悔しくて何もかも投げやりになっていた君に逢えて僕は変わった少しずつだけど雲が晴れてゆくように僕の心も陽が差し始めた顔を上げて前を向いて歩くことの大切さを君が教えてくれた僕を暗闇から連れ出してくれたありがとう君と出逢えてよかった 君に逢えてよかった自分のことすら信用できず何かを信じることも出来ず心に深い霧がかかって何もする気にもなれなかった君に逢えて僕は変わった一歩ずつだけど雨が上がってゆくように僕の心にうっすら虹がかかる胸を張って生きていくことの清々しさを君が教えてくれた大切なことを教えてくれた僕を陽だまりに連れて来てくれたありがとう君と出逢えてよかった酔いどれ烏の夢物語君に逢えてよかった

  • 酔いどれ烏の夢物語 憂鬱

    憂鬱ビルの間から見える高速道路を眺めながら俺は二年前の夏を思い出していたあれはとても暑い日で午後四時を過ぎても太陽は容赦なく地上を照らし続けていたあの日の彼は白いサマーセーターを着ていた俺たちはコーヒーを片手に川沿いの道を歩いていた俺は大学を卒業したらドイツに行くよ彼はこともなげにそう言い放った聞いた瞬間心臓の辺りがギューっとなったどのくらい向こうに居るの?と訊くと一年か二年と答えたそうなんだ俺はそれしか言葉が出てこなかった彼が小学校五年生の時に転校してきてから中学、高校と同じ学校に進み大学も同じだったずっと一緒にいた人が突然居なくなってしまういつの間にかその事に気づかぬふりをしていた顔を殴られるよりもキツイ一撃だった 彼がドイツに旅立つのを見送って俺は自分の心に蓋をした彼の事も彼への苦しい想いもあれから...酔いどれ烏の夢物語憂鬱

  • 酔いどれ烏の夢物語 星の見えない夜

    星の見えない夜 俺たちはいつも走り続けていた見えない何かに追われるように先の見えない霧の中出口を探して走り続けるぐるぐると迷路の中を彷徨うように 本物のダイヤモンドになれなくたって美しいものはいくらでもあるなんてそんな慰めならもう聞き飽きた俺たちが欲しいのは上辺だけの輝きではなく本物だけが持つ傲慢な程の輝きなんだ だから駄目なら駄目と言ってくれ安っぽい同情もテンプレみたいな慰めも今の俺たちには必要ないそれならそれで構いやしないそれならそれで消えて行くだけ 俺たちは常に上を見上げていた底の深い穴に落ちた獣みたいに星の見えない夜の中何かを求めて走り続けたこの足が動かなくなるまで走り続けた 綺麗に見えるならそれでいいなんて薄っぺらなプライドそんなもんは俺たち持ち合わせちゃいないんだからこの道を進むと決めた以上目...酔いどれ烏の夢物語星の見えない夜

  • 酔いどれ烏の夢物語 ラブソング

    ラブソング今はまだ何もない心の中は空っぽのままだけど僕はまた歩き出すあの日失った情熱も夢も全ては幻の様に永遠の闇の中へと消えたそれでも僕はいつかこの手に掴む何かを求めて歩き始める僕が手放してしまったものはきっと二度と手に入る事は無いだろう今は何も見えない殻を破ったばかりの雛鳥のように飛び方も知らない飛び方を教えてくれる親鳥もいないそれでも僕は諦めないいつか羽ばたけると信じて何度失敗しても何度落ちても諦めない君のような強い心で君が僕にくれた諦めないという強さあの日君が僕に与えてくれたものはいつか僕の翼になってくれるだから僕はまた歩き出すあの青空を目指してまた歩き出す 今の僕には夢があるあの頃の翼はもう無いけれど僕は逃げないあの日失った大切なものよりも多くのものを君に貰ったからそれでも君に逢えないのは辛いから...酔いどれ烏の夢物語ラブソング

  • 酔いどれ烏の夢物語 あたりまえ

    皆さまこんばんは!今年もあと数時間となりましたね。今年はどんな年だったでしょうか私は妙にバタバタした感じです。思い立ったらすぐ実行!の私、まあそのせいで失敗も多々あるのですがブログも始めたは良いけど何をどうすれば良いのかわからず、未だに初心者の域を越えられません。皆様には短い間ですがお付き合い下さり、ありがとうございました!来年もコツコツUPしていきますので、末永くお付き合いくだされば嬉しいです!皆様にとって来年が良い年でありますように願っています‼ついでに私にも良い年でありますように!karasu あたりまえ貴方って本気で人を好きになった事ある?結婚して一年持たずに別れた元妻に言われたセリフだ今まさに離婚届にサインしようとしている俺に言った答えられずにいるとやっぱりねえ、と言った今更だけどもう少し好きに...酔いどれ烏の夢物語あたりまえ

  • 酔いどれ烏の夢物語 キャンバス

     キャンバス僕は彼の絵を描く姿を見ているのが好きだキャンバスに向かい考え込んだり首を傾げたり時には筆を持ったまま停止したりするそんな表情を見るのが楽しいから僕は少し離れたソファーに座り本を読みながら彼を見ているだが時おり絵の中に引き込まれてしまう様な気がするそんな時は少しだけ怖いだからコーヒーでも淹れようかと声を掛ける そんな彼と出会ったのは一年前僕はいつもの公園のいつものベンチで本を読んでいた先ほどからスケッチブックを片手にウロウロしている青年がいるのは気づいていたその青年が僕の前に来てお願いがあるんですけどと言った彼が言うには絵を描きたいのでモデルになって欲しいと言う何でも辺りに散った落ち葉と僕がとても似合っているらしい 何をすれば良いの?と訊いたそのまま読書をしていて下さいそのままを描きたいんですよ...酔いどれ烏の夢物語キャンバス

  • 酔いどれ烏の夢物語 雪の日

    雪の日舞い落ちる雪を見ていると心が落ち着いてくる昨夜から降り続いている雪はこの街を白く塗り替えている様だ昨日別れ際に小さな喧嘩をした別に珍しくも無いが気にかかるお互いに意地っ張りな性格だから素直に謝ることが出来ない出逢ったのも雪の日だったお洒落なカフェを見つけたので入ってみた微かに流れるBGMが良い感じだ窓辺の席が空いていたので座った注文を取りに来たのが彼だった大人ぽくって優しそうな人声は少し低くて聞き取りやすかった僕はミルクティーを注文した鞄から最近買ったばかりの本を取り出して読んでいたミルクティーを運んできた彼はそっとテーブルに置きその本面白いですか?と訊いたはい、まだ読み始めたばかりですが面白いですよと答えるとそれではごゆっくり、読書を楽しんでくださいと言ったとてもスマートな物言いだなと僕は思った ...酔いどれ烏の夢物語雪の日

  • 酔いどれ烏の夢物語 恋

    恋最近、夜中に目が覚めるいやな夢を見て目が覚める時計を見ると決まって午前一時三十分何かあった訳でもないその時間に何か心当たりがある訳でもないしかしそれは続いた幾日も幾日もそれは続いただからと言って眠れない訳でもなく日常に支障をきたす訳でもないのであまり気にせずにいたそんなある日、ホームで電車を待っていた時向かいのホームに懐かしい顔を見たいや、似ていただけかも知れない七年前の記憶が蘇る俺が十七歳、彼が二十二歳の時の話だ俺の通う高校に教育実習生徒してやって来た一人の大学生物腰柔らかな口調、優しい眼差し、そのくせ凛とした態度モデルの様な顔つき、身長は178センチ当然女生徒からは羨望の眼差しを受け、男性徒からは嫉妬の眼差し気づいているのかいないのか、彼は全く気にする風もなかった ある日の下校時間、帰宅部の俺は真っ...酔いどれ烏の夢物語恋

  • 酔いどれ烏の夢物語 かぐや姫

                     星の綺麗な夜だった人気のない公園のベンチに座り彼は空を見上げていた近づいて彼の目線を追ったどうやら星ではなく月を見ている様だったその眼差しは憂いを帯びた少し大人っぽい瞳でまるで早く月に帰りたがっているかぐや姫のようだ時計を見ると既に十時を廻っている見るからに高校生らしい服装に通学用のバックこんな時間に何してるの?もう帰ったほうがいい俺の声に振り向いた彼はおじさん刑事か何か?と訊いた危ないって、どんな?彼はさもどうでもよさそうに訊いたこの公園、薄暗いからたまに危ない奴が出るんだ危ない奴って?また興味なさそうに彼は訊いた君みたいな若い子に危害を加えたり、悪い事に誘う奴!ふーん。じゃあ帰るよ、またね、おじさん!まったく可愛げの無いかぐや姫もいたもんだ! 翌日も仕事が長引き、会社...酔いどれ烏の夢物語かぐや姫

  • 酔いどれ烏の夢物語 笑顔のままで

     笑顔のままで 色んな事があったけど僕は君に伝えたいよく頑張ったねと伝えたい君のひたむきさはいつも僕に勇気をくれるだから僕も頑張れる僕の努力も誰かの力になれるかな一人一人が頑張ってそれがみんな繋がったらいつか大きな木にも花が咲くたとえ今日上手くいかなくても思い通りにならなくてもそんな悲しい顔をしないでいつか必ずそれは君に新しい出会いをくれるだから君は笑顔でいてねきっと僕が守るから 苦しい時もあったけれど君が僕に言ってくれた絶対頑張れると言ってくれた君の優しさは僕に元気をくれるだけど辛くなったなら泣いてもいい君ならきっと乗り越えられる君と僕とで頑張ってそれが上手くいったなら君の心に小さな花が咲くたとえ明日が不安になっても好きな人と喧嘩してもそんな寂しい顔をしないで君の未来は無限に君の前に広がっているだから君...酔いどれ烏の夢物語笑顔のままで

  • 酔いどれ烏の夢物語

    笑顔俺は入学して二年目で初めて飲み会に顔を出した彼は周りにいる友人たちとすごく楽しそうに話をしていた俺も親しい先輩たちとくだらない話を楽しんでいた彼はふいに俺の顔を見て君初めて会うねと言ったそういえば自己紹介がまだだったねそこから突然みんなの自己紹介が始まった何、今更?などと言いつつ皆自分の事を話し出した大抵が上級生だった学部はそれぞれ違うらしい彼は飯田京介と名乗った俺より一つ上の三年生京ちゃんはねえ、料理が得意なんだよと隣の女性が言った家でいつもやらされてるからだよと彼が照れながら答えた 俺は大学に入ってから一人暮らしを始めただがキッチンに立つのはコーヒーを淹れる時と洗い物する時だけ料理できるって凄いですよ、俺なんかコンビニ弁当ばっかりです何、一人暮らしなの?じゃあ今度作りに行ってあげるでた!京ちゃんの...酔いどれ烏の夢物語

  • 酔いどれ烏の夢物語 さよなら

    さよなら雪が降る季節になると心まで冷たく凍えそうになるどうしてあの時君の手を放してしまったのだろうとどんなに後悔してもしきれないもう遅いのは解っている雪の降る中俯いたままの君を置き去りにしたお互いのためなどとおざなりな事を言って俺は逃げた君はちゃんと将来を考えていたのに俺はガキだったもしも、たら、ればを言い出したらきりが無いそれでももしもあの日に戻れたなら…後悔ばかりが浮かぶ雪の季節になると生きている実感がしないただ毛布に包まってウトウトとしては夢を見る楽しかった頃の夢君を遠ざけた卑怯な自分の夢 あれからもう五年が経つのに心から笑えたことは無い君の事を想えば当然の結果だ君は居なくなったこの世界の何処にも居ない俺がそうさせた迷惑をかけたみたいだごめんねさよなら君からの最後のメールは今も消せずにいる消息を絶っ...酔いどれ烏の夢物語さよなら

  • 酔いどれ烏の夢物語 奏(kanade )

    こんばんは!このブログを見に来て下さった皆様、いいねや応援など、ありがとうございます。本当に嬉しいです!今年も残り少ないですが、これからもよろしくお願いします。<m(__)m>今回の作品は少々長めですが、飽きずに最後まで読んで頂けたら嬉しいです!読み終えて少しでも目頭が熱くなって頂けたら、それは私の思うツボです!ぜひ、ツボにはまってください‼それではまた近いうちに私の声明文を書きたいと思ってます。karasu                                            奏kanade数日ぶりによく晴れた穏やかな初冬のある日花なら牡丹の花が好きだな 唐突に彼が言った何で牡丹?うーん、結構豪華に見えるのに薔薇みたいな自己主張もないし今にも花の重さに耐えられずにポロっと落ちそうな不安定...酔いどれ烏の夢物語奏(kanade)

  • 酔いどれ烏の夢物語 冬の空

    冬の空冬の青空は優しい青夏の鮮やかな青空とは少し違う僕は今、生まれ育った街で数日を過ごしている何かある度逃げる様にこの街に来る前に来たのはいつだろう?目指していた会社の最終面接に落ちた時?三年付き合ってた彼女に振られた時?どんな時でもこの街は僕に優しい慰める訳でもなく窘める訳でもないただいつも通りの日常が変わらず過ぎて行くだから悩みも不安な気持ちも馬鹿らしくなる 冬の夜空はとても綺麗だ僕は丘の上に登り冬の夜空を眺めている空は高く空気は澄んでいて藍色の空に散りばめられた星々はいっそう煌びやかに光輝く僕は一体、何を悩んでいたんだろう?さっさと荷物をまとめて家を出よう楽しくない毎日だけど辛いこともあるけれど前を見て歩いて行けば良いだけだ明日の朝一番の列車に乗ろう穏やかな丘を降りつつ僕はそう思った 翌日の早朝、僕...酔いどれ烏の夢物語冬の空

  • 酔いどれ烏の夢物語

     心僕は知っている人は他人を簡単に裏切ることが出来ると言うことを僕は知っている誰かを裏切ったらどちらも傷つくということも例えば僕が誰かを裏切ったら、その人は傷つき僕という人を信頼できなくなるだろう僕は誰かを裏切った罪悪感と信頼を失った現実を背負い歩いていく他の誰かからも信頼の出来ない人だと思われるかもしれない自業自得身から出た錆などと中傷されるだろう 僕は知っている人を想う気持ちはとても暖かくて美しい僕は知っている想いが強すぎればそれは悪意にも変わるということも例えば僕が君を想い想いが強すぎて君を独占したくなったら僕は君を見えない鎖で繋いでどこにも行けなくするかもしれない誰にも会えぬように箱に閉じ込めてしまうかもしれないだけど僕にはまだ心が残っている人としての心が 僕は知っている君がもうすぐ僕の傍から居な...酔いどれ烏の夢物語

  • 酔いどれ烏の夢物語 恋は突然に

    恋は突然に最近思うんだけど何で俺なの?と彼が言ったどうしたの、突然?と聞くとお前から見ると俺はおじさんだろう⁈確かに少し年齢は離れているかもしれない人を好きになるのに理由なんている?お前さあ、モテルだろう?まあ女の子からよく誘われるけど・・・何で、俺なの?本音を言えば解らないどうしてこんな事になったのやらある日、同じ講義に来ていた女の子達が噂をしていた響助教授ってかっこいいよね!まだ独身だって結構タイプなんだよね、ワンチャンあるかもよ!正直、男に興味は無いが女の子達の話が気になった響助教授ってどんな人だったかな?講堂に入って来たその人は顔はインテリ系だがスーツの着崩し方はなかなかお洒落だったフーン…こいつが響助教授ねその時から俺は気になって仕方がなかった如何にも遊んでます系のその男がもしかして、とは思った...酔いどれ烏の夢物語恋は突然に

  • 酔いどれ烏の夢物語 秋の夕暮れ

                               秋の夕暮れ昔見た映画の様だねと君が笑った秋の夕暮れ細長く伸びた二人の影が重なる赤い夕陽が半分だけ海の向こうに沈む僕らはそれを浜辺で見ていた何時までもこうしていられたら良いのに少し目を細めて君は水平線を見た風がフワリと君のシャツを煽る 少し離れて指で作った四角の中に君を捉える何の真似?カメラいや、絵にしたいかなそうしたら時間も止まってくれるかな明日にはいつもの日常に戻る僕らは五日間休暇を取ってこの島に来ているお互いに忙しくてたまにしか会えないだから年に何度かこうして二人で過ごす 島から遠ざかる船の上から空を見上げてこういうのを秋晴れって言うのかなそう言った君の横顔を見て僕は思った少し時間に余裕ができたら昔のように油絵を描いてみようかな昨日見た彼をキャンバ...酔いどれ烏の夢物語秋の夕暮れ

  • 酔いどれ烏の夢物語 冬の朝

    冬の朝ある冬の朝コーヒーを飲んでいると俺、留学しようと思うと涙ぐんで俺の目を見てあいつが言った最近何か悩んでるのは知っていたあいつは音大の三年生でいつかそんな事を言っていたオーストラリアの大学に決めたなら、頑張れよそれ以外に言葉が見つからない行かないでとは言える訳が無い二月になり空港へ向かう途中必ず帰って来るからそれまで待っててくれる?不安そうな顔をしてあいつが訊いたそんなの当たり前だろう待つよたった一年だろう?だから安心して行ってこいよ何度も何度も振り返りあいつは旅立った本当は寂しく無い訳が無いあいつが居なくなって初めて独りがこんなに寂しいと知ったあいつと暮らす前も独りだったけれど寝る時感じる温かさもドライブしてる時の助手席も空っぽだとそう感じたたった一年のその長さを痛感した留学してから時おり来るメール...酔いどれ烏の夢物語冬の朝

  • 酔いどれ烏の夢物語 イルミネーション

                                イルミネーションクリスマスが近づくたびあの日の事を思い出す煌びやかなイルミネーション楽しそうに歩く恋人たち俺さ、今月の半ばにNYに行って来るわえっ⁈じゃあクリスマスは?一緒に過ごすって言ったのに大丈夫!写真撮ったらすぐに帰るから彼はカメラマンであり、僕の通う大学の講師でもあった学部の違う僕とはまるで接点はなかったのだが、時おり学食や廊下ですれ違うたび、お互いを意識していたそれじゃあイブの夜にここで待ち合わせだな何時?夜6時くらいでいいかな?そう約束して僕らは別れたそれが最後になるとも知らず 約束のイブの夜僕はお揃いの指輪を鞄に入れて家を出た大学を卒業したら一緒に暮らす筈だったけれど、いくら待っても彼は来なかった連絡も取れず12時を回った頃、僕は先生の...酔いどれ烏の夢物語イルミネーション

  • 酔いどれ烏の夢物語 放課後

                                            やっぱり降りましたね!公園の木もまるでクリスマスツリーみたいです。雪かきしているみ皆さま、お疲れ様です!こんばんは、karasuです。いいね!や応援ありがとうございます。正直、とっても嬉しいです‼今日は早朝からの出勤だったので、もうのんびりとしています。皆様、風邪と怪我には気を付けて下さい。  放課後 ぼくが恋をしたのは二年前の高三の秋だった放課後の音楽室聞こえてくる小気味よいメロディーに惹きつけられよう様に中に入った彼はとても楽しそうにギターを弾いていた僕に気づき少し微笑んだ音楽は好き?何か楽器は弾ける?そう聞かれて、ピアノなら少しと答えると彼は眼を輝かせて何かセッションしようよ!と言った できるかな?大丈夫!せっかくのピア...酔いどれ烏の夢物語放課後

  • 酔いどれ烏の夢物語

               『君を』君の声が聞こえる僕を呼ぶ君の声少しだけ高くて少しだけ掠れた君の声こんな天気の良い秋の日にはこうして二人で手を繋いで公園を散歩したね僕の前を歩く君の柔らかな髪が優しい日差しに透けてキラキラと紅葉した木々に溶け込んで見えた君の声が聞こえる僕の名を呼ぶ君の声遠い空の彼方から君の声が聞こえる            窓に映る君の泣き顔が見える少し俯きながら唇を嚙み締める君の顔窓の外は雨色とりどりの傘が行き交う些細な事で喧嘩になってよく君を泣かせたね冷たい雨がやがて雪に変わるこんな寒い夜は二人で毛布に包まってミルクティーを飲んだラジオから流れるラブソングを聴きながら涙ぐんで僕を見上げる君の顔が見える唇に触れると頬を染める愛しい君の顔 君の声が聞こえるもう何処にも居ない君の大好きだった君の...酔いどれ烏の夢物語

  • 酔いどれ烏の夢物語

    皆さまさまはじめまして!karasuです。酔いどれ烏の夢物語 なかなか上手なページが作れなくって困ってます。最近はあまり出歩かず、家と会社の往復ばかりです。休みの日には完全に引きこもり、ビデオやら漫画やら見ています。そんな中、ふと気付きました。私ってもしかして『BL好き』なのでは⁈はい、そうでした‼すっかりはまってしまった今日この頃です。おかげで趣味で書いているポエムもそっちに傾いてます!まあBLがお好きな方もそうでない方も、お暇な時に覗いてみていただけたら嬉しいですこれからもどうぞよろしくお願いいたします。karasu   酔いどれ烏の夢物語

  • 酔いどれ烏の夢物語

                『憧れ』憧れていた貴方の綺麗な長い髪も流れるようなその身のこなしも僕には似合わない僕には真似できない貴方の周りにはたくさんの笑顔があるだから僕は近づくことも出来ない 憧れていた誰からも頼られる貴方の姿にステージに立てば誰よりも輝く貴方が剣を振るえば悲鳴にも似た歓声があがりお姫様はウットリと見つめる僕は貴方の切られ役にさえなれない 何時からだろう貴方を目で追うようになったのはあの日偶然に出会い声をかけられた君も演劇に興味があるの?言える筈もない貴方に憧れているなんてだから僕は遠くから見ているだけ 初めて貴方の芝居を観た日そう桜の花びらが舞っていたあの日僕は知ったこんなにもミューズに愛されている人がいる事を僕には何の輝きもない今までの努力さえ無駄に思えた 芝居はもうやらないの?振り向く...酔いどれ烏の夢物語

  • 酔いどれ烏の夢物語

       『僕の恋人』 初めて君に出逢った日カウンタ―に座る僕の横に来て一人なら一緒に飲んでよと君は言ったそして見上げた僕に寂しそうに微笑んだたった今失恋したと彼は笑った 初めて君を抱いた夜店を出る僕のコートを掴んだまま今夜は独りになりたくないと言った今にも泣き出しそうなまだ幼さの残る顔でお願いだから一緒に居てと彼は言った 初めて君と過ごす夏運転する僕の隣で無邪気に笑うこの小悪魔に恋をしていると僕は思った今からこいつをどうしてくれようか僕の心を掴んで離さない僕の恋人 初めて一緒に暮らす冬ずっと一緒にいられると嬉しそうに荷物を解く君の手を止めて僕はキスをした思えばあの日見た涙をこらえて微笑む彼になんてことない一目惚れ恋に堕ちた 初めて出逢って恋に堕ち一緒に暮らして僕は知ったこんなにも愛しい生き物がこの世にいるの...酔いどれ烏の夢物語

  • 酔いどれ烏の夢物語

    『君と』君の声が聞こえる僕を呼ぶ君の声少しだけ高くて少しだけ掠れた君の声こんな天気の良い秋の日にはこうして二人で手を繋ぎ公園を散歩したね僕の前を歩く君の柔らかな髪が優しい日差しに透けてキラキラと紅葉木々に溶け込んで見えた君の声が聞こえる僕の名を呼ぶ君の声遠い空の彼方から君の声が聞こえる 窓に映る君の泣き顔が見える少し俯きながら唇を噛み締めるきみの顔窓の外は雨色とりどりの傘が行きかう些細な事で喧嘩になってよく君を泣かせたね冷たい雨がやがて雪に変わるこんな寒い夜は二人で毛布に包まってミルクティーを飲んだラジオから流れるラブソングを聴きながら涙ぐんで僕を見上げる君の顔が見える唇に触れると頬を染める愛しい君の顔 君の声が聞こえるもう何処にも居ない君の大好きだった君の声が聞こえる逢いたくて逢いたくて逢いたくてもうす...酔いどれ烏の夢物語

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