東京旅行 子規命日:糸瓜忌

東京旅行 子規命日:糸瓜忌

子規は死ぬ時に糸瓜の句を咏んで死んだ男である。だから世人は子規の忌日を糸瓜忌と称え、子規自身の事を糸瓜仏となづけて居る。余が十余年前子規と共に俳句を作った時に 長けれど何の糸瓜とさがりけりという句をふらふらと得た事がある。糸瓜に縁があるから「猫」と共に併せて地下に捧げる。 どつしりと尻を据えたる南瓜かなと云う句も其頃作ったようだ。同じく瓜と云う字のつく所を以て見ると南瓜も糸瓜も親類の間柄だろう...