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  • クリスマスのメニュー(大人数用)

    ご無沙汰しております。皆様どのようなクリスマスを過ごされましたか? イギリス在住の方のツイートやブログを見ていると、それぞれのご家庭で豪華なクリスマス料理が並べられていて、どれもが美味しそう。ターキーが主流のようですが、ローストビーフのご家庭も多いようですね。それをローストしたポテトやパースニップ、芽キャベツ、ニンジン、ソーセージをベーコンで巻いたものなどと一緒にいただくのがメイン料理の定番。 では、昔はクリスマスにどんな料理を食べていたのか?大人数用のクリスマスディナーのメニューが掲載されていたので、見てみました。 ・モック タートル スープ:牛すね肉や仔牛の頭で出汁を取って作った、海亀のス…

  • 甦った本

    2か月ほど前に依頼した本の修復作業が終わったので、先日受け取りに行ってきました。とても美しく仕上げていただいて、感動しています。 修復前の写真を見返して、こんなにボロボロだったのか!とちょっと驚いたほど。 表紙に使われている緑色の生地は以前にフランスで購入されたシルクだそうで、写真ではわかりにくいですが、つややかな光沢があり、何とも心地よい手触りです。ついつい撫でてしまう。手垢がつかないよう、あまり触りすぎないように気をつけないと…。 修復後と修復前の本 修復内容についても、色々と説明してもらえました。 まず背表紙ですが、きれいに剝がして新しく赤い布地に貼り付けられています。分断されていました…

  • 10月が旬の食材

    早いもので、もう10月が終わってしまいそうです。毎月「The Cook's Calendar」の章から旬の食材について書く予定だったのが、すっかり遅くなってしまいました(汗)。 9月の食材と同じものが多いですが、トリュフやアーモンドなど秋の味覚もありました。 10月のリストに追加されたもの<肉類>doe venison (女鹿)、dotterels (コバシチドリ)、phesant (キジ)、snipe (シギ)、widgeon (ヒドリガモ)、woodcock (ヤマシギ) <魚類>dory (マトウダイ)、gudgeon (タイリクスナモグリ)、halibut (オヒョウ)、salmon …

  • (続) 秋のディナーの献立(10~12人用)

    前回の投稿からだいぶ日が経ってしまいましたが(汗)、秋の献立の続きについて見てみたいと思います。今回はデザート編です。 まずは、Milan Souffle (ミラノ風スフレ)。これは、現在でも Soufflé Milanaise と呼ばれている冷たいレモンのスフレのようですね。スフレは難易度が高そうなので作ったことがないのですが、これはオーブンで焼くタイプではないのでしぼんでしまう心配がないし、作れそうな気がします。 <材料>レモン4個、卵6個、泡立てたクリーム1/2パイント、砂糖2オンス、アイシングラス1オンス <作り方>1. レモン4個の皮に砂糖を擦り込み、卵黄6個に加えてカスタードを作り…

  • 秋のディナーの献立(10~12人用)

    すっかりご無沙汰しています。たいして何もしていないのに、気がつけばもう9月が終わってしまいそうで、ちょっと焦っています。 さて、今日は秋の献立を見てみたいと思います。この本では季節ごとにディナーやランチの献立が紹介されています。平常のファミリーディナーから大人数のパーティ用メニューまで、なかなか凝った献立が考えられています。 マリガトーニースープ鮭開いたウナギ(?)鹿肉のホーンチ(もも肉?) ゆでた鶏肉とセロリソース タン(おそらく牛タン)と芽キャベツカレー風味の卵 クロメスキ仔牛のフリカッセー セカンドコース ーミラノスフレパイナップルフリッター レモンゼリー ストーンクリーム カレッジプデ…

  • 本を修復してもらうことになりました

    本題から外れますが、実は本を修復してもらうことになり、先日ブックバインダーの方にお会いして預けてきました。今回は、その時の話です。丁寧に扱っていたつもりなんですが、なんと本の背表紙が半分はがれてしまいました。見開きにしたまま置いていたのが良くなかったようです (反省)。 すでに外れてしまったページも数枚あり、背表紙も本体から取れかけていたので、以前から修復してもらった方がいいかなと考えてはいました。そこで、8月の私の誕生日プレゼントとして、夫がブックバインダーへ見積もりを依頼し、手配してくれることになりました。 そんな訳で先週、サリー州にあるブックバインダーさんのご自宅兼ワークショップを訪問し…

  • 9月が旬の食材

    9月が旬の食材について書きました。

  • 意外と米も食べられていた? 米を使ったパンやお菓子

    前回はカレーの話でしたが、カレーといえば当然ご飯と一緒に食べるわけで、それなら米も普通にあったのだろうな? ということで今回はお米のレシピをいくつか見てみました。「現在のイギリス料理で米を使ったレシピは何か?」と聞かれると、ライスプディングぐらいしか思いつかないのですが、この本の目次を見ると、それ以外にも rice pancakes (米のパンケーキ)、rice cheesecake (米のチーズケーキ⁉)、 rice meringue (米のメレンゲ??) など、お米を使ったお菓子のレシピがいくつか載っていました。 その中でも、ちょっと予想外の使い方だと思ったのが、rice bread (米…

  • ヴィクトリア時代のカレー料理

    イギリス料理ではないのですが、カレーのレシピが載っていたのでご紹介したいと思います。 イギリスを含めヨーロッパ諸国では、17世紀頃にはすでにインドなどから香辛料を輸入していたようなので、19世紀にはカレーもそれほど珍しくはなかったのかもしれません。著者のアングロインディアンの友人直伝らしいカレーレシピでは、さまざまなスパイスを混ぜてカレー粉から作っています。基本的にはコリアンダーの種、ブラックペッパー、カイエンペッパー、ターメリックなどをすべて粉末状にして混ぜるだけなので、簡単に再現できそうです。 カレー粉のレシピいろいろ カレーの材料には牛肉、鶏肉、豚肉、マトン、ウサギのほか、"cold c…

  • Damson Cheese (ダムゾンのチーズ)

    夏から秋にかけては、ベリー類やスモモ類の収穫の季節。ジャムやプリザーブ作りが趣味の方も多くいらっしゃると思います。 ふと、Damson Cheese (ダムゾンのチーズ) というレシピが目に付いたので、ご紹介したいと思います。西洋スモモと訳されるダムゾンは、紫色の小ぶりのプラムのようなフルーツです。生で食べるよりも、砂糖で煮たりジャムにして食べるのが一般的です。 それをどうやってチーズに? と思ったのですが... レシピをよく読んでみると乳製品は一切入っていません。 どうやら、fruit cheese (フルーツチーズ) というのは、いわゆるチーズではなく、フルーツを砂糖で煮詰めて固めたもので…

  • 著者と挿絵画家について

    ツイッター経由でお読みいただいた方々、どうもありがとうございます。同じように古いレシピに興味をお持ちの方が多くいらっしゃるようで嬉しいです。アクセス数が一気に増えて、ちょっと慌てております…。 あらためて、この料理本についてもう少し詳しく知りたいと思い、少し調べてみました (といってもウェブで検索しただけですが)。 まず、著者は Mary Jewry という女性で、当時の有名な児童文学作家の Laura Valentine (1814–1899) の妹か姉。序章によると、私の所有している本は改訂版で、初版はなんと5万部売れたらしいです。初版は1868年発行と書いてあるサイトがありましたが、正確…

  • 二日酔い決定?Punch Ice (パンチアイス)

    さて、アイスクリームとシャーベットのレシピをいくつかご紹介しましたが、冷たいデザートには甘いものだけでなく、お酒を使ったものも載っています。その名も Punch Ice (パンチのアイス)。パンチを凍らせたものと想像できますが、ラム酒、シャンパン、ブランデーが入っていて、かなり酔っぱらいそうです。 <作り方 (2411)>1.5パイントのレモンウォーターアイス (レモンのシャーベット) に対し、ホワイトラム、シャンパン、 ペールブランデーをグラス1杯ずつ、グラス半分の温かいゼリー液を加え、凍らせる。1クォート分。 レモンシャーベットをベースにしているので、サッパリして美味しそう。なぜゼラチンを…

  • 涼しげな Water Ice (ウォーターアイス)

    8月に入ったとはいえ、雨続きで朝晩は冷え込み、まったく夏らしくないイギリスですが、夏のデザートの続きを…。 冷たいデザートの章には、アイスクリームに続いて Water Ice (ウォーターアイス) なるものがいろいろと掲載されています。"Water Ice" という言葉を聞いたことがなかったのですが、本の解説によると、 ウォーターアイスは、濃厚でクリーミーなアイスクリームとは異なり、水と味を付けた果物のみで作る と記述されています。つまり、シャーベットのことですね。現在のイギリスでは、一般的にシャーベットは "sorbet" と言います (ちなみに、リーダーズ英和辞典には water ice …

  • 紅茶のアイスクリームとビスケットのアイスクリーム

    今週のお題「好きなアイス」 こんにちは。19世紀イギリスのレシピを紹介するブログを最近はじめました。少しお題からずれているのかもしれませんが、ちょうどアイスクリームについて書いているところですので、応募してみました (当ブログの経緯については前の投稿をご覧ください)。 イギリスといえば、紅茶の国。やはり載っていました!紅茶のアイスクリーム。私の知る限りでは市販品を見たことはないように思いますが、昔は作っていたのでしょうか。 Tea Ice Cream (紅茶のアイスクリーム) <作り方>1パイントのクリーム、4オンスの砂糖、1オンス (または1杯を作るのに十分な量) の紅茶を混ぜ、凍らせる。 …

  • Frozen Pudding(凍ったプディング)

    冷たいデザートのレシピをご紹介していきたいと思います。 今日は、Frozen Pudding。イギリス英語の「pudding」にはいくつかの意味がありますが、この場合はデザートの意味かと思います。アイスクリームのレシピの一番目に掲載されているので、人気のデザートだったのかもしれません (あくまでも推測です、念のため)。 <作り方>1パイントのクリーム、卵黄4個、1オンスのアーモンド粉でカスタードを作る。好みの量の砂糖を加える。冷めたら凍らせる。その後、小さく切った preserved fruit (砂糖で煮たフルーツ) とグラス2杯のブランデーを加える。 何とも曖昧なレシピですね (笑)。この…

  • 冷たいデザートの作り方:19世紀の製氷機

    アイスクリームやシャーベットのレシピがあることから、食料品を冷蔵保存するだけでなく、冷たいデザートも食されていたことがわかります。でも、冷凍庫がないのにどうやって氷菓子を作っていたのでしょう? 氷に関する章を読むと、この頃にはすでに氷は高級品ではなくなり、「1ポンドあたり1~2ペンスで、中流階級でも手の届くほど安価になった」と記述されています。さらに、新製品の「Piston Freezing Machine」(ピストン式製氷機?) なるものを使って、アイスクリームや氷を家庭でも作れるようになったとのこと。女性でも一人でらくらく操作できます、と謳われている機械がこちらです。 使い方を要約すると、…

  • 19世紀末にも冷蔵庫があった? Cabinet Refrigerator の話

    イギリスの夏といえば、比較的涼しく爽やかな印象がありますが、この数年は真夏日が続くことが多く、日中は外出をためらうほどです。とにかく日差しが強くて暑い。そのうえ湿気が少ないので、カラカラに乾いて干物になりそうです(笑)。 今ほどではないにせよ、昔も夏は暑かったはず。では、まだ冷蔵庫がなかった時代には、どのように食料品を保管していたのでしょうか。 本によると、Cabinet Refrigerator (Ice Safeともいう) というものが存在していたようです。外観はおそらく木製の普通のキャビネットですが、中には氷を入れる場所と食料品を置く棚があり、内部の表面には金属の板のようなものが張られて…

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  • 参考・引用文献リスト

    このブログ全体で、以下を引用・参照しています (随時更新予定)。 1. Mary Jewry: Warne's Model Cookery with Complete Instructions in Household Management, Frederick Warne & Co., London

  • はじまりは一冊の本から

    私の手元に、一冊のとても古い本があります。背表紙は剥がれかけ、ページの端々は黄ばみ、開くとバラバラになりそうなその本は、イギリス人の夫の祖母が所有していたもの。『Warne's Model Cookery』と題されたこの本の出版年は不明ですが、表紙をめくると所有者らしき名前と「1885」という書き込みがあることから、1885年以前に出版されたものと推測されます。 料理本といっても、レシピだけでなく、食材の選び方や買い物のしかた等も記されていて、この一冊で食事全般にかかわる家事を学ぶことができるようになっています。昔は結婚のお祝いとしてこのような本をプレゼントしたそうなので、この本も夫の祖母の母…

  • このブログについて(はじめにお読みください)

    ※当ブログに掲載されているすべての写真・画像およびテキストについて、無断複写・転載・引用を禁止します。 ※当ブログの内容は、個人的な見解に基づくものであり、歴史的事実を保証するものではありません。あくまでも参考としてご利用ください。 ※筆者は歴史の専門家でも研究者でもありませんので、予めご了承くださいますようお願いいたしします。

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ヴィクトリア時代の台所~19世紀英国の料理本を読む~
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