SOUTEN
森林の、涼しい木陰に守られた身体 昊 ( そら ) へ昇るように 闊歩 ( ある ) いてゆく 必ずや、軈て途を踏み外し其の先で 沸き立つ地獄が口を広げていると知って尚確約さえ取れたなら 我は悦んで生きてゆこう 綺麗事と本音の文目も別かたぬ儘、 在るが儘を包摂した此の身体で嗚呼、蒼き天よ!‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥水浴をする白鳥、嬉しそうに濡れるのは 翼に綺羅を漲らせるのは 只美しからんと粋を凝らす為 そこに、涙一滴暗示されて等いなかった…………………崩るる橋を亘る 死にすら妙を魅出だす 此岸も彼岸も我が麗しきに染められたなら、 天へ墜ちようと地まで昇ろうと同じ事(ただ、一つ恐れるものが有るとしたら…
2021/04/30 23:03