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中3 42 転院が決まる3
この日は仕事に集中できないままだった。このままでは第一志望の高校には落ちる。私は通学圏内で二次募集をしそうな公立高校と遠方の私立高校について調べることにした。病気になる前は第一志望の高校にすんなり入ると思っていた。私立との併願はするけれど併
2021/05/26 20:59
中3 41 転院が決まる2
電話を切って私は仕事に戻った。全く仕事に集中できなかった。大野医師や桜井先生のことが頭に浮かんだ。あの人たちも自分の仕事に対して責任を持って取り組んでいる。咲に対しては通常以上の重たい責務を持つことになってしまって、きっと私の想像以上に大変
2021/05/20 21:20
中3 40 転院が決まる
月曜の夜の校長室での情報共有は特に問題なく終わった。数日後に転院先が決まったと連絡があった。返事が保留だった病院が受け入れてくれるそうだ。紹介状をまず大野医師の病院に取りに言ったうえで、それを持って直接転院先の窓口に行ってほしいということだ
2021/05/18 22:13
中3 39 入院の話を伝える
翌日の土曜日には実樹は部活に一日行っていた。入院の話をするのにはちょうど良かった。私たち両親と咲だけの方が話やすい。私と夫は昼ごはんのあとで部屋に戻ろうとする咲に話がある、と声をかけた。実は前の診察で「病気は深刻だから入院しなければいけない
2021/05/17 21:07
中3 38 診察後の帰り道
帰り道に咲は私が医師とどんな話をしたかを聞いてきた。自分のいないところで話をされるのをやはり嫌がる。入院の話はまだ本人に言っていなかったので病気の回復の見込みを聞いて「なんとも言えない」という返事だったということにした。「咲は何を話したの?
2021/05/15 22:36
中3 37 医師と話す 続き
「私は通常初診では薬は出しません。患者さんとの信頼関係を大切にしています。患者さんがいろいろなことを話してくれるようになって、環境や性格をわかってきてから薬を出しています。咲さんは症状が重かったので特別な例外としてすぐに薬を出しました。」後
2021/05/14 22:00
中3 36 医師と話す
普通の診察では症状をなるべく簡潔にまとめて話す方が医師も時間の節約になる、でもここでは自分の心情に関係なく積極的に洗いざらい症状を話すことが必要なのだな。身内が自殺していたら聞かれる前に話さなくてはいけないのか。黙っていたいのに傷をえぐって
2021/05/10 21:24
中3 35 再診の日
再診の日が来た。私にとっては3度目の診察室だった。咲はそのことを知らないので「2度目だね、今度は途中で追い出されないといいね」とブツブツ言っていた。でも病院には嫌がらずに素直についてきた。死にたい気持ちが強い中にも治したい気持ちもあるのかも
2021/05/07 20:47
中3 34 入院に同意する
その日の夜大野医師に言われたことを夫に伝えてまた話し合い「受験ができるのなら……」と渋々入院に同意することにした。でも咲が知らないまま入院の話を進めることはどうしてもできなかった。その面も私も夫も同意見だった。自分が逆の立場だったら両親を恨
2021/05/06 21:22
中3 33 代わってやりたい
この「自分が代わりたい」的考えは私の妹が自殺した当時も常に頭の中にあった。妹は性格もよく頭もよく私よりずっと優秀な子供だった。妹の方がみんなに好かれていた。両親にもかわいがられていた。だから私が妹の代わりに死ねばよかったとずっと思っていた。
2021/05/05 20:48
中3 32 医師からの電話
翌日の午前中に大野医師が私に電話をかけてきた。「転院(ほぼ入院しなければならない前提)の話を進めたいのですが」大野医師は私の返答を待つために一度言葉を区切った。「昨日夫と話しあったのですが、入院はさせないでいこうと思います。」私が返答すると
2021/05/04 21:38
中3 31 自傷
この頃に自傷がはじまった。体を傷つけるのではなく、拳で自分のお腹や胸を強く叩いたり自分の両手で喉を絞めつけたりする自傷だった。拳で自分の体を叩くときには私もその場に遭遇したこともある。強い力でドスっと体にめり込むような音を立てて自分を殴りつ
2021/05/03 22:02
2021年5月 (1件〜100件)
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