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行く年(ゆくとし)
仲冬・時候/過ぎ去りゆくこの一年を思い、惜しむ。 逝く年の水が水追ふセーヌかな 鍵和田秞子 辻仁成という男がいる。 私は十代のころ、ECHOESの音楽や深夜のラジオ放送、そして小説や詩を通して彼に励まされ、助けられて生きていた。 今年、体調をくずし、心身ともに自分でもど...
2021/12/30 12:11
猩々木(しょうじょうぼく)
仲冬・植物/ポインセチアの和名。トウダイグサ科のメキシコ原産の常緑低木。花をとりまく大きな苞葉が赤やピンク、白に色づきうつくしい。温室で栽培され、クリスマスが近づくころに鉢物や切り花として出回り、目をひく。 時計鳴り猩々木の緋が静か 阿部筲人 街の裏通りにある古本屋。老いた...
2021/12/26 11:49
牡蠣(かき)
三冬・動物/イタボガキ科の二枚貝の総称。大小さまざまで、潮間帯の岩などに固着する。 食用となるものが多く養殖も盛ん。冬季はとくに美味で滋養に富み、調理法は多様。 牡蠣食ふやテレビの像に線走る 田川飛旅子 地方のいかにもひなびた海辺の食堂。 ここに来たからにはやっぱり牡蠣でしょ。...
2021/12/26 11:44
クリスマス
仲冬・宗教/12月25日、イエス・キリストの降誕祭。「キリスト礼拝」の意。太陽の再生を祝う冬至の祭と融合したものと考えられる。クリスマスツリーを飾り、ケーキを食べたり、プレゼントを交換したりしてにぎわう。 美容室せまくてクリスマスツリー 下田実花 素朴にすぎる一句だけれど、美容...
2021/12/19 13:04
セーター
三冬・人事/毛糸などで編んだ防寒用の上着。襟型や色、柄などは流行もあってさまざま。 愛ほろぶごとセーターのほどかるる 岡本眸 いまの若い人らも恋人に手編みのセーターを贈ることがあるんだろうか。 「愛ほろぶ」って、なかなか強烈な表現だけれど、愛をもって丹念に編んだセーターをほどい...
2021/12/19 13:00
山眠る(やまねむる)
三冬・地理/冬日を受けて、眠るように静まりかえった山を擬人化していう。北宋の画家・郭煕著『臥遊録』の「冬山惨淡として眠るが如し」によるといわれている。 山眠る肋に似たる非といふ字 後藤兼志 たしかにいわれてみれば、「非」という字の姿は肋骨の形に似ている。 だからなんなのさ、とい...
2021/12/12 11:11
スケート
三冬・人事/靴底に金属製の板を取り付け、氷上を滑走するための用具。その靴をはいて行う競技または遊戯のこともいう。 スケートの父と子ワルツ疑はず 石田波郷 「バスを待ち大路の春をうたがはず」 すぐに波郷さんの大好きな句が浮かんだ。 スケートの一句は微笑ましく、俳味があって、これも...
2021/12/11 15:52
北風(きたかぜ)
三冬・天文/大陸から吹いてくる北西の季節風。日本海側の山間部に大雪をもたらす一方、太平洋側では乾燥した冷たい風になる。 北風に押しまくられてこれでも父 辻田克巳 我がことを詠まれてしまったような一句。 母親は子を胎内に宿したときからすでに母親になっていると思うのだが、父親はみず...
2021/12/05 15:13
短日(たんじつ)
三冬・時候/日中の時間が短い冬の日をいう。秋分を過ぎると日暮れが日ごとに早くなり、冬至に日中の時間が最短となる。 短日や影も角出す金米糖 野見山朱鳥 影は光あってこそ生まれるもの。昼が短く、寒さもあって、ことに陽ざしが恋しい冬の日に、ちいさな金米糖のわずかなとがった部分のつくる...
2021/12/04 15:34
冬の蠅(ふゆのはえ)
三冬・動物/冬になっても生き残っている蠅。動作が鈍くなってもまだ生きている姿にあわれを感じる。 バチカンの大聖堂に冬の蠅 久保倉三 冬の蠅といえば梶井基次郎の小説を思い出す。あれは温泉地の宿が舞台だったが、この句はなんとバチカンである。 私がサン・ピエトロ大聖堂を訪れたのは観光...
2021/11/29 12:18
花八手(はなやつで)
初冬・植物/八つ手は暖地の海岸近くに自生するウコギ科の常緑低木。庭木としても植えられる。初冬、花茎の先に白い小さな花が球状に集まってたくさん咲く。ほのかな香りと甘い蜜があり、蠅などが花粉を媒介する。切れ込みのある濃緑色の大きな葉は冬でも生命力を感じさせる。 写真師のたつきひそかに...
2021/11/24 11:56
木の葉髪(このはがみ)
初冬・人事/晩秋から初冬にかけて頭髪がよく抜けることを、木の葉が落ちるのにたとえていう。冬に向かってわびしさをおぼえる。 鞄のもの毎日同じ木の葉髪 富安風生 毎日同じ時刻に家を出て、同じ鞄をぶら下げ、同じ道をたどって同じ駅に着き、同じ電車に乗って同じ駅で降り、同じ会社の同じ机に...
2021/11/20 15:06
初時雨(はつしぐれ)
初冬・天文/その年の冬初めにふる時雨。晴れていたかと思うと一時的にふったりやんだりする天気雨・通り雨のこと。いよいよ冬に入ったという思いがこもる。 初時雨煮鍋の音の静かなり 木下ひでを ふいに台所の窓がぱらぱらと音をたてた。雨つぶと雨つぶとがくっついて、ガラスをつーッと伝い落...
2021/11/17 12:36
隙間風(すきまかぜ)
三冬・天文/障子や戸、壁などのわずかな隙間から吹きこむ冷たい風のこと。目貼りをして防いだりする。 隙間風終生借家びととして 石塚友二 なんともわびしい一句だが、こういう妙に生活臭のつよい実感のこもった句はけっこう好きだ。 うまいことやって出世して隙間風のすの字も吹きこまぬような...
2021/11/14 11:43
冬に入る(ふゆにいる)
初冬・時候/二十四節気の一つ。11月8日頃。まださほど寒くはないが、冬の季節風が吹きはじめ、日暮れも早くなり、冬を迎える緊張感をおぼえる。 昆虫館音なく冬に入らんとす 橋本鶏二 子供のころはさんざん捕まえたり、観察したりしていたにもかかわらず、大人になるとなんとなく虫を遠ざけた...
2021/11/10 14:40
紅葉狩(もみじがり)
晩秋・人事/山野に出かけ、紅葉を愛でること。 こどもの手いつもあたたか紅葉狩 岡田日郎 やさしくて平和な光景に心底ほっとする一句。 子供の手は本当に不思議なくらい、いつもあたたかくて心地いい。 手をつないで歌でもうたいながら紅葉の下をゆく父子。 そういえば、真っ赤なもみじの葉を...
2021/11/07 11:13
冬近し(ふゆちかし)
晩秋・時候/すぐそこまで冬がきている気配をさす。冬のきびしい寒さ、暗さが迫り、どこか緊張感が感じられる。 冬近し厚きプラトン書の余白 有馬朗人 思いきって、読書の秋から読みはじめたプラトン。朝晩は冷えるようになり、季節は冬へと移ろうころというのに、まだ読み終わらない。 自分なり...
2021/11/03 15:59
秋刀魚(さんま)
晩秋・動物/体長30センチほど、背は濃い藍青色、腹は銀白色。名のとおり体は刀に似て細長く、両顎はくちばし状。夏の間は北海道方面に群れているが、秋になって水温が下がると南下し、三陸沖から関東で多く漁獲される。脂肪が多く塩焼きにするとうまい。 秋刀魚黒焦げ工場の飯大盛りに 山崎ひさ...
2021/10/31 14:44
秋の暮(あきのくれ)
三秋・時候/秋の一日の夕方と、秋という季節の終わりの二つの意味がある。虚子は前者の意味と定めたが(『新歳時記』)、二つの意味合いを効果的に使った句もみられる。「さびしさ」「もののあわれ」を感じさせる。 マンホールの底より声す秋の暮 加藤楸邨 たとえば、マンホールの蓋があいていて...
2021/10/27 14:16
水澄む(みずすむ)
三秋・地理/秋になって、河川や湖、池、沼などの水が澄むこと。 水澄みて金閣の金さしにけり 阿波野青畝 小学生のときプラモデルの金閣寺をつくった。色を塗らなくても金色にぴかぴかと見事に光っていて、かっこよかった。われながら単純な子供だな。 中学の修学旅行で本物を見たとき、でっかい...
2021/10/24 14:24
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