【読書感想】ウナギが故郷に帰るとき
ウナギと言えば、うな重、蒲焼きやひつまぶしなどのお高い料理に使われているが、スーパーでも簡単に手に入り、身近な魚という印象がある。 しかしウナギの生態については身近な印象とは程遠く、なんとウナギの産卵や交尾などは現代でもいまだに確認されていない。 あの古代ギリシャの学者・アリストテレスも匙を投げた謎の多い魚だったのだ。 この本は、スウェーデンのジャーナリスト、パトリック・スヴェンソンさんが謎の魚ウナギの生態と、ウナギの謎に魅了された科学者たちの奮闘劇、そして作者の幼少期の思い出である、ウナギ釣りを通した父親との交流、向き合い方について書かれた、とても不思議な本である。 ウナギのに向き合った科学…
2021/05/28 17:30