アリストテレス 大きさをもつためには、どのようにして第一の一が合成されえたか、これにはかれらも当惑したもののようである
これは別種の不可解な帰結を導くことをアリストテレスは指摘する。まず、数という単位的なもの、つまり大きさをもたないものから、感覚的事物という大きさをもつものが構成されるのは不可能であるという端的な指摘である。「かれらは物体を数から構成されているとし、そしてこの数を数学的の数であるとしているが、これは不可能である。というのは、不可分な大きさと言うことは真でないからであり、またもし仮りにこのような大きさがあるとしても、単位はすべて大きさをもっていないからである」(M8,1083b8)また、もし単位が大きさをもつことを前提したいならば、大きさをもつ数、その始源たるところの「一」が大きさをもちつつ生じる仕方を述べなければならないが、ピュタゴラス派はそれを満足していない。「大きさをもつためには、どのようにして第一の一...アリストテレス大きさをもつためには、どのようにして第一の一が合成されえたか、これにはかれらも当惑したもののようである
2025/04/29 12:02