差別ある如く 君は尊く 臣は卑しきぞ。その上下の次第を分て、礼義法度と云ふことは定めて、人の心を治められたぞ。・・・・・・・ 礼と云(いう)ものは、「尊卑序有り」、「長幼序有り
天は尊く地は卑し。天は高く地は低し。上下の差別ある如く、人にも又君は尊く、臣は卑しきぞ。その上下の次第を分て、礼義法度と云ふことは定めて、人の心を治められたぞ。・・・・・・・礼と云(いう)ものは、「尊卑序有り」、「長幼序有り」ぞ。尊は位の高きを云ぞ。卑は位の低きを云ぞ。これには次第が無ふてはかなはぬぞ。君は尊く臣は卑しきほどに、その差別が無くば、国は治まるまひ。君にも天子あり、諸侯あり。その差別が何につけてもあるぞ。車に乗れども、車の飾りやうが違ふぞ。臣下にも百官の位により、車や衣裳、何につけてもその差別あるぞ。座敷に直(なお)れども、尊きは上座に居(い)、卑しきは下座にあるぞ。かやうなることが礼と云ものぞ。「長幼序有り」と云も、老たる人と若き人に差別次第がありて、老たるは上(かみ)に居、若きは下(しも)...差別ある如く君は尊く臣は卑しきぞ。その上下の次第を分て、礼義法度と云ふことは定めて、人の心を治められたぞ。・・・・・・・礼と云(いう)ものは、「尊卑序有り」、「長幼序有り
2025/03/31 17:15