小説「後悔と追憶」
いつだったかな。 いつだったかな、あの頃の記憶。 まだ一年しかたってないのに、僕はこんなに変わってしまった。 もう戻れない。記憶が僕を責める。 そして思い出した。 揺れるカーテンから優しく降るあの夕日を。 玄関から出た僕の体。 不安と期待が待っている 終わりの会が終わった後は、かすかに眠かったことでさえも。 意識していなくても記憶に残っている。 一年前はそんなこと考えもしなかった。 思い出しもしなかった。 ただ、あたりまえに浸かっていただけだった。 あのときは幸せだったのかもしれない。 でも、幸せなら、学校に行かないなんて選択はしないはずだ。 理由がないまま、学校を嫌っていた。 他人と同じにな…
2021/04/15 18:08