恋の終わり。
横須賀、荒崎の海を見てきた。助手席に乗り込んだ彼女は、キラキラ輝いていた。高速を降りてからガストで夕食をとった。美味しそうに食べる顔が可愛くて、見ているだけで幸せだった。最初に行った海は暗すぎた。とっておきの場所、荒崎公園へ行った。一番奥の洞窟横の岩場がある展望へ行って、夜の海を眺めた。雲が出ているのに、月が水面にムーンロードを描いていた。煌めきが美しかった。波が打ち付ける岩場は荒々しく、どこか情緒的で美しかった。二人とも黙ったまま、海を見ていた。居心地の良い無言の空間。それは彼女とだけに生まれる空間だった。彼女はこんなところがあったんだと喜び、感動してくれた。暗い公園の道を、他の誰かとなら手を繋いで歩くのに、彼女とは距離をとって声をかけながら歩いた。手さえ、一度も触れなかった。今度は昼間に来てみたいと言う。じ...恋の終わり。
2020/07/25 13:00