変態の嘆き
面と向かった会話中。 ワンピースの首元の襟を右手で手繰り寄せ 胸を見られないように警戒して話すキミ。 向き合った変態からの視線が気になるが、 ぎこちなく笑いながら会話する。 向き合ってる変態は気付かなかった。 キミが警戒していることを。 二十年来の付き合いになる私が 変態扱いの視線を向けられていることを。 どうしてこんなことになった… いつから私はキミに危害を及ぼす 変態扱いになったのか… 三日前の日曜の夜。 ソファーで膝を立てて横になっていた私に 「じゃあ、おやすみ」と言って そっと私の膝に手を添えた。 あれからもう二年程経っただろうか、 キミと夫婦の営みをしていない。 今日はどうだろうか……
2021/09/08 20:50