贅沢貧乏『ミクスチュア』評

贅沢貧乏『ミクスチュア』評

観る人によって違う答えが浮かび上がる現代群像劇 話の構成自体はとてもシンプルだ。舞台はどこかにあるヨガスタジオで、登場人物はそこでヨガをする五人と清掃員の二人、そして街に出没するという謎の野生動物二匹。 彼らがヨガスタジオで語る話や体験する出来事がタイル貼りの舞台で繰り広げられる。 このお芝居で作者はこれといった特定のテーマを押し付けてくることが一切ない。 逆に、さまざまなテーマが絡み合ってるからこそ成り立っているお芝居にも見える。 おそらく、観る人の視点によって、芝居はその色を自由に変えることだろう。 人間と動物の関係、在り方と捉える人もいるだろう。 人間として生きるとはどういうことか、人間…