【戦略 #01】アンゾフの成長マトリックス
事業を拡大する戦略を検討する際に使われる有名な手法として「アンゾフのマトリックス」というフレームワークがあります。 アンゾフの成長マトリックスとは? これは「経営戦略の父」と言われているイーゴル・アンゾフが提唱した手法で、「商品」「市場」を縦横の軸に取ったマトリックスを作成し、事業の拡大に当たって「①市場浸透」「②新製品開発」「③新市場開拓」「④多角化」のどの戦略を取るべきかを決めていきます。 例えば、「既存顧客」に対して「既存商品」を販売していく場合は第1象限の「市場浸透戦略」を取ります。新たに新製品を開発し、それを既存顧客に販売する場合は「新規商品」を「既存市場」に販売することになるので、第2象限の「新製品開発戦略」です。既存の商品を新規顧客に対して販売する場合は、「既存商品」と「新規市場」の組み合わせで第3象限「新市場開拓戦略」。そして、新商品を新規客に販売する場合は第4象限の「多角化戦略」です。 とあるパン屋さんの事例 もう少し分かり易いように身近な事例で説明します。 ここに1件のパン屋さんがあったとしましょう。このパン屋さんはあんパンがおいしいことで定評があります。 このパン屋の店長さんが売上を伸ばすために、いつも来ている常連さんに対してあんパンを売っていくのであれば、「既存顧客」に対して「既存商品」戦略は「市場浸透戦略」です。 「いやいや、あんパンばかりじゃ飽きるだろう」ということで、新商品として「カレーパン」を開発してそれを常連さんに売るのであれば、「新商品」を「既存顧客」に売ることになるので、戦略は「新製品開発戦略」です。 「いや!うちのあんパンをもっと多くの人に食べて貰いたい!!」ということであれば、「既存商品」を「新規顧客」に対して売る「新市場開拓戦略」です。 「パンだけじゃこの先辛いかな~。普段うちの店に来ない若い子にもお店に来てもらいたいな~」ということで、お菓子を開発して普段お店に来ることのない若者に販売しようとする場合は「新商品」を「新規顧客」に販売することになるので「多角化戦略」です。 では、それぞれの戦略で具体的にどのようなことを行っていけばよいのでしょうか? 市場浸透戦略
2019/09/26 16:32