ミトコンドリアのオートファジーが細胞の老化を防止する?
2016年のノーベル医学生理学賞が、オートファジーの仕組みを発見した東京工業大学の大隅良典栄誉教授に授与されましたが、オートファジーは老化防止やパーキンソン病の発症予防にも深く関わっていることがわかってきました。そもそもオートファジー(自食作用)は、酵母(最も単純な真核生物)が飢餓状態(栄養不足)に陥った時に、細胞の一部(特にタンパク質成分)を消化して、栄養素として再利用する仕組みとして発見されましたが、その後、多くの真核生物において細胞内小器官(核や小胞体、ミトコンドリアなど)を選択的に分解する仕組みでもあることが少しずつ明らかになってきました。そのうち、特に老化防止やパーキンソン病の発症予防に重要なのが、ミトファジー(損傷を受けて、膜電位が低下したミトコンドリアを選択的に分解する仕組み)です。ミトコンドリア...ミトコンドリアのオートファジーが細胞の老化を防止する?
2016/10/23 18:44