芥川龍之介「蜜柑」を徹底解説!忙しい日々にお疲れのあなたへ
今回は、芥川龍之介の「蜜柑」というお話について紹介します! 芥川龍之介というと、「羅生門」や「鼻」などの作品が有名ですね。「そういや国語の時間に読んだわ~」という方も多いのではないでしょうか? というわけで今回は、爽やかな読後感が魅力的な「蜜柑」のあらすじや見どころポイント、めちゃエモポイントについて紹介させていただきます! 「蜜柑」のざっくりあらすじ まずは、「蜜柑」のあらすじについて見ていきましょう! 先ほど純子が紹介した通り、「蜜柑」は芥川の体験を描いた作品で、舞台は神奈川県の横須賀駅です! 芥川は当時、神奈川県の横須賀市に勤務していたため、頻繁に横須賀線を利用していたんですね。 「蜜柑」は、いつものように芥川が横須賀線に乗車していた際に起こった出来事について書かれています。結構マジのエッセイです。 私も堅苦しいのは苦手なので、めちゃくちゃざっくり!ライトに!分かりやすく!あらすじを紹介させていただきますね! 「蜜柑」の見どころポイント 一般的に、「蜜柑」の見どころというと、やはり「物語の始まりと終わりで、芥川の気持ちが『陰鬱』から『朗らか』に変化したところ(細やかで丁寧な心理描写)」が挙げられると思います。 確かに、この気持ちの移り変わりを描く技術というのは本当に素晴らしいです! 実際に文章を読んでみると、本当に芥川と一緒に憂鬱な気持ちになったり、少女にイライラしたり、ラストでは晴れやかな気持ちになったりできます。 感情移入のさせ方が非常に巧みで、さすが文豪!といったところです。 が、私的な「蜜柑」の見どころポイントは、「少女にイライラする芥川のものすごくリアルな心理描写」なんですね! 私はこの小娘の下品な顔だちを好まなかつた。それから彼女の服装が不潔なのもやはり不快だつた。最後にその二等と三等との区別さへも弁へない愚鈍な心が腹立たしかつた。だから巻煙草に火をつけた私は、一つにはこの小娘の存在を忘れたいと云ふ心もちもあつて、今度はポツケツトの夕刊を漫然と膝の上へひろげて見た。 出典:芥川龍之介 蜜柑 「顔も下品、服も不潔」と、女の子に対してひどい言い様です。 また、少女の存在に苛立った芥川が、先ほどまでは読む気力がなかった夕刊をここで取り出すというのも、非常にリアルな感じがしますよね。
2019/04/14 04:06