新しい美容室オーナーの過度のスピリチュアル傾倒が招いた、ウソみたいな本当の「災厄」
私が独立開業する前に、最後に働いた美容室がこの美容室でした。 オープニング準備の初出社の日に、なぜか胡散臭いオッサン占い師が来ていて、お願いしてもいない姓名判断をスタッフ全員が強制的に受ける羽目になりました。 正直全然ピンとこない占いの結果でしたし、何よりもナゼここにあなたが??という疑問の方が気になりました。 それだけならば特に実害がないので問題なかったと思いますが、問題は全ての経営判断を占いの結果に頼っていたことです。 メイドイン青山な美容室の内外装で、莫大な開業資金をかけた美容室 その美容室は内外装にとてもお金をかけた美容室で、ガラス張りで高級感があり、お客さんからも「青山にある美容室みたいでびっくりした」と言われるほどでした。 実際にどれだけお金をかけていたのかというと、 女性オーナーの趣味で、店中に高価なバラのプリザーブドフラワーが山ほど飾られている セット面は7面+個室2面あったが、セット面の鏡のユニット一つにおよそ50万円 店長曰く、「毎月車一台買える金額の借金が膨らんでいる」とのこと 物件探しも「ダウジング」という仰天の決め方 おおよその見積もりで開業当初に3000万円以上はかけていましたが、開業前の物件探しも、占い師のダウジング(振り子で占う方法)で決められたというので驚きです。 大金をかけたお店でしたが、仕事での使い勝手は全く良くありませんでした。 お店のデザイン担当のデザイナーさんは自分の仕事の出来栄えにご満悦の様子でした。 でも美容師が仕事をする際の導線が全く考えられていないお店の作りだったのでで、広さがあるにも関わらず、大変使いにくいお店でした。 ちなみにガラス張りで大変日当たりの良いお店だったので、オーナーがお気に入りだった大量のプリザーブドフラワーは、すぐに色褪せてカサカサになってしまうという悲しい有様でした。 全ての問題を占いの結果に委ねる経営判断 女性オーナーは2駅ほど離れた距離で、自宅兼美容室を一人で営んでいました。 基本的にこちらのお店のことは現場に任せるというスタンスでしたが、お店全体の売り上げは伸び悩んでおり、その都度占い師の判断を仰いでいました。 その影響で、常識的に考えたら今すぐ改善した方がいいような事でも、全てが占いの結果待ちでした。
2019/01/16 13:38