オープニングの美容室へ引き抜きのオファーを受けた喜びもつかの間、たったの9か月で路頭に迷う
新米スタイリストとして手探りの中で見つけた、人気美容師の共通点 スタイリストとして、初めて定着して勤務したお店だったので、どうやって指名のお客さんを増やしていくのかは、全て手探りでした。最初のうちは表情も態度も硬い接客をしていたのですが、お客さんの反応も硬いなと感じて、何かを修正しなければまずいと感じました。 そして、これまで見てきた中で、お客さんから人気のあった美容師の共通点って何だろうと考えた時に「お客さんとよく会話をしている美容師のほうが人気がある」ということに気付きました。 美容師から見て職人的な技術力がある人よりも、お客さんとコミュニケーションを多く取れている美容師のほうが、お客さんからの支持が厚い傾向にありました。 最初に働いた美容室の7股チャラ美容師も、大型美容室のレジェンド№1チャラ店長も、新しくスタイリストとして働き出したお店の人気女性スタイリストも、いずれも卓越した技術が自慢だったわけではなく、お客さんとの信頼関係を築くのが上手なタイプの美容師でした。 お客さんのリピートを獲得するために、自分が変えたこと 何を使ってでもいいので、とにかくリピートに繋げることが何より大事だと、当時の自分の理解度でもそれだけは分かりました。リピートをしてもらわないと、リピートの経験は積めないのです。リピートのリピートをしてもらわないと、その後の経験も積めません。 立地の悪くない美容室だったので、そこそこの新規客の数がありましたが、無尽蔵に入客できるわけではありません。 技術は上手な人の真似を繰り返し、接客もお堅い感じから一転してフレンドリーにシフトチェンジしました。 最初は平均以下のリピート率でしたが、段々と数字に現れ、働き始めて1年半で86%のリピート率を達成しました。 決して簡単に達成できたわけではなく、カルテは毎回細かく記入をして、次回、次々回にまで期待を持たせる仕事を意識しました。期待に応えられる十分な技術力はまだ備わっていませんでしたが、強制的にできる自分になるように、自分にプレッシャーを与え続けました。 もう、ここで最後。ここでうまくいかなかったら、美容師を辞めよう。 退路を断った覚悟だけはありました。 今でも、ご新規のお客さんを担当する時は、当時と変わらないプレッシャーを感じます。人見知りの自分にとっては、いつまで経っても慣れるものではありません。
2018/12/27 01:51