本屋大賞ノミネート作品を読む! ③
3回目に取り上げるのは、『さざなみのよる』(木皿泉 河出書房新社)です。 今、ブログを書くにあたり気がつきました。タイトルの『さざなみのよる』、全部ひらがなですね。「さざ波の夜」でも「さざなみの夜」でもなく、「さざなみのよる」。しかも表紙の題字は「さざ なみ の よる」という配置になっています。ひらがな表記でゆるい感じにして、さざ なみ よる と漂っているような感じ。何が漂っているって、「いのち」かなあ? 表紙の絵、よーく見るとこれも不思議。タイトルのある表面が都会の夜の街、裏面が昼の山里。カンバスに描かれた油絵風のタッチで、抽象画っぽい。(誰の画かなと思って奥付を見たら、絵本作家の荒井良二さ…
2019/03/17 23:25