天からの手紙
今週のお題「雪」 『雪は天からの手紙』とはよく言ったもの。中谷宇吉郎という科学者による本の題名である。こんなにしっくりくる言葉はないと思う。 この本は、厳冬の十勝岳のふもとで、中谷氏が雪の結晶を作り出すプロセスなどをやさしく語る味わい深いエッセイ集だ。岩波少年文庫から出版されているので、10代の子どもたちでも読める・・・はずなのだが、正直に言うと科学オンチの私にはちょっと難しい。頑張って読もうと思わないと、頭に入らない。それでも「雪は天からの手紙」というフレーズは、それこそ天から降りてくる啓示のように、すとんと頭の中に収まった。なぜか。 天からの手紙はロマンチックだ。昨日までの灰色の街を、一夜…
2019/02/15 23:23