笹の舟で海をわたる

笹の舟で海をわたる

主人公の左織と、不思議な縁からその義理の妹となった風美子。2人は戦中に生まれて疎開を経験し、その後の日本の移り変わりを体験してきた女性たち。今の時代から見ると左織は考え方が古臭く、周囲に流されてきた女性、という印象だ。対して風美子は力強く、欲しいと思ったものを勝ち取っていく女性。現在の女性からすると手本とすべきは風美子であり、左織はひと昔前の女性…という単純な図式だけで表せるものだろうか、となんとな...