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2018/08/27

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  • 【学振対策】差がつきやすいポイントと学部生からでもできる準備

    昨年DC1に採択されて、今年は他の方の申請書を10本ほど添削しました。本記事では、他の人の書類を読んだ目線も加えて、申請書に差がついたポイントを4つ挙げて分析し、差をつけるための準備について考察します。 差がついたポイント 1. 研究計画の完成度、申請者の貢献度 2. 予備データ 3. 業績 4. 自己分析パートの独自性、研究との関連性 他の申請者と差をつけるための準備(ラボ選び、人脈、運要素もあり) 1. 研究計画の完成度、申請者の貢献度 単純に研究計画がきれいに書けているか、ということです。ロジック・分かりやすさ・インパクトで差がでやすい印象でした。私自身もそうでしたが、最初からうまく書け…

  • OIST 博士課程学生のタイムライン

    OISTの博士課程に所属して3年目になったので、これまでの流れをまとめてみます。 目次 主な登場人物 1年生 2年生 3年生から5年生 公式に載っていなさそうなQ&A 主な登場人物 メインの指導教員 (Thesis Supervisor): ローテーション終了後から4年間所属する研究室のPIの先生を指します。 メンター (Academic mentor): 在学中に何でもアドバイスをしてもらえる先生です。 ローテーションの指導教員: ローテーション期間中にお世話になる先生です。 Co-supervisor またはThird Committee Member: あなたの研究についてアドバイスをく…

  • ERの形を決めるタンパク質がミトコン分裂も制御する (BioRxiv 2018年掲載プレプリント)

    結論から言うと、抗アポトーシスタンパク質であるBCL-2の阻害剤によるがん細胞の死滅には、ミトコンドリアの断片化が必要で、このプロセスはERタンパク質のKDによってキャンセルされるということを示したプレプリント。 本日は ER shaping proteins regulate mitochondrial fission, outer membrane permeabilization and apoptosis という論文で、イギリス Departments of Molecular and Clinical Cancer Medicine, University of Liverpool …

  • ER-phagyの制御因子としてFAM134Bを同定 (Nature 2015年6月3日号掲載論文)

    結論から言うと、FAM134Bはオートファジー制御因子LC3/GAVARAPと結合してER-phagyを促進すること、FAM134Bの変異では、ER-phagyの不全によりストレス誘導性の細胞死が起こり、感覚神経の変性を導くことを示した論文。 本日は Regulation of endoplasmic reticulum turnover by selective autophagy. という論文で、ドイツ Institute of Biochemistry II University Hospital Frankfurt Goethe University の Dr. Ivan Dikic …

  • CTLやNK cellは脂質構成を変化させてperforinによる膜損傷を回避する (Nature communications 2019年11月27日号掲載論文)

    結論から言うと、CTLやNK cellは脂質の流動性を下げることでperforinの膜への干渉を防ぎ、PSを露出させることでperforinを不活化していることを示した論文。 本日は Lipid order and charge protect killer T cells from accidental death. という論文で、オーストラリア Killer Cell Biology Laboratory, Peter MacCallum Cancer Centre の Dr. Ilia Voskoboinik のグループ。(どういったラボ?→*1)による研究。(論文サイトへのlink→*…

  • Naイオン流入とERの形態変化 (PLoS One 2013年2月15日号掲載論文)

    結論から言うと、ER膜の形態変化にはイオン濃度の恒常性が大切で、「Ca2+ホメオスタシスに影響を及ぼす化合物がER膜形態をよく変化させること」、「thapsigargin依存性のER形態変化には細胞外Ca2+やNa+は不要であること」、「BCL-2依存性のER形態変化には、Na+チャネルが必要であること」を示した論文。 本日は A novel cellular stress response characterised by a rapid reorganisation of membranes of the endoplasmic reticulum. という論文で、イギリス Departm…

  • 今週見た中で面白そうな論文(2020年5月中-下旬)

    5月11日から5月31日の間で読んだ/積読したおもしろそうな論文のメモ。 ALS原因変異をもったFUS、ミトコンドリア(mt)タンパク質をコードするmRNAに強く結合その結果、mtタンパク質の量が低下、mt機能も低下変異FUSは特定の配列を認識しないが、単にFUSとmt-mRNAの局所濃度が上昇するだけで結合してしまうのではないか(Genes&Dev 誌より)https://t.co/7dsn3jBdr5 — Kazu Asakawa (@Kazuh_ideA) May 12, 2020 Naked mole-rat very-high-molecular-mass hyaluronan ex…

  • ER-phagyの際に膜を切り取る分子 (The EMBO Journal 2020年5月15日号掲載論文)

    結論から言うと、CaMK2BがFAM134Bをリン酸化することで、FAM134Bがオリゴマー化することが、ERファジーに必要であることを示した論文。 本日は「FAM 134B oligomerization drives endoplasmic reticulum membrane scission for ER-phagy (FAM 134Bのオリゴマー化が小胞体膜の切断を促進し、小胞体のファジーを促進する)」という論文で、中国 Department of Biochemistry, Department of Cardiology of Second Affiliated Hospital…

  • BaxはERストレス刺激によりERに局在し、ER膜の透過性を上昇させる (Cell Death & Differentiation 2010年6月11日号掲載論文)

    結論から言うと、アポトーシス亢進タンパク質であるBaxは、ERストレス誘導剤であるthapsigargin処理によってER膜に転移し、ER内タンパク質が細胞質に放出されることを示した論文。 本日は「Bcl-2 proteins regulate ER membrane permeability to luminal proteins during ER stress-induced apoptosis (Bcl-2タンパク質は、ERストレス誘発アポトーシス時にER膜透過性を制御している。)」という論文で、米国 Departments of Medicine, Molecular Targets…

  • ERの形態変化を誘導すると、ミトコンドリア分裂やアポトーシスの誘導が阻害される (Cell Death & Disease 2019年7月8日号掲載論文)

    結論から言うと、apogossypol という薬剤によりERに凝集様の形態変化を誘導すると、ミトコンドリア分裂やアポトーシスの誘導が一部阻害される、ということを示した論文。 本日は「Apogossypol-mediated reorganisation of the endoplasmic reticulum antagonises mitochondrial fission and apoptosis (Apogossypolを介した小胞体の再編成がミトコンドリアの分裂とアポトーシスを抑制する)」という論文で、イギリス Departments of Molecular and Clinica…

  • オルガネラコンタクトサイトに存在するタンパク質を特異的にラベルするContact-ID 法の開発 (PNAS 2020年5月15日号掲載論文)

    結論から言うと、オルガネラコンタクトサイトに存在するタンパク質を特異的にラベルするContact-ID 法を開発した論文。 本日は「Contact-ID, a tool for profiling organelle contact sites, reveals regulatory proteins of mitochondrial-associated membrane formation (オルガネラの接触部位をプロファイリングするツール Contact-IDが、ミトコンドリア-小胞体間コンタクトサイトの形成を制御するタンパク質を明らかにする)」という論文で、韓国 Department …

  • アポトーシスの直前、小胞体のCa2+量枯渇に依存してCRTが細胞膜表面にさらされる (Cell Death & Differentiation 2007年11月23日号掲載論文)

    結論から言うと、アポトーシスの直前、小胞体のCa2+量枯渇に依存してカルレティキュリンという小胞体タンパク質が細胞膜表面にさらされることを示した論文。 本日は「Reduction of endoplasmic reticulum Ca2+ levels favors plasma membrane surface exposure of calreticulin (小胞体Ca2+レベルの低下はカルレティキュリンの膜表面露出を促進する)」という論文で、フランス Centre de Recherche des Cordeliers の Dr. G Kroemer のグループ(どういったラボ?→*1…

  • KClによる刺激で神経のERが断片化 (Journal of neuroscience research 2011年5月2日号掲載論文)

    結論から言うと、脳海馬スライスの神経では、KCl刺激によるCa2+流入よって、ERが断片化することを示した論文。 本日は「Potassium-induced structural changes of the endoplasmic reticulum in pyramidal neurons in murine organotypic hippocampal slices. (マウス海馬のスライスにおける錐体ニューロン内ERのKCl刺激による構造変化。)」という論文で、スウェーデン Laboratory for Experimental Brain Research, Department …

  • ER 局在のp53 がCa2+に依存してアポトーシスを制御する (PNAS 2015年1月26日号掲載論文)

    結論から言うと、p53はERとミトコンドリアのコンタクトサイトに局在し、ER へのCa2+取り込みを促進する。Ca2+濃度が高くなったER は、MAM を通してミトコンドリアにCa2+を伝達し、ミトコンドリア内のCa2+が過剰になる。これによりアポトーシスが誘導される。以上の経路の存在が示唆された論文。 本日は「p53 at the endoplasmic reticulum regulates apoptosis in a Ca2+-dependent manner (小胞体のp53はCa2+依存的にアポトーシスを制御する)」という論文で、イタリア Department of Morphol…

  • DNA 損傷により滑面小胞体が増加, ER-mito 間MCS の形成強化, アポトーシスにつながる (Cell Research 2018年7月20日号掲載論文)

    結論から言うと、DNA 損傷によりp53 が活性化すると、REEP1/2 の発現上昇による滑面小胞体の増加、EI24 の発現上昇によるER-ミトコンドリア間MCS の形成促進が誘導される。その結果ER からミトコンドリアへのCa2+移動が促進されアポトーシスが誘導される、ということを示した論文。 本日は「DNA damage triggers tubular endoplasmic reticulum extension to promote apoptosis by facilitating ER-mitochondria signaling (DNA損傷は滑面小胞体の伸長を誘発し、ER-ミ…

  • 翻訳と無関係にmRNAがERに局在化する (Plos Biology 2012年5月29日号掲載論文)

    結論から言うと、mRNA がリボソームに依存せずにER 局在化する経路が存在し、このプロセスにはp180 というタンパク質が必要であることを示した論文。 本日は「p180 Promotes the Ribosome-Independent Localization of a Subset of mRNA to the Endoplasmic Reticulum (p180はリボソームに依存しない小胞体へのmRNAの局在化を促進する)」という論文で、カナダ Department of Biochemistry, University of Toronto の Andrea Daga のグループ(…

  • Rtn1がERの分裂を担う (Nature Communications 2019年11月22日号掲載論文)

    結論から言うと、レティキュロン (reticulon) というタンパク質によってダイナミックなER膜の収縮と分裂が起きていることを示した論文。 本日は「Dynamic constriction and fission of endoplasmic reticulum membranes by reticulon (レティキュロンによる小胞体膜の動的収縮と分裂)」という論文で、イタリア Scientific Institute, IRCCS E. Medea, Laboratory of Molecular Biology の Andrea Daga のグループ(どういったラボ?→*1)による研…

  • ERの形態を制御するBCL-2ファミリーや複数の化合物 (Cell Death & Differentiation 2012年9月7日号掲載論文)

    結論から言うと、ERの形態を制御するBCL-2ファミリーや複数の化合物を同定し、ERの形態を変化させると、hERGというチャネルの分布が変化し、hERGが担う機能が細胞全体として低下することを示した論文。 本日は A novel cellular stress response characterised by a rapid reorganisation of membranes of the endoplasmic reticulum. という論文で、イギリス Department of Biochemistry, University of Leicester の Dr. Gerald …

  • 今週見た中で面白そうな論文(2020年5月第1週)

    5月1日から5月10日の間で読んだ/積読したおもしろそうな論文のメモ。 神経シグナル伝達、シナプス小胞の形成・放出サイクルのエネルギー(ATP)消費が主小胞サイクルの阻害で、ATP濃度倍増。活動電位のイオンチャネル阻害は濃度変化、微小ラット培養海馬ニューロンのシナプス末端でATP、およそ1.4mM、ルシフェラーゼで測定(Cell 誌より)https://t.co/uQlcfXglAQ — Kazu Asakawa (@Kazuh_ideA) May 3, 2020 .@TJ_MeliaLab, Alf H. Lystad, and @simonsen_lab review the molecu…

  • 機械刺激に応答した核のしなやかさ (Cell 2020年4月16日号掲載論文)

    結論から言うと、表皮幹細胞や皮膚組織などの伸縮刺激を受ける細胞群では、機械刺激に応答して、Piezo1, Caシグナリングに由来するH3K9me3のメチル化レベルの減少が生じる↓これによってクロマチンの流動性が上昇し、核膜の張力が減少するため、核が軟化する↓機械刺激が分散することでDNA損傷が防がれる、ということを示した論文。 本日は「Heterochromatin-Driven Nuclear Softening Protects the Genome against Mechanical Stress-Induced Damage (ヘテロクロマチンを介した核の軟化は機械刺激による損傷から…

  • 神経変性における、断片化ERとミトコンドリアが形成するコンタクトサイト (CNS Neuroscience & Therapeutics 2016年4月15日号掲載論文)

    結論から言うと、レーザー損傷による神経変性モデルの発生機序として、ERの断片化、ミトコンドリアのカルシウム濃度上昇, mPTPの形成, 膜電位の低下, 移動度の低下が提案され、それらがERからミトコンドリアへのMCSを通したカルシウム移動に起因すること、MCS形成にはミトコンドリア膜電位が必要であることが示唆された論文。 本日は「Mitochondrial Membrane Potential‐dependent Endoplasmic Reticulum Fragmentation is an Important Step in Neuritic Degeneration (ミトコンドリア膜…

  • SASPとERストレスのネガティブフィードバックループ (Molecular Cell 2015年9月3日号掲載論文)

    結論から言うと、老化細胞において、macroH2A1がSASPを動員する遺伝子であり、SASPはERストレス, ROS, ATMの活性化を介してmacroH2A1の発現を抑える(つまりネガティブフィードバックループしている)ことを示した論文。 本日は「MacroH2A1 and ATM Play Opposing Roles in Paracrine Senescence and the Senescence-Associated Secretory Phenotype (MacroH2A1とATMはパラクラインによる細胞老化誘導とSASPで相反する役割を果たしている)」という論文で、米国 D…

  • カルシウム上昇に応答したER内腔と核膜の変化 (Cell 1997年6月13日号掲載論文)

    結論から言うと、平常時にはERの内腔を大きな分子が高速で拡散できるのに対して、細胞内Caイオン濃度が上昇すると急激に拡散の速度が低下し、腔内のタンパク質がfociを形成すること、また、細胞内Caイオン濃度上昇に応答して核膜上(または核膜と非常に近接した位置)にタンパク質が集合した大きな小胞が生じることを示した論文。 本日は「Calcium-Induced Restructuring of Nuclear Envelope and Endoplasmic Reticulum Calcium Stores (カルシウムストアである核膜と小胞体膜の、カルシウムによる再構築)」という論文で、米国 De…

  • Caイオン濃度上昇に応答した小胞体のネットワーク形成にRNA分解が関与する (Journal of Cell Biology 2014年10月6日号掲載論文)

    結論から言うと、細胞内Caイオン濃度の上昇によりER局在RNaseが活性化し、RNA分解を通してERに局在していたリボソームやRNA結合タンパク質を遊離させることで、ERの形態(の大部分)がシート状ERからチューブ状ERに遷移する、というモデルを提唱した論文。 本日は「The calcium-dependent ribonuclease XendoU promotes ER network formation through local RNA degradation (カルシウム依存性リボヌクレアーゼXendoUは局所的なRNA分解を介してERネットワーク形成を促進する)」という論文で、米国…

  • ALS患者さん由来の神経においてカルシウムイオンが過剰になる仕組み (Stem Cell Reports 2020年4月23日号掲載論文)

    結論から言うと、ALS患者由来のiPS細胞から分化させた神経において、神経興奮に伴ったCaイオン取り込みの過剰な上昇及び、それが持続することを発見し、そのメカニズムとしてAMPA-R, NMDA-R(細胞膜上のCaイオン取り込みチャネル)の発現量が上昇していること、ミトコンドリアにおけるCaイオンの取り込み不全が起きていることことを示した論文。 本日は「Impairment of Mitochondrial Calcium Buffering Links Mutations in C9ORF72 and TARDBP in iPS-Derived Motor Neurons from Pati…

  • 2020年1月から4月までのアウトプット

    こんにちは。今日は少し4ヶ月分のまとめを。 1年の3分の1が終わったわけですが、abst全訳メモの記事数をチェックです。 1月:5本 2月:8本 3月:4本 4月:10本 なるほど!これまで順調にアウトプットのペースが上がって来ています。 個人的にポイントが高いのは、3月にペースが落ちたけれど、4月で倍以上に復活したことです。3日坊主になったとしても、絶対に諦めないという信条が現れている気がします。全然満足できないので、もっと頑張りますがね! ほぼ毎日更新しています!という宣言にふさわしいペースで論文をよんでいくぞ~。 というかこのコロナ休みを期に、この5月はもっともっと論文読めるはずですね。…

  • ストレスを受けたERをER-phagyによって除去することで細胞死を防ぐ (Cell 2017年11月2日号掲載論文)

    結論から言うと、マクロファージが細菌を取り込んだ際にERストレスが誘導された後IFN-Ⅰ等の免疫応答が惹起されるが、その過程において、ストレスを受けたERがオートファジーによって取り除かれることで持続的なERストレスおよび細胞死を回避していることを示した論文。 本日は「STING Senses Microbial Viability to Orchestrate Stress-Mediated Autophagy of the Endoplasmic Reticulum (STINGは微生物の生存を感知し小胞体のストレスを媒介したオートファジーを制御する)」という論文で、米国 The Jill…

  • ERからのCa漏洩が、糸球体上皮細胞の細胞死を誘導する (PNAS 2019年6月24日号掲載論文)

    結論から言うと、ネフローゼ症候群のモデルマウスの糸球体上皮細胞において、RyRのリン酸化を原因とするERからのCaイオン漏洩が起きていることを発見し、その漏洩をストップさせる薬剤を投与することで、ERストレスに起因するネフローゼ症候群を回復できることを示した論文。 本日は「Discovery of endoplasmic reticulum calcium stabilizers to rescue ER-stressed podocytes in nephrotic syndrome (ネフローゼ症候群におけるERストレスを受けたpodocytesをレスキューする小胞体カルシウム安定化剤の発…

  • ERのCa取り込みが阻害されると細胞膜修復ができず筋ジストロフィー症になる (Cell 2020年3月19日号掲載論文)

    結論から言うと、ANO5の変異に起因する筋ジストロフィー症の発症時には、細胞膜修復が阻害されていること示し、その細胞内ではERでのカルシウム取り込みが低下していることを発見した論文。 本日は「Dysregulated calcium homeostasis prevents plasma membrane repair in Anoctamin 5/TMEM16E-deficient patient muscle cells (アノクタミン5/TMEM16E欠損患者の筋肉細胞におけるカルシウムの恒常性の低下が細胞膜修復を妨げる)」という論文で、米国 children's national he…

  • ER-phagyはミトコンドリアの酸化的リン酸化レベル, 及びER上で起こるUFM化によって制御される (Cell 2020年3月19日号掲載論文)

    結論から言うと、ER-phagyの制御機構として、ミトコンドリアの酸化的リン酸化を阻害するとバルクオートファジーは影響を受けずER-phagyのみが阻害されること、[リボソームタンパク質RPL26] や [ERタンパク質のグリコシル化を担うRibophorin 1] のUFMylationがER-phagyに必要であること、を示した論文。 本日は「A Genome-wide ER-phagy Screen Highlights Key Roles of Mitochondrial Metabolism and ER-Resident UFMylation (ゲノムワイドなER-phagyスクリ…

  • ミトコンドリアの断片化がリソソームの生合成を介して個体レベルの寿命延長に効く (Journal of Cell Biology 2020年4月7日号掲載論文)

    結論から言うと、ミトコンドリアの翻訳阻害によるミトコンドリアの断片化および伸長が、リソソソームの生合成とオートファジーに関連する転写因子HLH-30/TFEBを活性化した結果、線虫の寿命が伸びることを示した論文。 本日は「Mitochondrial translation and dynamics synergistically extend lifespan in C. elegans through HLH-30 (ミトコンドリアの翻訳とダイナミクスが、HLH-30を介して相乗的に線虫の寿命を延ばす)」という論文で、オランダ Laboratory Genetic Metabolic Dis…

  • 細胞老化において、ERのexpandによって細胞形態の肥大化・扁平化が起きている? (Oncotarget 2016年10月18日号掲載論文)

    結論から言うと、ERストレス誘導薬剤により細胞老化様の表現型も誘導されることを示し、ERストレス関連たんぱく質ATF6αをKDすることで細胞老化時の細胞形態の肥大化・扁平化をキャンセルできることを示した論文。 本日は「ATF6α regulates morphological changes associated with senescence in human fibroblasts (ATF6αはヒト線維芽細胞の老化に伴う形態変化を制御す)」という論文で、フランス Université de Lille, Institut Pasteur de Lille, CNRS UMR8161, M…

  • Bcl-2の抗アポトーシス作用にはERのCaイオンレベルの制御が効いている (EMBO Journal 2001年6月1日号掲載論文)

    結論から言うと、Bcl-2を過剰発現するとERのCaイオン濃度が低下し、ERからのCa放出刺激が起こった際にもミトコンドリア、及び細胞質に過剰なCaイオンが放出されることを防いでいることを示した論文。 本日は「The Ca2+ concentration of the endoplasmic reticulum is a key determinant of ceramide-induced apoptosis: significance for the molecular mechanism of Bcl-2 action (小胞体のCa2+濃度がセラミド誘発アポトーシスの鍵を握る:Bcl-…

  • ERマーカーのcalreticulinが細胞表面にあると、マクロファージの貪食のマーカーになる? (Nature Communications 2018年8月10日号掲載論文)

    結論から言うと、マクロファージによる生きた細胞の検出・認識が細胞表面のcalreticulinというたんぱく質を目印に行われることを示した論文。 本日は「Programmed cell removal by calreticulin in tissue homeostasis and cancer (組織恒常性と癌におけるカルレチキュリンによるプログラムされた細胞除去)」という論文で、米国 Institute for Stem Cell Biology and Regenerative Medicine, Stanford University の Irving L. Weissman のグル…

  • 今週見た中で面白そうな論文(2020年4月第2週)

    4月6日から4月12日の間で読んだ/積読したおもしろそうな論文のメモ。 ミトコンドリア(MT)による細胞極性化。線虫受精卵→後極での受精→精子由来MT+受精卵由来MTも局在→局所的H2O2上昇→PAR-2の局在化。H2O2レベル操作でPAR-2局在も影響される+人為的にMTを前極に局在させると極性を逆転可能。精子によるAIR-2を介した経路とは並列に働くhttps://t.co/vwvwp5yg5o — Hitoshi Sawa (@dpyNonunc) April 11, 2020 C9型ALSの核・細胞質輸送の異常によって、核:細胞質の分布比が変化するタンパク質をカタログ化ナンセンス変異依…

  • ER-PM conetact欠損時にsynthetic lethal になる変異の探索 (Molecular Biology of the Cell 2020年4月8日号掲載論文)

    結論から言うと、ER-PM接触部位を欠く酵母株の合成致死変異体をスクリーニングしてESCRT-III を同定した論文。 本日は「ESCRT-III and ER-PM contacts maintain lipid homeostasis (ESCRT-IIIとER-PM間MCSが脂質のホメオスタシスを維持する)」という論文で、米国 Weill Institute for Cell and Molecular Biology and Department of Molecular Biology and Genetics, Cornell University の Scott D. Emr の…

  • 今週見た中で面白そうな論文(2020年4月第1週)

    3月30日から4月5日の間で読んだ/積読したおもしろそうな論文のメモ。 遺伝情報が収められている細胞核の出入口の穴(核膜孔、NPC)の数と質は、タンパク質分解系でコントロールされているダメージを受けたNPCは核膜のあるエリアに集められ、オートファジーやプロテアソームで分解される酵母菌で(Nature Cell Biol 誌より)https://t.co/fp7PXj88Af — Kazu Asakawa (@Kazuh_ideA) March 31, 2020 Mitochondrial fragmentation enables localized signaling required fo…

  • 細胞膜ダメージ→局所的なミトコンドリアの断片化→局所的なRhoAの活性化とアクチン重合 (Journal of Cell Biology 2020年4月1日号掲載論文)

    結論から言うと、細胞膜に穴が開いたときに、局所的にミトコンドリアが断片化する→ミトコンドリアがカルシウムイオンを取り込む→カルシウムを多く取り込んだミトコンドリアがROSを発生→発生したROSが(恐らくRhoAを酸化することで)RhoAを活性化し、アクチンのポリマー化を誘導することで細胞膜のリモデリングを助け、細胞膜損傷治癒を行う、ということを提唱した論文。 本日は「Mitochondrial fragmentation enables localized signaling required for cell repair (ミトコンドリアの断片化は細胞修復に必要な局所的なシグナル伝達を可能…

  • PM-ERテザリング分子の同定 (Current Biology 2005年7月12日号掲載論文)

    結論から言うと、IP3RによるCa放出の後に、storeのCaを流入させる現象に必要なたんぱく質をsiで網羅的に探した(2304種類)結果、STIM1, 2が同定された、という論文。 本日は「STIM Is a Ca2+ Sensor Essential for Ca2+-Store-Depletion-Triggered Ca2+ Influx (STIMはERにおけるCa2+枯渇をトリガーとした細胞内へのCa2+流入に不可欠なCa2+センサーである)」という論文で、米国 Department of Molecular Pharmacology, Stanford University Me…

  • ER膜上ドメインの存在とMCSにおける意義 (PNAS 2020年3月16日号掲載論文)

    結論から言うと、細胞が低張で膨潤した際に、ER及び他のオルガネラが巨大小胞の形に転移することを示し、その系を利用して、[ERとmito, lipid droplet, endosome, PMとのコンタクトサイト]はLo ドメインを基点に形成され、[ERとlyso, peroxisomeとのコンタクトサイト]はLdドメインを基点に形成される、ということを示した論文。 本日は「ER membranes exhibit phase behavior at sites of organelle contact (ER膜はオルガネラ接触部位で相状態の挙動を示す[*「相状態」というとよく分からないかもし…

  • 細胞老化を味方に筋再生を促す (Nature Communications 2020年2月14日号掲載論文)

    結論から言うと、エクササイズをしたとき、間葉系前駆細胞が「細胞老化」を起こし、免疫細胞を動員することで老化細胞をクリアランスすることが、筋の再生・肥大を促すことを示した論文。 本日は「Exercise enhances skeletal muscle regeneration by promoting senescence in fibroadipogenic progenitors (エクササイズは間葉系前駆細胞の細胞老化を促進することで骨格筋の再生を促す)」という論文で、札幌医科大学医学部解剖学第二講座 の 千見寺(齋藤)貴子 のグループによる研究。(論文サイトへのlink→*1) 細胞老…

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