満天の星空の下で
祐太くんと真紀ちゃんの幼い2人の兄弟は、ある夜バルコニーから満天の星空を見上げていました。空気のよく澄んだ10月の空は少し肌寒くて、キラキラと光る星座の煌めきは静寂の中で、いっそう美しさが際立ち幼い2人を魅了します。「ゆうくん。まきちゃん。いいかげんに家の中に入ったらどうなの?寒くなってきたでしょう」そろそろ寝る時間がきたというので、お母さんは窓から2人に声をかけたのですが、2人はいっこうに部屋へ入ろうとはしません。時刻はもうすでに9時を回ろうとしています。「ほら、風邪ひいたらどうするのよ!」お母さんは2人の手を引いて、部屋へ入れようとしたその時です。「あっ!あれ!」真紀ちゃんの指差す視線の先に、一瞬淡く白い一筋の光が過ぎりました。「まあ、流れ星!・・・あんた達、運がいいわねえ」このタイミングをのがしたら、2人...満天の星空の下で
2015/12/30 20:39