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汐見の森の天の邪木 https://blog.goo.ne.jp/yuuki5618

20数年前に書いた童話のタイトルです。子供たちが、森に迷い込んだときから、愉快な物語が始まります。

汐見の森の天の邪木
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2018/08/12

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  • サイコメトラー村上探偵事務所

    サイコメトラー村上探偵事務所混迷深まる医療情勢手探りの中で生きている先の見えない新型コロナウイルス。世界中でワクチン接種に期待感が高まる。一方で蜜を避ける為、不要な外出は控える要請がこの先も引き続き継続される。一部の経済活動の在り方は、今後変わってしまう事が予想される。――2021年2月19日孝之は事務所の片隅でテレビを食い入るように見つめた。人類はいつの時代も、ウイルスや病原菌との戦いに明け暮れた歴史がある。未来は、人が想像しているよりも遥かに過酷と言える。この日国内では、医療従事者からワクチンの先行接種が始まる。「すべての国民にワクチンが行き渡るには1年ちょっとか……気の長い話だ。その前に自然の猛威は新たな凶悪ウイルスを地上に放つ可能性がある」孝之の発した言葉に、洋子はさりげなく答えた。「でも孝ちゃん。それ...サイコメトラー村上探偵事務所

  • サイコメトラー村上探偵事務所

    サイコメトラー村上探偵事務所数少ない思い出12月下旬―今年度初頭、突如現れた新型コロナウイルスは、人間社会で驚異的な猛威を振るった。人類史上類を見ない世界レベルでの感染となった。遡る事2000年の昔、世界人口がまだ500万人位だった頃、日本国内では、弥生人が大陸から大量移動してきた時代。それでも日本の人口は25万人にも満たなかった。広大な樹海の中で、人と人が出会う確率は著しく低かったという。ところが20世紀初頭から徐々に人口が膨れ上がり、現代、世界人口は70億を上回る。正に人がひしめき合う、生態系バランスが大きく崩れた時代の始まりだ。一方では絶滅危惧種が多数存在する。人間によるやりたい放題の環境破壊・遺伝子組み換えによる新種の生命創製。人口爆発による食糧不足と、解消するべく家畜の大々的な繁殖行為など、おおよそ神...サイコメトラー村上探偵事務所

  • サイコメトラー村上探偵事務所

    サイコメトラー村上探偵事務所残された古いゲーム機唯一の直系親族3月下旬、市街地に佇む公園の広場には、桜の開花を待ちわびる人の姿が有った。敷地内のテニスコートでは、十数名程の男女が可憐なプレーに勤しむ。市民の憩いの場として、古くから人々に親しまれてきた。ここは昭和区の西に位置する鶴舞公園、名古屋市内屈指の桜の名所だ。3月29日(日)この日孝之は、売店(茶屋)とテニスコートの間の通路から、辺りを見渡しながら公園に入る。ひっそりとした林の木漏れ日を抜けると、すぐにベンチでくつろぐスーツ姿の男性を見つけた。「失礼します。貴方様は先ほど電話を頂いた、野々村康弘さんでいらっしゃいますか?」離れた場所から声を掛けながら近づく。文書らしきものを手にしながら“うん”と彼は頷く。男性のスーツの襟には菊の形を模した金色のバッチが光る...サイコメトラー村上探偵事務所

  • サイコメトラー村上探偵事務所

    サイコメトラー村上探偵事務所幼い日の記憶第1話色褪せた写真大晦日を4日後に控えた12月27日(金曜日)、孝之(25歳)は朝一番で、吉岡修一に係る報告書と明細書の作成に勤しんだ。この半年間慣れない仕事に追われ、自分の時間すら持てなかった。唯一の救いといえばクリスマスイブに、久屋大通り公園から大須商店街までを、洋子(23歳)と二人肩を並べて歩いた事だ。街は煌びやかな電飾に彩られ、行き交う人々は一様に華やいでいた。夜店で買ったバナナクレープとタピオカドリンクは、二人にとって忘れられない思い出となった。「そういえば孝ちゃんは、お正月をどう過ごすの?」洋子は事務所の掃除と窓拭き、書類の整理など、暮の掃除を手際よくこなした。「洋子ちゃんこそ、休みの予定はどうなっている?僕は正月4日は初詣にでも行こうと考えているけど、よかっ...サイコメトラー村上探偵事務所

  • サイコメトラー村上探偵事務所

    サイコメトラー村上探偵事務所(ここは結婚相談所なのか?)第1話きっかけは身近に有った年の瀬が押し迫る12月のある日、村上探偵事務所に一人の男性が訪れた。応対に出た孝之は、簡単に挨拶を交わすと、すぐに来訪者を奥のソファーに通した。男性は、名前を吉岡修一(22才)と名乗った。「よくお越しくださいました。それで今日はどういったご用件ですか?」このところの孝之は、すこぶる上機嫌である。なぜならここを訪れる来客数が、日増しに増え続けているからである。ネットを通して若年層にアピールしたのを受けて、知名度は徐々に広がりを見せた。男は紺色のジャケットの内ポケットから、開きの保護ケースに納められた、真新しいスマートホンを取り出した。「実はこの女性の身辺調査をお願いしたいのですが・・・」男性はスマホに映し出された数枚の写真を提示し...サイコメトラー村上探偵事務所

  • サイコメトラー 村上探偵事務所

    サイコメトラー村上探偵事務所汐見勇一第1話女性霊能者とのなれそめ待合室の窓から見る風景は、眼下に広がる樹海と、遠くに山々の稜線が広がっていた。ここは山あいにひっそりと佇む、ある山岳信仰の霊場である。その日、30歳代と思しき男性は、深刻な悩み事相談で此処を訪れていた。「次の方どうぞ」呼ばれて男性が、木製の黒っぽい重厚な引き戸を開けると、そこには中年のふっくらとした女性が、祭壇を背にして正座している。すぐ横には等身大で、木彫りの不動明王立像がズッシリと置かれていた。男性は静かに足を進め、女性霊能者の正面に正座した。「今日はどの様なご相談ですか?」「はい、実は深刻な悩み事がありまして・・・」彼はこのところの体調不良と、毎晩のように寝苦しさにうなされて、眠れない日々を送っている旨を、女性霊能者に告げた。「それはお困りで...サイコメトラー村上探偵事務所

  • 数久田で出会った少女(前編)

    あらすじ主人公の松下祐樹は、名古屋市内にある旅行代理店N社に入社して一月ちょっとである。ツアーコンダクター研修中に、上司、三上主任から添乗員を頼まれて、沖縄ツアーに初めて参加する。そこで那覇市のバス会社、SS交通(株)のバスガイド沖田沙織と出会い、意気投合して行動を共にする。松下祐樹が旅行代理店に入社する事になった理由は、彼が幼い頃に故郷の岐阜の山奥で体験した、ある不思議な体験を、自分の目で確認したかったからである。その時知り合った、少女あやかを訪ねて、沖縄の人気スポットをバスガイドの沖田沙織と巡りながら彼女を探す。13年ぶりに再会を果たすことになるが、その展開は意外な方向へと向かう。さまざまな人との出会いが、そこにはあった。思い出を訪ねる旅(数久田の地へ)第1話少年の日の不思議な記憶初めての沖縄エメラルドグリ...数久田で出会った少女(前編)

  • 数久田で出会った少女(後編)

    第3話沖縄県の光と影支えてくれる人5月11日午前8時30分この日の沖縄地方は、雲一つない快晴だった。ホテルの玄関口には、大型観光バスが、『ゴウ、ゴウ』とエンジン音を響かせて停車している。傍らでは乗務員の高見沢が、乾いたタオルで運転席の窓ガラスを拭いていた。ホテルのフロントで、料金の精算を済ませた松下祐樹は、沖田沙織と共にバスの昇降口に立つ。荷物を手に携えた乗客が、バスに乗り込む。すべての乗客が乗り終えた。すぐに人数のチェックをする。「OK。すべてよし!」玄関口で、ホテル従業員の見送りを受けて、バスは一路北へと進路をとる。松下祐樹が、沖田沙織の耳元で何かを囁き、マイクを彼女に手渡した。沖田沙織がマイクを握った。「みなさん改めて、お早うございます。はい、昨夜は良く眠れましたか?ぜんぜん眠れなかった。なんて人、居るか...数久田で出会った少女(後編)

  • 草原の小さなレストラン

    草原の小さなレストラン第1話未来からの訪問者生暖かい空気に肌を刺す冷たい風が、突如入り乱れ吹き始めた。加奈子と総一郎の若い2人は、ある地方の県境に程近い、奥深い高原を目指して登山を続けていた。山の天気が変わりやすい事は、十分承知していた。ところが然にあらず、途中激しい雨にみまわれ、2人はやむなく下山することになったのである。ゴールデンウィークという時節柄、多少の天候の崩れはやむなし、と高を括っていた。だが自然の猛威は、容赦なく2人に襲いかかった。折からの雨と強風で、森は『ゴーゴー』と激しくうねりを伴って揺れた。雨具は持っていたものの、風と雨に叩かれ、まるで用を成さない。随分長い道のりを2人は歩いた気がした。横殴りの雨は次第に勢いを増して、芽生えたばかりの青葉と、木々の枝葉が風になぎ倒され、2人の行く手を阻んだ。...草原の小さなレストラン

  • よねくら橋

    中部地方のある山あいの町に、よねくら橋と書かれたちいさな橋がある。となりには少し大きめの真新しい橋が架けられており、交通の要所となっている。小さいほうの橋は、子供たちがもう何年もの間、通学路として使っていて、すぐ横にはお地蔵さんが、子供たちを見守るように立てられていた。もうずいぶん古い話になる。ここは昔から河童が出るという言い伝えがあり、かっぱ橋と名付けた古い木の橋が架けられていた。向こう岸には、学校や保育所や診療所もあり、住民にとっては掛け替えのない大切な橋だった。そんなある日のこと、集中豪雨がこの町を襲い、山が崩れ大量の土砂がこの町を呑み込んだ。多くの犠牲者が出たという。勿論その時の災害で橋は流され、住民は不自由な生活を強いられる事になったのである。住民の復興へ掛ける願いは、根強いものがあった。「あの橋は住...よねくら橋

  • 朝はせわしくて

    8月は夜明けがとても早く、未明には肌寒ささえも感じられ、今が夏であることを、一瞬忘れてしまう事がある。私(佑香)はその日、たまたま朝早くに目が覚めて、起き上がるとすぐに、階段をふらふらと下りて行った。その時トイレの明かりが灯いているのに気が付き、そのまま私はリビングに行き、朝食を作っている母の傍の椅子に座った。「あらおはよう。佑香今日は珍しく早いのね」「うん。・・・ねえ今誰かトイレに入ているの?」「さあ誰かしら?」窓の外は、露に濡れたアサガヲの花びらが、朝日に映えてキラキラと輝いていた。「そういえばお父さんは何処?」父は朝6時前に目が覚めると、毎日新聞を読むのが日課だった。「あら、お父さん何処にも居ないわねえ。トイレかしら?」リビングのソファーにも居ないし、テーブルにも新聞すら無い。「やっぱりトイレかもね」母は...朝はせわしくて

  • 山下さん宅のサル

    ある朝お寺の和尚さんが、庭のお掃除をするために、竹ボウキを手に持って寺から颯爽と出てきた。すると畑が荒らされている事に気が付いた。「なんじゃこりゃ。誰がこんなひどい事をした!」大切な畑が荒らされた事に、和尚さんはひどく腹をたてた。寺の境内のすぐ横には畑があり、働き者の和尚さんが丹精こめて育てた大切なサツマ芋が、根こそぎ盗まれていたのだ。その時、ガサガサと庭木が揺れたので、見上げると、手入れのよく行き届いた松の木のてっぺんに、一匹のサルがいるのに気が付いた。「こらーっ!おまえかぁ!畑を荒らしたのは」和尚さんは力の限り叫んだ。するとサルは自分ではないという仕草で、手を顔の前で大きく横に振った。「この野郎!お前でなくて、一体だれがこんな事をするって言うのだ」大好物の芋を盗られたっていうので、和尚さんカンカンに腹を立て...山下さん宅のサル

  • クマが遭遇した悲劇

    みさきのお父さんが、ある日庭木の手入れをしていると、突然携帯が鳴った。「はい山田ですが­、ええ、はい、えっ!みさきとはぐれたって?」瞬間お父さんは、梯子から落ちそうになった。寝耳に水とは、まさにこの事だ。”これはえらいことになったぞ”「大変だ!母さん。みさきが山でみんなとはぐれたらしい。すぐに出かけるぞ!」この日みさき達4年生は、子供会数人でわらび採りに出かけていた。中根さんは役員の方で、夫婦で子供たちを引率していた。電話はこの中根さんからだった。「まあ大変、あなたすぐに探しに行きましょう」奥から、お母さんが飛び出してきた。取るものもとりあえず、2人は車に飛び乗った。「でどんな状況なの?」はやる気持ちを、お母さんは必至で静めた。「南山だよ。展望台の近くらしい。車ならここから30分と掛からない、3時半くらいには着...クマが遭遇した悲劇

  • 満天の星空の下で

    祐太くんと真紀ちゃんの幼い2人の兄弟は、ある夜バルコニーから満天の星空を見上げていました。空気のよく澄んだ10月の空は少し肌寒くて、キラキラと光る星座の煌めきは静寂の中で、いっそう美しさが際立ち幼い2人を魅了します。「ゆうくん。まきちゃん。いいかげんに家の中に入ったらどうなの?寒くなってきたでしょう」そろそろ寝る時間がきたというので、お母さんは窓から2人に声をかけたのですが、2人はいっこうに部屋へ入ろうとはしません。時刻はもうすでに9時を回ろうとしています。「ほら、風邪ひいたらどうするのよ!」お母さんは2人の手を引いて、部屋へ入れようとしたその時です。「あっ!あれ!」真紀ちゃんの指差す視線の先に、一瞬淡く白い一筋の光が過ぎりました。「まあ、流れ星!・・・あんた達、運がいいわねえ」このタイミングをのがしたら、2人...満天の星空の下で

  • あれ~?あんな処に街がある

    みほちゃんは、切り開かれた道沿いの丘から、眼下を見下ろしています。すぐ横には、止めた車から降りてきたばかりのお父さんがいます。「ねえパパ、あんなところに街って有ったっけ?」うだるような夏の暑さが、まるで嘘の様に、辺りはひんやりと静まり返っています。「ああ、あれはね、蜃気楼っていうんだよ」「えっ、しんきろうなの???」夏祭りの夜店に行くにはまだ早すぎる、というので、お父さんは少しだけ寄り道をすることにしたのです。この辺りは昔から、海が空に浮かんで見える山里として、新聞の記事にとりあげられた事がありました。「でもパパ、しんきろうって何?」周りを山に囲まれたこの丘は、夜ともなれば人気もなく静かで、時折遠くから聞こえて来る車の音だけが、心地よく耳に響きます。「蜃気楼というのはね、みほ・・・」お父さんは目に見える街が、実...あれ~?あんな処に街がある

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