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  • 社会の退行について

         権力を意思疎通の応用段階として、法律を武力闘争の応用段階として見ることもできる。  この場合、貨幣はそれらと並存する、効用の応用段階として見れば整理しやすいだろう。  そ

  • Everything is gray as dead rats

     そうは言っても、人間のゲームは最終的にはいつも金と法律に辿り着く。 権力も合理性も、その点では折り合いが付く。 なぜなら金と法律は共に、合理性のある権力だからだ。   JUGEM

  • I want to paint it black

     社会の分断を「合理性 vs 権力」、ラショナリティvsオーソリティの構造として見ることもできる。 その二つは、共にそれぞれの効用によって人間集団を統制する力を持つ。 合理性はボトムアップで人々を納得させ、権力

  • 餓鬼

      介護や保育、物流などのエッセンシャルワークに携わる人々の、境遇の劣悪化が止まらない。  これは私たち先進化した文明に住む現代人の、価値観から生じる現象である。  物理的な、生理的な安定に満たされた先進社会で

  • サディズムの構造的理解

     性倒錯としてのサディズムやマゾヒズムの構造を、こうした律動と発動のねじれた併存関係として説明できるかもしれない。 人が性的欲求に身を委ねる際に、発動の側が精神内界で増大する。 相対的に律動は小さくなり、精神の

  • 矯角生牛

     人間精神の中のバイオフィリックな傾向は、基本的には身体の欲求を満たすことによって涵養される。 一方ネクロフィリックな傾向は、そうした欲求を制御する行動に対して、言葉による賞賛などの報酬を用意することで涵養される。&nb

  • 自傷他害の動機における2つの型

     自傷・他害の原理について ある人の攻撃性が自傷へ向くか他害に向くかということは、基本的にその人が置かれている環境や、過去の経験に依存する。その両者はどちらへも容易に傾く。自傷をする人は他害をするし、他害をする人は自傷を

  • 魂の学問

     私が心理学に留まらず宗教の領域に踏み入らねばならなかった理由は、人間存在の根底に、自然科学では捉え切れぬ何らかの要素があり、その要素が現実問題として我々の生き方や、幸不幸に関わっているからである。 先ず、私自身や私の周

  • 自閉症者とダウン症者のこだわり行動の比較

     特異発達、つまり「自閉傾向のある人々はその場その場で考え、反復を好まない」という仮説を述べてきた。 だがこの仮説に対して、「自閉症者の中には、行動を繰り返すことへの強いこだわりを持つ人がいる」という現実があり、先の仮説

  • 原始社会

     現代の社会は「金と法律」の2つが基礎になっている。 金と法律を理解していると自ずと、何をどうすれば良いかがわかってくる。 金のことも法律のこともわからないというのは、目隠しをしたまま誰かの掛け声だけを頼りに歩

  • 人権とヴィーガン

     私はあまり肉食を好まない。動物を殺すのはかわいそうだと思っているからだ。 これは感情的な問題であって、例えば、公衆浴場で人に裸を見せるのは嫌だとか、人前でスピーチをするのは苦手だとか、そういう生理的な好き嫌いの一種とし

  • 羅生門

     私は今まで、何となく右翼の人を権力者として、左翼の人を困窮者として意識してきた。 最近は考えが変わり、右翼にも左翼にも権力者と困窮者がいると思うようになった。 そして、右翼の権力者と左翼の権力者の、無知な空想

  • Goodbye to all plans

     特異発達の人の問題は「長期記憶」の使い方にあるのではないか。そう考えると、次のようなことも考察できると思う。 特異発達の人が発揮する「衝動性」や瞬間的な行動力の強さは、「とっておく」とか「後に回す」ということが苦手なこ

  • 電子書籍の更新:個人のための精神修養

     電子書籍の更新。以前から公開している「個人のための精神修養」に内容を追加し、他の部分も所々修正した。 追加した修養メニューは「チェックイン瞑想/数息観瞑想/深層意識受容法/逆説志向/小さな死の練習」の5つ。 

  • 発達障害_概観

     発達障害については色々書いてきたが、読み返すと少し雑然としてきたので、要点をまとめておこうと思う。 � 私は医者ではなく心理の専門家でもない。一介の思想家として発達障害という現象を別の視点から眺めている。 �

  • Another one bites the...

     ベーシックインカムへ至る過程の可能性として、もう一つの方向がある。 一つ前の記事では、社会に訪れる変化をやや受動的な見方で書いた。一方でこちらは、私たちが意図的にそれを加速・促進する場合には何が起きるかという、積極的な

  • Stairway from Heaven

     ベーシックインカムを、いずれは導入しなければならない。 なぜなら、機械の発達により人間はますます役に立たなくなっていくからだ。昨年から続いているAIの急激な進化や、センシング技術の発達などがそのことを強く思わせる。&n

  • 一人は皆のために、皆は一人のために

     個人主義と集団主義のこと。 「社会への働きかけ」という視点から見ると、個人主義者と集団主義者のやり方は反転する。 個人主義者はSNSで団結して声を上げる、という集団的方策を取る。 集団主義者は本やテ

  • 社会の推進装置としての悟り

     私には、過去の純粋宗教の宗教家たちがそうだったような、人々を教化しようとする情熱がない。 それは世界観の問題だろう。私は永遠の変化を神として見ている。宗教的なレベルでは、私は人類の行く末やこの宇宙の結果がどうなるべきだ

  • 不可思議信心

     なぜ社会の人々は、エリートを離れ、ポピュリストに従うようになるのか。 3つの理由がある。 1つめは、社会が複雑化するとエリートの言うことが難しすぎてわからなくなるから。見方を変えると、エリート層の人々が十分な

  • 神樹蚕

     問題は、左を選ぶか、右を選ぶか、ということではない。 苦労して真ん中に居続けようとすることでもない。 どの思想が良いかというのは状況によって変わる。 それはただバランスの問題である。 左が

  • アンフィス・バエナ

     歴史を見ればわかるように、科学と言論は左翼(個人主義者)によって支配される。 一方で、右翼(集団主義者)は経済と軍事を支配する。 人間には本音と建て前があるからだ。本心と体裁、下心と、外面がある。 

  • MACトレーニング

     わかりやすいものを考えた。 特異発達者への支援として、Memo+Alarm+Calender の使い方をそれぞれ指導してはどうか。(名前など付けなくても、多分すでにやっている人は居るだろう。) 定型発達者は「

  • 反復と秩序

     反復が秩序をもたらす。 形態と手順の反復が、文化や個々人の人格を形作る。 またある要素が繰り返し再現されればされるほど、私たちは、 その要素に正しさ、確からしさ、必要性などを、感じるようになる。&n

  • A Whole New World

     特異発達の人の疲れやすさについては良く知られている。 それに加えて、特異発達者は、ある種の非常に不定形で複雑な仕事に対しては、定型発達者のように高い適応力を示すことがある、というのも良く聞く言説である。 この

  • In Search of Lost Time

     ある人が何に気付き、何を思うか。それを決める選択は、消去法なのかもしれない。 最近の記事で、脳には自動処理のモードがあるという仮説について書いた。 定型発達の人間は、知覚した情報のうち自動処理できない部分だけ

  • ときおすもの、ふるいのみや

     脳の中に時間を食べる化け物が居て、それは日々成長を続けている。 私たちの主観的な体感時間が減少していくのはこれのせいだ。 恐らく前頭前野とか、視床のあたりで担っている機能だろう。 俗説だが、「発達障

  • 電車の神

     秩序への執着は、秩序の欠如から生じる。   一部の発達障害者には、電車や路線図を好む傾向があることが知られている。 仮説ではあるが、それは彼らが電車の持つ規則性や、予測可能性を好むからだと

  • 図の更新 [ 精神処理過程 ]

     掲題の通り。 このあたりのものも、そのうちPDFか何かにまとめよう。  [ 図:精神処理過程 ]   JUGEMテーマ:心理学

  • You should feel what I feel

     異常とは過去との不一致である。 特異発達者は、定型発達者と比べて『自動処理』できる部分が少ない、と書いた。 この自動処理とはどういうことか。   言い換えれば、精神が「受動的」で

  • 定めなく時雨るる空の村雲に

     例えばある情報に触れたとき、私たちはそれに対して自分がどう行動すべきかを選択しようとする。 この「行動の選択」において、脳内で長期記憶がどの程度呼び起こされるかということは、私たちの「行動選択」の「悟性」そのものに影響

  • クラウド・アトラス

    [ 図:精神処理過程 ]   この図は以前にも何度か。 心の一連の処理を表したもので、ユングのタイプ論とシュタイナーの一元論が土台。 そこへ、最近考えている「反復」の構造を仮説として付置した

  • 発達障害者の行動はなぜ不快なのか

     発達障害者の——”行動”は——なぜ不快なのか。 まず結論を言うと、それは「普通の人間」の「普通の行動の原理」というものが、私たちの社会では実は良く理解されていないからである。 &nbs

  • 愚者仙丹

     社会の仕組みを、わかりやすく簡単にしていかなければならない。 私たちの社会が、今どんなに統合失調症のような病気の状態にあるか、前の記事で書いた。 それは社会が複雑すぎて、ほとんどの人にとって理解不能であり、た

  • DS(ディープ・ステート)を倒すには

     陰謀論というのは、統合失調症のバリエーションの一つだ。 統合失調症は個人に発症するが、陰謀論は社会集団において発症する。 病因はどちらも同じく「ダブルバインド」だ。(異論もあるだろうがここでは措く) 

  • ロシア人の罪、日本人の罪

     混沌とした世界だ。 2019年から始まった新型コロナウイルスによるパンデミックを通して、私たちは「平常」というものの無い異常な社会を、すでに2年以上に渡って過ごしてきた。 そこへ来て、2022年2月に国連安保

  • 共感という空想

     「共感能力」というものも、長期記憶に由来するのかもしれない。 共感の能力は、単純に考えると所謂ミラーニューロンなどの作用として、当直的に動作するもののようにも思われる。 だがよくよく考えると、共感というものは

  • 長期記憶と人格構造

     人格は、行動の反復によって現れる。 そういう記事を以前書いた。 ある人は反復することを好み、ある人はその場その場で考えることを好む。なぜこういう違いが生じるのか。 こうしたことを、同程度の知的能力を

  • ロシア人の鉛筆

     知性は「知識」と「解決力」をかけ合わせたものである。 知識というのはそのまま情報の記憶のことで、分かりやすい。 解決力。これは「分析とトライ&エラー」の能力だと思えば良い。 教育という観点か

  • クラゲのツノ

     瞑想について。 私が日常的にする瞑想は基本的にサマタ(止行)で、始める際に少しだけヴィパッサナー(観行)を挟んでいる。 最初のヴィパッサナーは現状の色、音、感触、匂い、味を順番に確認していくだけで、この短い過

  • 喇叭が鳴り、邪竜は現れる

     近頃はネット上でも、日本人の格差が拡大し、日本が貧困国家に移ろいつつあることが公に言われるようになってきた。 昨年くらいからだろう。これまで、日本人の平均年収の低下は女性や高齢者の社会進出等、ポジティブな変化の影響だと

  • 宗教の優越

     私が、公的な心理サービスよりも宗教システムの方が優れていると主張する2つの点。 1.宗教システムには「感化」「参入」の二つの段階があり、アウトリーチに対してより積極的である。2.心理サービスは主にケア(手当て)を行うが

  • 電子書籍化

     超実存の理論と療法、として記載した記事の電子書籍化が完了したので、本体webサイトへ掲示した。  心理療法としては統合失調症を意識しているが、理論自体は広く汎用性があり、深刻な精神疾患から些末な社会性ストレス

  • 超実存の理論と療法 ?

     理論を療法として展開する場合の、具体的な方法について。 はじめに掲げた3つの作業段階の内、�と�についてそれぞれ説明する。  �ターゲット(個人/周囲)の安全確保 超実存理論では、個別宇宙

  • 超実存の理論と療法 ?

     次に内容を少し具体的な臨床の方へ傾け、超実存の理論モデルの中で病理がどのように表されるかを示したい。 この理論モデルの中では、病態は個別宇宙と物質宇宙の不調和として把握される。 個別宇宙、つまり個人の精神や認

  • 超実存の理論と療法 ?

     一生を通した人間の精神構造の変化が、超実存の理論の中でどう記述されるかについて。 人間の精神構造の変化は、言い換えれば個別宇宙(精神世界)そのものの構造の変化である。ここでは人の誕生から死までの経過を、わかりやすく4つ

  • 超実存の理論と療法 ?

     超実存主義/理論のまとめ。特に、それが心理療法とどう関わるかの解説。 超実存理論を心理療法として展開する場合には、以下の3つの作業段階が必要になる。 �(準備段階) 治療者による理論の理解 �(実施

  • 死は悪ではない

     現代の人間の、思想の限界。 それは死を肯定できないこと。 もちろん、私たちが生まれつき死を拒絶する意志を持っているのは、言うまでもなく当然のことだ。 だが人間が文明の進歩と共に、例えば「弱肉強食」と

  • ソブンガルデの夢

     知性の実用的な側面について指摘している。 芸術的知性の能力が、人々の中から急激に喪われていくことについて・・・老婆心ながら、やはり多少心配している。 例えば芸術というものが全くエンターテインメントの中に埋没し

  • アベルナニット必殺の一撃

      文章によって他者を納得させるための最も簡単な方法は、センテンスの後に著名人の名前を書き記すことである。 − アルベルト・アインシュタイン(1879-1955) 私は多分、自分の人生の中で、一貫して言葉を芸術的なもの

  • ベノク夫人の言葉と哲学

     最近、「声がでかい」とか「圧が強い」という言い回しを聞くようになった。ネガティブな意味合いである。 使われる場面から考えると、ニュアンスとしては「ある人が、それに相応しい学識や地位を持っていない(ように思われる)にも関

  • Evolution Rush

     人間が持続可能な社会を築けないのは、ある意味で自意識のせいである。 言語機能から生じる「私」概念が、我々の本能的なエゴイズムを過剰に強化する結果、私達は世界から孤立し、孤立するが故に自らの内に際限なく富をため込もうとし

  • 個人のための精神修養

     本体のWebサイトの、電子書籍の項目に一冊追加した。   これはもうずっと以前のサイトでブログ記事として公開していたもので、それを発掘して、内容はほとんど手を入れないまま、ひとつのファイルとしてまとめた。&n

  • Unchained Melody

     ブログの内容に社会的なものが増えてきたので、カテゴリを分けた。 年齢相応に小難しくなったというか、偏屈になるものだな、と何となく思った。 最近、社会の分断と対立のことを続けて書き連ねている。 どうし

  • 黄金の首輪

     社会の格差が固定されてくると、生まれつき資本のある人間は、努力や才能に関わらず成功し権力を持つようになる。 それは呪いのようなものだ。 親や周囲の期待に照らされて、そうした道を歩むことが当然と思われてくる。&

  • 遂行組織と解決組織

     個人主義と集団主義の対立のこと。その別の視座。 組織のタイプを2種類に分けてみる。 組織の役割を「課題遂行」とする場合と、「問題解決」とする場合。 この2つのタイプの違いは何かというと、克服すべき障

  • 伝令の愚者の剣の詩

    人間の悪は、強欲さと言うよりもむしろ、無知と弱さから生ずる。 無知な人は物事を簡単に考えて、その結果周囲の人々をかき乱し、また傷付ける。 弱い人は臆病さから問題を避け、本当にすべきことはせず、代わりに卑しい保身をして、他

  • 精神装具?

     人はなぜ反復をするのか。 というのも、人格は反復の中から生じるからである。 自分を中心とした周囲の世界に対して形態の反復や行動の反復を求めることが、強固な人格を持った人の特徴である。 反対に、自意識

  • 集団の基礎的病理

     これまでも度々、現代社会において、個人主義と集団主義が対立していることについて書いてきた。その補足の視点。 現代社会では集団の対立が深刻化しているが、その基本の構造自体は、遥か昔から変わらず存在しているものであろう。変

  • 合唱と論文

     社会関係における人間の言葉には、2つの側面がある。 集団における言葉は、合唱的なものである。それは有機的な共鳴、共有される信号、振動である。 個人における言葉は、論文的なものである。それは世界を解釈し、自己の

  • 労働の不気味の谷

     現代の私達は「労働の不気味の谷」の中に居ると思う。 谷の手前と奥にはそれぞれ「生存労働」と「創造労働」がある。 言葉は小難しくなるが、ここで述べることの要点はただ一つ。 ”現代社会では、

  • 精神装具

     自意識、私という概念。それを悪いもののように考えてきた。 人は分別から抜け出て、原罪から浄化されねばならないと。 けれど今は、自意識は必要な道具だと感じる。生のはじめには持ち合わせておらず、生の終わりには手放

  • sanity

     老いる、死ぬ。 その楽しさは焚き火のようなものである。 これが自分、これこそ自分だと思っていたものの相対から、ひとつまたひとつと、抱えきれないもの、剥がれ落ちてしまったものを火にくべていく。 実にゆ

  • 私らしく最後まで

     人生の前半では、人は成長したり、自分を取り巻く世界が広がっていくことばかりを考える。 その時点では死や老いは忌避されて当然。 ただ人生には峠のようなものがあり、後半に差し掛かると、見えている景色が変わる。&n

  • 下なるものの如く

     神の意図、つまりこの世界の根本法則をはかりそれに沿って行動することで安寧を得ようとする。宗教教義とかいうものの意味は大体そんなところだ。 私達の世界の最も根底にある法則は、変化、流転である。その変化のエネルギーを代謝す

  • 布留威

     私達の世界は、宇津流霊(ウツルヒ)という海の中で生きる一匹の生物である。 この生物の名を、私は布留威(フルイ)と呼んでいる。 フルイは、ヤハウェと呼ばれるものに近い存在である。ウツルヒとの関係で見れば、永遠の

  • 私という名の外敵

     主に神経発達やパーソナリティ上の問題から、自己形成不全となった人の精神の類型について。及びその構造的推察。 自己形成不全の成人が取る行動戦略は、大きく分けて2つの方向性に分かれると思う。それを説明するために、先ず前提と

  • to the very end of the age

     文明の発達に伴って、宗教というものの位置付けが変わっていくこと。 宗教が発生する根本である、”実存に対する驚き”というものは、21世紀の現代でも未だ人間から失われていない(それはセンスオブワンダ

  • 分断と対立のこと

     世界では、アメリカの大統領選挙が大詰めである。この記事の投稿時点では決着が付いておらず、泥沼化の様相を呈しているようだ。 こうしたイベントや限界の状況を通して、社会の問題は顕著に浮かびあがってくる。 対立と分

  • 死ねず色の静かな夜

     肉体の停止と崩壊。精神宇宙、バウンダリーの消滅。主観の消失。 それで終わりなのか。この存在はそれで終わりか。 そうとは思えない。それでは死にきれない。そこに私は生きていない。 私の本質は、肉体にはな

  • 私が生まれた世界のこと

     この世界について私が抱く概観。何ら根拠のないひとつのファンタジー、アイデア。  1.この宇宙の生成について  原則として、この世界のあらゆる構造物は根源的な存在である宇津流霊(うつるひ)に

  • 使い捨てのヒーロー

     どうやらこの社会はいまだ、新しい時代へ舵を切らないらしい。 より力のある人と結託する、という単純な集団主義の力学と、明るい展望だけをひたすら視界に収めようとする割り切った態度が世を覆っている。 それはそれで良

  • 手紙

     Eli、私は本心では理解している。短い人生だけれど、様々な場所で生活をして、沢山のものを見た。 悪い人なんて居なかったよ。ただの一人も。ただ誰も彼もが、少しずつ病的で、少しずつ歪んでいて、そして大抵呆れるほど愚かだった

  • 上品な処世術

     生真面目な奴は本当にダメだな、と思う。 昔、介護施設の職員をしている人間が施設を利用する高齢者のことを「あんな奴ら、部屋の中に閉じ込められてわーわー喚いてるだけ」と言っていた。 私は、(こいつ、馬鹿だけど良い

  • 根源的暴力 ?

     革命について話したいわけではない。何をせよとか、こうすべきである、ということを語りたいのではない。 私が言っているのは、錯誤と、間違った対応と、その修正の話だ。 私は未来について言いたい。子供達に何を教えれば

  • 根源的暴力 ?

     だが私自身は、果たして理想を固持するために暴力的な革命さえ志向するのだろうか。単純にそうはならない。 誰かは言う。「やり遂げねばならない。理想と希望こそ、人が苦難を生き抜くためのよすがなのだ。どのような犠牲を投じても、

  • 根源的暴力

     「公平・公正な社会」や「法の下の平等」といった理想を掲げる時、あるひとつのことを思う。 理想は暴力を必要とする、ということである。 公平とか平等という概念を各々が共有するためには、その考え方を受け入れない個体

  • プレイ・トゥ・ゴッド

     内向的な性格と、外向的な性格は両立しにくいものだ。 文武両道も同じ。 ネットゲームのステータスは極端に割り振る方が良いか。 戦略というのは奇妙なものだ。 希望は問題を長引かせる。その長引い

  • オオカミとヤマネコ

     共助と自律。 助け合うことと、責任を果たすこと。 肉のような柔軟さと、骨のような硬さ。優しさと支え。流動性と堅牢性。 内骨格、それとも外骨格か。 それを支える腱。材質を調整すればコラーゲン

  • In-Di-Visual

     少し前に、小社会と大社会について書いた。その延長の話。   小社会の倫理は、善意と助け合いの倫理である。これは集団生物としての、人間のより本能的な能力だと言える。 助け合いと集団化によって

  • あもうずの毒

     宇津流霊の存在が私達に示しているのは、あらゆる存在は、変化を代謝することによってしかその形を維持存続できないということだ。 この宇宙全体が、ひとつの巨大な恒常性によって成り立っている。粗雑な空想ではあるが、ブラックホー

  • Voodoo rigger

     魔術というのは、一言で言えばこの世界の諸法則を意図的に歪ませることである。 こう書くといかにも神秘主義的な期待や警戒心を人に抱かせるかもしれないが、今私はただ単に、超実存的な哲学の見方からそう述べている。 物

  • ( When we have shuffled off ) This mortal coil

     有名になりたかった。 それなりの地位を得て、人々の承認を得て。 なぜそうだったのだろう、と考えていた。 有名になって、大きな組織を作ったりすれば、もっと多くの人に有用な知識を分け与えられる。そのため

  • 宇津流霊

     生に縋りつく生者たちの神は、すでに死んでしまったものや、これから死にいくもののことを良しとはしない。当たり前のことではあるが。 だが夜空に張り付いた絵画の中の花火が、本物のそれよりも遥かに感動に乏しいことを思えば、この

  • 死の準備のための瞑想

     以下は、私達が『死』という事象に向き合う上で、心の苦痛を和らげたり、その事象を精神的に超克したりする為の、瞑想の指導文言を書き示したもの。 五段階の章立てになっているので、個人で利用される場合は、各章の終わりに目を開け

  • exit

     先日、長らく宙吊りの状態となっていた英国のEU離脱が正式に行われた。 欧州議会での最後の演説では、英国の離脱を推進してきたファラージ議員が、現在この地球上ではグローバリズムとポピュリズムの歴史的な戦いが繰り広げられてい

  • 2月 「気軽に瞑想会」のご案内

     来月の瞑想会の告知をさせていただきます。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 日付:2020年2月19日(水)場所:高松市 生涯学習センター (まなびCAN) 2F和室 時間: ◎初心者指

  • 絡みあう舌

     個々の人間は、いくつもの倫理を同時に持つことができない。 だとすれば私たちが考えねばならないことは「どの倫理を持つことが最も有益なのか?」ということだろう。 それは選択肢の中での取捨というよりも、スペクトラム

  • いくつもの舌

     倫理とは範囲統制だ。 それは生存繁栄のための戦略である。そして戦略は、置かれた状況が異なれば、当然その場その場での最適解も異なってくる。 だから倫理は、常に範囲統制の文脈において考えねばならない。これはつまり

  • 1月 瞑想会のご案内

     来年(2020年)の1月から、瞑想の定例会を行います。 毎月第3水曜日を予定、初回日時は以下の通りです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 日付:2020年1月15日(水)

  • 永遠に美しく

     生と死は混交されねばならない。 老人になって「今が青春」というようなことを言うことがあるが、それは違うのだと私は思う。 人間の肉体は20歳前後で完成し、それが成熟し安定するのがせいぜい30歳程度。その後は緩や

  • 悟りと見立て

     もしも私たちが精神修養を指導すべき立場にあるなら、修養者一人ひとりの精神をどのように成長させていけば良いか、その見立てを持たねばならない。 自分が教わったこと一つ、これ一つやっておれば何とかなるだろうと、そんな粗雑な理

  • 悟りと見立て

     もしも私たちが精神修養を指導すべき立場にあるなら、修養者一人ひとりの精神をどのように成長させていけば良いか、その見立てを持たねばならない。 自分が教わったこと一つ、これ一つやっておれば何とかなるだろうと、そんな粗雑な理

  • 悟りと男女

     一部の仏教などでは、女性は悟らないということが言われる。指導者たちは経験的にそう感じていたのだろう。 男性も女性も、精神が成長すれば結局は悟りに進むという点では同じだ。 だがその悟りかたには確かに違いがある。

  • 悟りと病理

     悟りという現象は、私たち人間が持つ言語的な能力に深く関連している。 私たちの脳内にある言語世界は、人生を通して経験した肉体感覚が、言語というラベルと共に系統立てて保存された、一種の記憶データベースである。 そ

  • 悟りと人格

     悟った人、と言えば真っ先にブッダを想像するだろう。その慈愛や賢さなどの性質について考え、自分もそうなりたいと思うのは自然なことだろう。 だが本当に、悟りに進むことは即、人格の洗練や向上を意味するのか? それは

  • 悟りとは何か

     物語には尾ひれが付く。折々でその余分な所を落として、話を整理しておくことも大事だろう。   「悟り」という現象の本質は何か。 それは、言葉を通して考えるクセから脱することだ。 &

  • なぜ言葉は主体的なのか ?

     さて以上に述べてきたように、�言語循環が私たちの精神処理過程の折り返し地点に位置すること、また�言語循環は自己言及的な活動を通して半閉鎖された自律性を持つこと(ブラックボックス化されていること)、という二つの特徴的な構造によって

  • なぜ言葉は主体的なのか ?

     次の図は、私なりの精神処理過程の理解と、それにおけるマインドフルネス理論の立ち位置を示すものである。    精神についてのこの構造的理解は、ルドルフ・シュタイナーの精神一元論とC・G・ユン

  • なぜ言葉は主体的なのか

     幻覚剤の使用や、脳内出血、側頭葉てんかんなどで見られるEgo-Dissolution(自己解散:認知内容の中で自分とそれ以外のものとの区別が付かなくなること。多くの場合、この経験の当事者は自己が解散した状態についてのはっきりとし

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