太宰府天満宮

太宰府天満宮

花菖蒲が咲くころだった。妻の両親を連れて大宰府天満宮に行ったことがあった。その日は参拝客でにぎわっていて、本殿横の広場では植木や古道具などの露店がたくさん出ていた。通りがかりに一体の白磁の観音像が無造作に並べてあるのに気がついた。何故かそれが欲しくなった。お顔がいいのである。値段の交渉をしたがその親父さんは二つ返事で、「半値でよかですよ」と言って新聞紙にくるんでくれた。その白磁の観音様は家の床の...